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この記事では「逓減」の読み方や意味について解説いたします。
読み方や意味が難解なこともあり、一般的にはあまり使われる場面は多くないかもしれません。
しかしながらビジネスの場では度々用いられる為、知っておいた方が良い言葉だといえるでしょう。
今回は「逓減」のビジネス上での使い方や関連用語、類義語や対義語などを取り上げました。
逓減の読み方・意味・使い方
「逓減」は「ていげん」と読み、「次第に減ること」や「次第に減らすこと」という意味です。
「逓」は「だんだん」や「次第に」、「減」は「減る」や「減らす」ことを意味しているので、それらが合わさって上記のような意味になりました。
また一度減るだけではなく次第に減っていく、あるいは減らしていくというのがポイントです。
例えば「売上が逓減する」とは、「売上が次第に減る」ということです。
「逓減率」とは
「逓減率」とは「時間の経過とともに数量などが減少していく割合」のことを意味しています。
例えば気象学においては「気温逓減率」という言葉がありますが、これは「高度があがるにつれて気温が下がっていく割合」を示すものです。
この言葉は様々な分野で使われるので、合わせて覚えておくと良いかもしれません。
「逓減」と「低減」の違い
「逓減」と似た言葉として「低減」が挙げられます。
「低減」の読み方は「ていげん」で、意味は「減ること」や「減らすこと」です。
その読み方や意味から、「逓減」と同じように感じられるかもしれません。
しかし「逓減」は「徐々に減っていく」のに対して、「低減」は「以前よりも減らす」という違いがあります。
つまり「低減」には「時間の経過とともに減っていく」という意味はないのです。
この違いを確認する為、以下の例を見てみましょう。
前者は販売価格を徐々に減らしていく一方、後者は単に減らすだけです。
逓減のビジネス上での使い方
「逓減」はビジネス上でよく使われる言葉です。
その使い方としては、例えば次のようなものが考えられます。
商品の販売量が徐々に減っている場合には、上記のような表現をすることがあります。
ある年の販売量が1月は1万個、2月は9000個、3月は8000個だったとすると、その商品の販売量は「逓減」が続いているということです。
仕入れコストが増加すると、内容量や価格を見直さなければこれまでより利益が減ってしまいます。
この例だと、内容量を「逓減」することによって仕入れコストの増加分を吸収しようとしたということでしょう。
逓減を使った関連用語
「逓減」は様々な分野で使われる言葉です。
この項目では、「逓減」を使った関連用語をピックアップしました。
限界効用逓減の法則
「限界効用逓減の法則」とは「追加的に感じる満足度が次第に減っていく」ことを表した法則です。
この場合の「限界」とは「追加的な」という意味で、「越えられないギリギリのライン」というような意味ではありません。
「効用」は「人間が感じる満足度」のことを表しており、「限界効用」は「人間が追加的に感じる満足度」ということです。
分かりやすくする為に、ケーキを例に考えてみましょう。
あるケーキを1つ食べたときに得られる満足感はとても大きいです。
もう1つ食べたいと思い2個目を食べた場合、1個目ほどではないにせよ高い満足感を覚えることでしょう。
しかし3個、4個と食べていくと「甘すぎて飽きてきた」や「こんなには必要なかった」のように感じる人が多いと考えられます。
このように「限界効用」が「逓減」していくことを「限界効用逓減の法則」と表現しているわけです。
逓減型保険、逓減定期保険
保険の中には「逓減型保険」や「逓減定期保険」と呼ばれるものがあります。
「逓減型保険」とは「補償額が一定の割合で減っていく保険」のことです。
例えば子どもがいる家庭では、子どもが独立するまでにかかる費用は毎年減っていきます。
上記のように補償額を年々減らしていっても大きな問題にはならない家庭であれば、選択肢に加えても良いでしょう。
また「逓減定期保険」とは「補償額が一定の割合で減っていく代わりに、支払額も減っていく定期保険」です。
先々までの手厚い補償が必要ないという人にとっては、合理的な保険だといえます。
なお「定期保険」とは掛け捨て型の保険で、貯蓄型に比べて補償額が大きいのが特徴です。
逓減課金方式
「逓減課金方式」とは「使用量が増えるほど単価が下がっていく課金方式」です。
法人向けの通信サービスやコンピュータシステムなどでよく用いられる課金方式で、使えば使うほど単価が下がっていきます。
大々的に使用したいが料金が気になるという法人にとっては良い課金方式だといえるでしょう。
逓減の類義語と例文
「逓減」の類義語は「漸減」が最も適切でしょう。
「漸減」は「ぜんげん」と読み、「次第に減ること」という意味です。
例文としては、以下のようなものが考えられます。
上記の例では、あるサービスの収益が次第に減っている場面であることが読み取れます。
逓減の対義語と例文
「逓減」の対義語としては、「逓増」や「漸増」が考えられます。
これらを使った例文は、下記のようなものが挙げられるでしょう。
「逓増」は「ていぞう」と読み、「次第に増えること」や「次第に増やすこと」という意味があります。
この例ではその商品の品質の良さが受け入れられ、売上が次第に増加しているということです。
「漸増」の読み方は「ぜんぞう」で、意味は「次第に増えること」や「次第に増やすこと」です。
テーマパークは設備投資や人件費の増加などを理由に入園料を改定することがあります。
この例でも、上記のような理由から入園料をだんだんと上げているのかもしれません。
逓減の英語表現
「逓減」の英語表現としては「diminishing」が最も分かりやすいかもしれません。
「diminishing」を使った例文としては、次のようなものがあります。
英語にも「限界効用逓減の法則」に相当する言い回しがあります。
この例は、「限界効用逓減の法則」について説明している場面だと考えられます。
まとめ この記事のおさらい
・「逓減」は「ていげん」と読み、「次第に減ること」や「次第に減らすこと」という意味がある
・「逓減率」とは「時間の経過とともに数量などが減少していく割合」のこと
・「逓減」は「徐々に減っていく」のに対して、「低減」は「以前よりも減らす」だけで「徐々に」という意味はない
・「限界効用逓減の法則」とは「追加的に感じる満足度が次第に減っていく」ことを表した法則
・「逓減型保険」は「補償額が一定の割合で減っていく保険」
・「逓減課金方式」は「使用量が増えるほど単価が下がっていく課金方式」
・「逓減」の類義語は「漸減」
・「逓減」の対義語は「逓増」や「漸増」
・「逓減」の英語表現は「diminishing」