「以下」とはその数を含む?含まない?意味・未満との違い・英語表現を解説

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この記事では、「以下」の意味や使い方、類語、対義語、英語表現について考察します。

「以下」という言葉は、日常でもよく使いますが、「1000円以下」と言った場合、1000円を含むかどうかちょっと迷いますね。

ビジネスにおいて数や量を正確に伝えることは不可欠です。この記事を読んで「以下」の正しい意味を理解し、スキルアップにお役立てください。

「以下」の意味と使い方

「以下」とは、「数量・程度・優劣など比較で、それより下の範囲のこと」を意味し、「いか」と読みます。「以下」の「以」は、訓読みでは「もって」で、範囲や方向などの基点を示し、「以下」はその基点より下ということになります。また、「以下」には「それより後に述べること」の意味もあります。「以下の質問にお答えください」や「以下同文」など、後ろに記述された文章などを示す場合に使います。

数量や程度などの意味で「以下」を使う場合で注意したいのが、「以下」がその基点を含むかどうかです。

「以下」はその数を含む

「以下」は、その基点を含みます。例えば、「1000円以下の商品にはポイントがつきません」と表示されている場合、1000円の商品はポイントの対象外になります。
「経費を20%以下に抑える」と言えば、経費の割合は20%までならOKです。例えば、遊園地などのアトラクションで「身長120cm以下の方は保護者の同伴が必要です」と身長制限がある場合は、身長120cmの子供は保護者の同伴が必要になります。

また、「以下」は具体的な数量でない表現にも使うことがあります。「小学生以下のレベル」と言われれば、学力や能力が小学生ぐらいしかないという漠然とした表現になります。

「以下」と「未満」の違い

「以下」と同じように、基点から下の意味を示すのが「未満」です。「未満」は、「みまん」と読み「ある一定数に達しないこと」の意味で、その基点を含みません。「18歳未満お断り」と言えば、17歳を含むそれより下の年齢の人で、18歳はOKです。つまり、17歳以下が18歳未満になります。

「30cm未満」なら、29.999・・・cmで、30cmよりも小さい数になります。また、「車両総重量3.5t未満」と規定されていれば、荷物を積んで3.5tになると違反になります。
このように、「以下」は基点となる数を含む、「未満」は基点の数を含まないのが大きな違いです。

以下と未満を記号で表現すると、「X<10」の場合Xは10未満で、「X≦」は10以下になります。つまり、「=」が付けば以下、「<」だけなら未満です。

ちなみに、「小学生以下」のように数量以外で、「未満」を使うことはめったにありませんが、1990年代にトヨタ自動車のCMで「友達以上恋人未満」というキャッチコピーが一世を風靡しました。これは、「恋人ではないけど親しい友人」という意味合いですが、解釈次第では、「都合の良い男友達」という意味にもなり、大きな論争にもなりました。

「以下」のビジネス上での使い方

ビジネス上で「以下」を使う場合は、「数量・程度・優劣など比較で、それより下の範囲のこと」と「それより後に述べること」の2つに分かれます。

数量・程度・優劣の例文
・かなり注文は殺到しておりますが、100個以下なら対応可能です。
・電子部品の不良率は0.02%以下に抑えてください。
・今はまだ売り上げ的には業界の平均以下ですが、来年からは大きな伸びが期待されます。
・予算に関しては、100万円以下で考えております。
後に述べることの例文
・先日のミーティングの骨子は以下の通りです。
・新製品に関しては以下の条件を必ず満たしてください。
・企業理念は、以下のサイトに掲載されています。
・以下にセミナーの詳細が記載されております。ご検討ください。

「以下」の類義語と例文

「以下」の類語は、「数量・程度・優劣」の意味で「以内」「範囲内」が、「後に述べること」の意味では、「下記」「後述」などがあげられます。

以内(いない)
数量・順位・時間・距離などに関して、ある基準を含んでそれよりも小さい範囲のこと。例文
・1か月の残業時間は45時間以内にとどめてください。
範囲内(はんいない)
境界を区切って、他と分けた領域の中にあること。例文
・予算の範囲内であれば、使い方は自由です。
下記(かき)
ある記事や文章の後に書き記すこと。例文
・先日のクレーム対応に関する会議を下記の日程でおこないます。必ず参加してください。
後述(ごじゅつ
後で述べること。その事柄。例文
・新製品の詳細なスペックに関しては後述しますが、従来製品に比較しても画期的な製品であることは間違いありません。

「以下」の対義語と例文

「以下」の対義語は、「数量・程度・優劣」の意味では、「以上」「範囲外」、「後に述べること」の意味では、「上記」「前述」などがあげられます。

以上(いじょう)
数量・程度・優劣などの比較で、それより上の範囲であること。例文
・価格は1万円以上にならないように設定してください。
範囲外(はんいがい)
ある限られた領域の外側。例文
・今回の不具合は、想定されたトラブルの範囲外です。
上記(じょうき)
ある記事の上、または前に書いてあること。例文
・補償対象は、上記以外の商品には適用されないので注意してください。
前述(ぜんじゅつ)
前に述べたこと。例文
・前述しましたように、原宿店は9月をもって閉店になります。

「以下」の英語表現

「以下」の英語表現でも、「数量・程度・優劣」と「後に述べること」の2つに分かれます。
「数量・程度・優劣」では、「or less」「or blew」「or under」「less than」などを使います。

・Please input 100 characters or less.
(100文字以下で入力してください。)
・This food contains the chemical substances of 2.5% or below.
(この食品には2.5% 以下の化学物質が含まれています。)
・You can buy popular items for forty dollars or under.
(人気商品が40ドル以下で買えます。)
・I won’t sell this camera for less than 80,000 yen.
(このカメラは8万円以下では売りません。)

「後に述べること」の英語表現では、「following」と「below」が一般的です。「following」と「below」の違いは、「following」は名詞の前に、「below」は名詞の後に使います。

・The following contents include sensitive information.
(以下の内容には機密情報が含まれています。)
・Please read the passage below and answer the questions.
(以下の段落を読み、質問に答えてください。 )

まとめ この記事のおさらい

  • 「以下」とは、「数量・程度・優劣など比較で、それより下の範囲のこと」。「それより後に述べること」の意味も。
  • 「以下」は基点となる数を含む、「未満」は基点の数を含まないのが大きな違いです。
  • 「以下」の類語は、「以内」「範囲内が、「後に述べること」の意味で「下記」「後述」があげられます。
  • 「以下」の対義語は、「数量・程度・優劣」の意味で「以上」「範囲外」、「後に述べること」の意味で「上記」「前述」など。
  • 「以下」の英語表現は、「数量・程度・優劣」では、「or less」「or blew」「or under」「less than」、「後に述べること」の意味で、「following」「below」を使います。