今回は「アソシエイト」という言葉について解説します。

「アソシエイト」はビジネスの話題の中に登場する言葉の一つですが、さまざまな業界で使われており、それぞれの使い方は異なっています。

本記事では、意味や使い方を説明した上で、ビジネスの世界で主に使われている「アソシエイト」の意味をケースごとに解説していきます。

アソシエイトの意味と使い方

「アソシエイト(associate)」はさまざまな意味を持った英語です。基本的には動詞で使うことが多いですが、形容詞や名詞としても使われます。

動詞として使う場合は「~を連想する」「~を仲間に加える」などの意味があります。形容詞の場合は「仲間の〇〇」「準〇〇」「副〇〇」といった意味です。名詞ならば、「仲間」「同僚」「友人」などの意味に加えて、「共同経営者」「共同出資者」という意味もあります。

日本で用いられるカタカナ語としての「アソシエイト」の場合は、「アソシエイト〇〇」というように、英語の「associate」で言うところの形容詞的な使い方が一般的です。

「仲間」や「スタッフ」を表すことが多い

アソシエイトはビジネスシーンで使われることが多く、「仲間」や「スタッフ」を表すことが多いです。仲間と言っても、友情で結ばれているというよりもむしろ、「目的が共通していたり利害が一致していたりする仲間」というニュアンスだと言えるでしょう。

アソシエイトの語源

アソシエイトはラテン語の「associatus(結び付けた)」から派生したといわれています。それが「associo(結び付ける)」に変化し、いったん「ad-(~に)+socio(結び付ける)」に分けられ、「socio」の部分が「socius(仲間)」に変化し、最後に「sekw-(追い掛ける)」担ったのが語源です。

アソシエイトのビジネス上での使い方と例文

日本語としての「アソシエイト」は、ビジネスシーンで使われることが多く、「ビジネス上の仲間」という意味から派生して、社員・スタッフを指す言葉として使われています。また、形容詞「associate」のもう1つの意味である「準〇〇」「副〇〇」の意味でも使われているケースもあります。一般企業から弁護士・医療関係などの専門分野まで多岐にわたっています。

アソシエイト社員

アソシエイト社員とは、主に外資系企業で使われる言葉で、管理や会計、人事などの基幹業務を担う社員のことを指しています。とくに役職がついているわけではなく、権限のない平社員であることが多いです。昇進すると「アソシエイトディレクター」と呼ばれる基幹業務部門の管理職となります。

「アソシエイト社員は縁の下の力持ちだ」

アソシエイト職

アソシエイト職とは、日本の企業における一般職員や事務職員、契約社員のことです。この場合のアソシエイトは「仲間」「スタッフ」というよりもむしろ「準ずるもの」という意味だと言えるでしょう。すなわち、日本企業においてアソシエイト職は「準社員」という意味合いが強いため、ほとんど同じ扱いの契約社員などとみなされるのです。

2013年施行の改正労働契約法により、日本では「有期労働契約」を更新し続けて5年が経過するなどの条件を満たした場合に、労働者から「無期労働契約」への変更を申し込むことができるようになりました。

施行から5年経過した2018年4月から「無期契約社員」になる契約社員やパートタイマーが生まれており、今後も増加していく見込みです。そのような「無期契約社員」に対してアソシエイト職という職位を用意する企業が増えるのではないかという見方もあります。

「アソシエイト職として勤務して5年目。会社と無期労働契約を結ぶか、他の会社で正社員を目指すか悩んでいます」

アソシエイトプロデューサー

プロデューサーは、テレビ番組や映画、CMなどの制作活動において、全体の統括をする職種のことです。アソシエイトプロデューサーは、その職務を補佐する人のことで、「アシスタントプロデューサー」とも呼ばれます。

こちらのアソシエイトも「準ずるもの」という意味で用いられており、アソシエイトプロデューサーの権限はそれほど大きくはありません。経験や実績を積んで、将来的にはプロデューサーになっていきます。

「アソシエイトプロデューサーの仕事を通して、制作統括のノウハウをしっかり学んでいきたい」

アソシエイト弁護士

弁護士を補佐する弁護士のことです。弁護士事務所は、何人かの弁護士が共同で経営することも多く、その弁護士たちのことを「パートナー弁護士」または「パートナー」と呼びます。その補佐役を担うのが「アソシエイト弁護士」もしくは「アソシエイト」です。

