この記事では「提示」の読み方や意味について解説いたします。

日常会話でも非常によく使われる言葉ですが、その意味や他の類義語との違いについてはよく分からないという人も多いかもしれません。

そこで今回はビジネス上での使い方や他の類義語での言い換え、英語表現なども含めて取り上げました。

この記事の中で少しでも参考になるような情報があれば幸いです。

提示の読み方・意味・使い方

「提示」は「ていじ」と読み、「差し出して見せること」という意味です。

「提」は「差し出す」や「持ち出す」、「示」は「示す」という意味があるので、それらが合わさって上記の意味になったと考えられます。

何かを差し出して見せる相手がおり、それを見せることによって何かを伝えたり理解してもらう為にするのが「提示」だとイメージすると分かりやすいかもしれません。

また「提示」の使い方としては、例えば次のようなものが挙げられます。

・窓口で本人確認書類を提示した。

役所や訪問先の企業では、窓口で本人確認書類を見せる必要がある場合があります。

この例では、窓口からの指示にしたがって本人確認ができる免許証や健康保険証などを差し出して見せたということでしょう。

・リフォームの見積金額を提示された。

「提示」は金額に対してよく使われる言葉です。

この例だと、リフォームの費用がどれだけかかるのかを見せてもらった場面であることが想像できます。

提示のビジネス上での使い方

「提示」はビジネス上でも使われることがあります。

ビジネス上での使い方は、以下のようなものが考えられるでしょう。

・提示された給料額に納得し、内定を承諾することにした。

就職先を決めるに際して、給料は大きな決定要因の一つになります。

自分が納得のいく金額だった為、内定を承諾したという場面だと読み取れるでしょう。

・コンサルタントに当社の課題点を提示された。

「コンサルタント」はコンサルティング(企業などの役員に対して解決策を示し、その発展を助ける業務)を行う人のことです。

この例では、担当のコンサルタントに課題点を示してもらったということでしょう。

「提示する」の敬語表現

この項目では、「提示する」の敬語表現をご紹介します。

まず尊敬語では「提示される」や「ご提示になる」が当てはまるでしょう。

例えば「お客様が書類を提示された」や「先輩が資料をご提示になった」のように使います。

謙譲語は「提示いたす」がベースです。

「先日提示いたしました書類はご確認いただけましたでしょうか」や「提示いたしました金額はいかがでしょうか」といった使い方が挙げられます。

なお「提示させていただく」という言い回しをされることがありますが、少し長々しく使いづらいと感じる人もいるかもしれません。

丁寧語では「ご提示ください」が最も使いやすいといえるでしょう。

「必要書類をご提示ください」や「本人確認書類をご提示ください」といった使い方が考えられます。

提示の類語・言い換え

「提示」には様々な類語や言い換え表現があります。

この項目では、その中でもよく使われるものを6つピックアップしました。

「提示」と「呈示」の違い

「呈示」は「ていじ」と読み、「差し出してみせること」という意味です。

これだけだと「提示」と同じように感じられるでしょうが、「呈示」は「具体的なものを厳密に示す場合」に使います。

例えば病院では「健康保険証をご呈示ください」という使い方をするというわけです。

上記の例では差し出すものを健康保険証に限定していますが、他のものでも問題なければ「この窓口では本人確認書類の提示が必要だ」のように「提示」を使用します。

「提示」と「掲示」の違い

「掲示」の読み方は「けいじ」で、意味は「人に伝えるべき物事や事柄を不特定多数に対して示すこと」です。

「掲示」を用いた表現として特に分かりやすいのが、「掲示板」でしょう。

「掲示板」は、基本的に書き込んだ内容を「掲示板」を見た人全員に伝える為に情報を掲載します。

それに対して「提示」は「不特定多数に対して示す」という意味はありません。

「誰に対して示すのか」をポイントにすると使い分けがしやすいといえます。

「提示」と「明示」の違い

「明示」は「めいじ」と読み、「明らかに示すこと」や「はっきりと示すこと」という意味です。

「明示」は「提示」よりも「はっきりと示す」というニュアンスを強くしたい時に使います。

理由や根拠のように相手を納得させたり、相手に理解してもらう必要があったりする場合には「明示」を使うと良いでしょう。

逆に「理由を明示してください」のように使うと言い方が厳しくなってしまう側面があるので、一般的には「提示」の方が角が立たないかもしれません。

「提示」と「開示」の違い

「開示」の読み方は「かいじ」で、「事柄の内容を明らかにすること」という意味があります。

これまで公開されていなかった情報を公開する場合に使用されることがほとんどです。

ただし「開示」は裁判所や役場など公的機関などで使われることが多く、とても堅い言葉遣いになってしまうので日常ではほとんど用いられません。

「提示」には「内容を明らかにする」という意味がないので、この部分が「開示」と異なる点です。

「提示」と「提出」の違い

「提出」は「ていしゅつ」と読み、「文書などをしかるべきところに差し出すこと」という意味です。

「提示」は「差し出して見せる」のが目的ですが、提出は「差し出すこと」自体が目的である点に違いがあります。

例えば健康保険証は「提示」するものである一方、「提出」することはありません。

「提示」と「提案」の違い

「提案」の読み方は「ていあん」で、「議案や考えを出して示すこと」や「示す議案や考え」自体を表す言葉です。

「提示」は「差し出して見せること」であるのに対して、「提案」は「差し出して案を示すこと」という点が異なります。

つまり「提案」は「議案や考えに限定されている」ということです。

提示の英語表現

「提示」の英語表現としては、「show」が最も一般的でしょう。

ただし「提示」するものによって使い分けなければならないことには注意が必要です。

例えば事案などを「提示」する場合は「advance」、証拠を「提示」する場合には「bring」を使います。

また物や型を「提示」する場合は「produce」、考えや書類を整理して「提示」する場合は「set out」といった具合です。

「提示」するもののことを考えず一律で「show」を使うと意味が通じない恐れがあるので、覚えておくと良いかもしれません。

まとめ この記事のおさらい

・「提示」は「ていじ」と読み、「差し出して見せること」という意味がある

・「提示する」の尊敬語は「提示される」や「ご提示になる」、謙譲語は「提示いたす」、丁寧語は「ご提示ください」

・「呈示」は「ていじ」と読み、具体的なものを厳密に示す場合」に使う

・「掲示」の読みは「けいじ」で、「人に伝えるべき物事や事柄を不特定多数に対して示すこと」という意味がある

・「明示」は「めいじ」と読み、「明らかに示すこと」や「はっきりと示すこと」という意味で使われる

・「開示」の読み方は「かいじ」で、「事柄の内容を明らかにすること」という意味がある

・「提出」は「ていしゅつ」と読み、「文書などをしかるべきところに差し出すこと」という意味で用いられる

・「提案」の読み方は「ていあん」で、「議案や考えを出して示すこと」や「示す議案や考え」自体を表す言葉