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この記事では、「同僚」の意味や使い方、類語、英語表現について解説します。
普段なにげなく使っている「同僚」という言葉ですが、その正しい意味をご存じでしょうか?もしかしたら間違った解釈をしていませんか?
「同僚」はビジネス上でもよく使う言葉です。この記事を通して、「同僚」の正しい意味や使い方を理解して、ご自身のスキルアップにお役立てください。
「同僚」の読み方・意味・使い方
「同僚」とは、「職場または地位や役職が同じぐらいの人」の意味で、「どうりょう」と読みます。
「同僚」の「僚」は「亻」と「尞」に分かれますが、「尞」はカメの甲羅などに刻まれた中国最古の文字である「甲骨文字(こうこつもじ)」で、「交差した木が燃えて炎が出ているさま」を表しています。つまり、意味としては「たき火」や「かがり火」のことです。
また、「亻」は、「にんべん」ですから、人の行為や動作に用いられる偏(へん)です。つまり、「僚」は、たき火の周囲を囲む人々という意味になり、ここから「一緒につらなる仲間の人々」という意味になり、転じて「同じ仕事の仲間」になったようです。
「僚」には、「役人」という意味もあります。これは、同じ甲骨文字から派生した「寮」が関係していると言われています。
「寮」は、「尞」の上に家を表すウ冠がついた漢字で、「かがり火を焚くような建物」の意味になります。そのかがり火を焚くような場所の象徴が「役所」でした。また、「尞」は役人が住む場所という意味でも使われるようになったそうです。
今は、役所に限らず「同じ職場の人」という意味で「同僚」は使われていますが、いまいち曖昧な部分もあるので、「同僚」を使う場合は状況などを考慮することが大切です。
「同僚」と「同期」の違い
「同僚」と似たような表現で「同期(どうき)」があります。同期とは、「入学や卒業、入社などが同じであること」の意味です。
つまり、「同僚」は入社の時期に関係なく、同じ職場であれば使いますが、「同期」は同じ時期に入社した人に限られます。つまり、会社の先輩は「同僚」と言えますが、「同期」とは言えません。
また、「同僚」はあくまでも職場に関係する言葉ですが、「同期」は職場だけでなく、学校などの入学や卒業などの時期が同じ人にも使います。
「同僚」のビジネス上での使い方
会社には、「先輩」「後輩」「上司」「部下」など社内での関係を表す言葉が色々あります。「同僚」は、「同じ職場で働く人」という意味で、これらの言葉全てを含んでいますが、実際には限定的な使い方をしているのが一般的です。
ビジネス上での「同僚」の使い方を説明する前に、職場での上下関係を表す言葉について簡単に紹介します。
「先輩」は、地位や年齢、学問などが自分よりも上の人のことで、会社では自分よりも先に入社した人のことを呼びます。例え年齢が下でも、先に入社すれば「先輩」として敬意を払います。
「後輩」は、地位や年齢、学問などが自分よりも下の人のことで、会社では自分よりも遅い時期に入った人のことです。入社した時期が自分よりも遅ければ、年齢に関係なく「後輩」になります。
「上司」とは、自分よりも役職が上の人のことです。出世のスピードによっては、入社時期に関係なく、年下であっても「上司」になる場合があります。同期の人間が「上司」になることも少なくありません。
「部下」とは、ある人の下に属して、その人の指示や命令で行動する人のことを言います。会社の部署では、部長を筆頭に「次長」「課長」「主任」などの役職がありますが、自分の役職以下の社員が「部下」になります。
このように、会社組織にはさまざまな上下関係があります。ビジネスで「同僚」を使う場合は、このような関係を考慮して使うことが大切です。
役職や年齢が上の人でも「同僚」と言える?
前述したように、日本の会社ではさまざまな上下関係を表す言葉があり、役職や年齢の上の人、先輩などに対して敬意を払うのが一般常識になっています。
例えば、自分の上司を他の人に紹介する場合、「私の同僚です」とは言わないはずです。本来の「同僚」の意味としては間違いではありませんが、多くの人は「会社で地位や役職が同じ人」という意味で理解しています。
つまり、「上司を同僚なんて呼ぶとは失礼なヤツだ」と思わる可能性が大きいのです。
「同僚」を使う場合は、「同期」に近い感覚で使うのがベストです。上司でなくても2~3年前に入社した人は、「会社の先輩です」と紹介しましょう。この際に注意したいのは、たとえ年下でも就社時期が早ければ、「先輩」になるということです。
会社は、あくまでも役職や仕事の経験年数で関係が決まります。経験年数が少なければ、年齢に関係なく「先輩」「後輩」の関係が成り立つのです。
また、転職などで同じぐらいの時期に入社した年上の人に対して、「同僚」を使うことは失礼にはなりません。但し、「会社では同僚ですが、仕事のキャリア面では先輩です」などの心遣いも大切ですね。
「同僚」を使った例文には以下のようなものがあります。
・同僚のミスに文句ひとつ言わずに、残業している彼女には頭が下がります。
・友人の同僚からの情報によると、A社は来月にも新商品を発表するようです。
「同僚」の類語と例文
「同僚」の類語としては、「僚友」「社友」「同輩」「朋輩」「同勤」「同志」「仲間」などがあります。
同じ職場の仲間。
例文
・祖父は僚友の訃報に大きなショックを受けた様子でした。
同じ会社や結社の仲間。会社との関係が密で社員同様に扱われている人。
例文
・会社の会長や社長OBを「社友」として優遇している制度に批判が集中しています。
地位や身分、年齢などが同じぐらいの人。
例文
・営業部のエースとも噂されている同輩には、羨望と嫉妬が混ざった眼差しが向けられました。
同じ会社に勤めたり、同じ先生についている仲間。
例文
・父は若い頃、職場でわがままな振舞の朋輩に手を焼いたそうです。
同じ所に勤めることや人。
例文
・突然、祖父と同勤だったという老人が訪ねてきました。
主義、主張を同じくすること、仲間。
例文
・今回の人事に関して、同じ部署の同志としてひとこと申し上げます。
地位や職業などが同じ人々。一緒に物事をする間柄。
例文
・同じ職場の仲間にしか理解できないことも多々あるものです。
「同僚」の英語表現
「同僚」の英語表現では、「co-worker」と「colleague」があります。「co-worker」は同じ職場で働く人というニュアンスで、「colleague」は、同じ会社で働く人という意味になります。
彼は同僚に腹を立てていました。
・She was telling on all her former colleague.
彼女はかつての同僚について話しました。
まとめ この記事のおさらい
・「同僚(どうりょう)」とは、「職場または地位や役職が同じぐらいの人」の意味。
・同期は、入社が同じ時期に限られますが、同僚は入社の時期に関係なく使われます。
・「同僚」をビジネスで使う場合、失礼のないように役職や年齢などを考慮して使うことが大切。
・「同僚」には、「僚友」「社友」「同輩」「朋輩」「同勤」「同志」「仲間」などがあります。
・「同僚」の英語表現は、「co-worker」と「colleague」。