大手の法律事務所では、さらに「ジュニアアソシエイト」と「シニアアソシエイト」に区別され、過酷とも言える労働量とライバルたちとの熾烈な競争を経てパートナー弁護士を目指していくことになります。

一方、中規模以下の事務所の場合は、パートナー弁護士の補佐だけでなく、国選弁護の案件を担当することもあります。しかし、大手よりも依頼は少ないので、クライアントの獲得は自力で行わなければなりません。大手事務所とは違った苦労があるといえるでしょう。

「アソシエイト弁護士はやることが多くて大変だ」

アソシエイトナース

「アソシエイトナース」とは、看護師のサポートをする看護師のことです。サポートの形として「プライマリーナースのサポート」と「プリセプターナースのサポート」の2つがあります。

医療機関の中には、一人の入院患者に一人の看護師が担当する所があります。この看護体制を「プライマリーナーシング」といい、担当看護師のことを「プライマリーナース」と呼びます。このプライマリーナースが不在などで看護ができないときにアソシエイトナースが代わりを務めるのです。

一方、「プリセプターナース」は新人看護師(プリセプティー)の教育係を担う看護師のことです。アソシエイトナースはプリセプターナースの負担の軽減するため、その業務をサポートします。また、プリセプターナースとともにプリセプティーの目標を設定し、その達成をサポートすることもあります。

「アソシエイトナースはプライマリーナースやプリセプターナースとの連携が重要だ」

アソシエイトの類義語と例文

以上のことから、日本語におけるアソシエイトは主に「役職のない従業員」または「補佐役」として使うものが多いことがわかります。したがって類義語としては、それらの意味を持つ言葉が該当すると言えるでしょう。ここでは「スタッフ」と「アシスタント」について解説します。

スタッフ

「スタッフ」とは、「1つの仕事を分担して進めていく組織形態、またはその組織の構成員」のことを意味します。テレビ番組で言えば、出演者以外のカメラや照明などを担当する人たちです。

テレビや映画製作以外の企業でもスタッフと呼ぶことがありますが、欧米と日本では使い方が異なります。欧米では従業員全体を指してスタッフと呼びますが、日本では、小売店や飲食店などで接客業務に従事する従業員や、工場などの製造業務に従事する工員をスタッフと呼ぶことが多いです。

「あのレストランの接客スタッフはとても愛想が良い」

アシスタント

「アシスタント」とは、日本語で言うところの「助手」のことで、仕事の補佐をする人のことです。アソシエイトと同様に形容詞的に用いて「副〇〇」という意味になります。

「美容室でアシスタントとして働いてもうすぐ10年になるので、そろそろ独立に向けて動き始めようと思う」

アソシエイトの英語表現

アソシエイトを英語でそのまま「associate」と表現する以外にも、「仲間」を表す英単語はあります。ここでは「colleague」「co-worker」の2つについて説明していきます。

colleague

受験英語でも出題される「colleague」は「同僚」という意味ではありますが、日本語の同僚とは少しニュアンスが異なります。colleagueは「co(同じ)」と「league(団体。連盟)」に分解することができ、「同じ業界の地位やレベル、スキルのある人」という意味になります。

つまり同じ職場にいなくても使うことができるのです。感覚としては「同業者」に近いといえるでしょう。

co-worker

co-worker は「co」と「worker」に分解すると「同じ」と「労働者」となります。「work」には「職場」という訳があるので、「worker」は「職場で働く人」というニュアンスだといえます。すなわちco-workerは「同じ職場で働く人」という意味になり、日本語の同僚に近いです。

ただ、あくまで「厳密にいえば」というレベルの違いなので、「同僚」と表現する際には、どちらを使っても間違いではありません。

まとめ この記事のおさらい

  • アソシエイトの意味は「目的やりがいが一致している仲間」または、「準ずるもの」
  • アソシエイトの類義語は「スタッフ」「アシスタント」
  • アソシエイトの英語の類義語は「colleague」「co-worker」

「アソシエイト」に関する解説は以上です。さまざまな分野で用いられている言葉ですが、どれも「仲間やスタッフ」か「補佐役」のどちらかの意味が当てはまります。また、会社の名前にも用いられていることがありますので、見かけたら「この場合はどの意味が当てはまるんだろう」と考えてみるのも、理解を深めるのに役立つことでしょう。