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この記事では「洒脱」について、言葉の意味や使い方、英語での表記について解説していきます。
洒脱は日常会話の中ではあまり耳にしない言葉なので、読み方が分からないという人も多いのではないでしょうか。
しかし、ビジネスシーンでも使われる可能性のある言葉です。この記事を通して読み方や使い方を正しく理解しておきましょう。
洒脱の読み方・意味・使い方
「洒脱」とは「しゃだつ」と読み、「さっぱりしている」「垢抜けている」といった意味で使われる言葉です。それ以外では、「洗練されている」「俗気がない」などの意味でも使われることもあります。
洒脱は「人の様子」や「物事」などに対して、幅広く使える言葉となっています。人に対して使う場合には、「性格がさっぱりしている」というようなニュアンスでよく使われます。また、物事に対して使う場合には「洗練されている」ということを表す表現となり、基本的には良い意味で使われる言葉となっています。
一つ注意点として、洒脱の「洒」が、「お酒」の「酒」と非常によく似ていますが別の漢字であることに気をつけてください。
横棒が一本少ない方の「洒」が洒脱では使われますので、間違って「酒」を使わないようにしましょう。
洒脱の語源
洒脱の語源は、「洒」と「脱」のそれぞれの持つ意味が合わされたものだとされています。
洒脱の「洒」は、訓読みで「すすぐ、そそぐ」と読み、これには「さっぱりしている様」という意味が含まれます。
また、洒脱の「脱」は、「脱ぐ・脱け出す」という意味があります。これは「状態を抜け出してさっぱりする」などの意味で使われる言葉です。
このように「洒」も「脱」も、それぞれに「さっぱりしている」という意味が込められており、これら2つの言葉が合わさって「洒脱」として使われるようになったとされています。
「洒脱な人」とはどんな人か
洒脱の意味や語源を踏まえながら、「洒脱な人」とはどのような人を指すのか紹介します。
「洒脱な人」と表現する場合は、次のような人を表している場合が多いです。
- 性格がさっぱりしている人
- 垢抜けている人
- 洗練されたおしゃれな人
上でも説明した通り、人に対して「洒脱」と表現する際、「さっぱりしている」というニュアンスで使われることが多いです。そのため、「洒脱な人」と言う時には「性格がさっぱりしている人」と捉えることできます。
また、洒脱には「垢抜けている」「洗練されている」という意味も含まれているため、「垢抜けている人」、「洗練されたおしゃれな人」という意味で使われることもあります。
このように、「洒脱な人」と表す時には、微妙に異なるニュアンスが複数考えられるため、前後の文脈によってどんな意味で使われているのかを正しく判断することが必要です。
洒脱のビジネス上での使い方
洒脱は人や物事に対して幅広く使えるため、ビジネスシーンでも使われる場面の多い言葉です。
「となりの部署の上司は洒脱的な人柄で、付き合いやすい」
その上司が性格的にさっぱりしていて、付き合いやすい様を表しています。
「彼は洒脱な性格が魅力で、取引先からも好かれている」
変に難しくなく、誰とでも付き合いやすい性格であることから、取引先からも気に入られていることを表現しています。
このような使い方の他に、洒脱は「軽妙洒脱(けいみょうしゃだつ)」という四字熟語で使われることも多いです。
「軽妙」とは、「会話や文章などが軽やかでうまいこと」を意味しています。そこに洒脱がくっついた四字熟語で、軽妙洒脱の意味としては「軽やかで洗練されている様子」となります。
軽妙洒脱もビジネスシーンで使われる表現なので、こちらも例文で確認しておきましょう。
「彼の書く文章は軽妙洒脱で良い文章だ」
文章が軽やかで、しゃれているような内容であることを表現しています。
「彼女のプレゼンは軽妙洒脱で評判が良い」
プレゼンが軽やかで巧みである様を表しています。
以上のように、ビジネスでは「洒脱」と「軽妙洒脱」の両方が使われますので、どちらの使い方もしっかり押さえておきましょう。
洒脱の類義語と例文
洒脱の類義語としては次のような言葉が挙げられます。
- 瀟洒(しょうしゃ)
- 洒落(しゃらく・しゃれ)
- 小粋(こいき)
「瀟洒」とは「すっきりとしゃれている様、垢抜けていること」という意味の言葉です。
「洒落」には「しゃらく」と「しゃれ」の2通りの読み方・意味があります。
「しゃらく」の場合には「心やふるまいがさっぱりしている、深く執着しない様」という意味を持ち、「しゃれ」の場合には「人を笑わせる、気の利いた」という意味の言葉となります。
「小粋」は「どことなく垢抜けていること、ちょっと粋なこと」を表す言葉です。
類義語の例文
「同じ部署の先輩は、いつもスーツを瀟洒に着こなしている」
部署の先輩が、すっきりとしゃれた感じにスーツを着こなしている様を表現しています。
「彼女は洒落な人柄でみんなに好かれている」
彼女のさっぱりとしたふるまいが、周りからの好感を得ている様子を表しています。
「彼は向かい側の席に座っている、小粋な女に気があるようだ」
向かい側にいる、どことなく垢抜けた雰囲気の女性に興味があることを表現しています。
洒脱の対義語と例文
洒脱の対義語としては次のような言葉が挙げられます。どの言葉にも共通して、「品がない」「洗練されていない」というような意味が含まれています。
- 野暮(やぼ)
- 低俗(ていぞく)
- 野卑(やひ)
「野暮」とは「風雅な心に欠けている人、広く洗練されていない人」を意味しています。
「低俗」とは「下品で俗っぽいこと」を意味する言葉です。
「野卑」とは「下品でいやらしいこと、下卑ていること」という意味を持つ言葉です。
対義語の例文
「親戚の叔父さんは、本当に野暮な人だ」
親戚の叔父さんに高尚さがなく、洗練されていないイメージがあることを表現しています。
「このテレビ番組は、いつも低俗な内容を放送している」
テレビ番組で、毎回下品で俗っぽい内容を放送している様を表しています。
「野卑な言葉を発したことが原因で、部下から嫌われてしまった」
下品でいやらしいことを言ったことで、部下から嫌われてしまった様子を表現しています。
洒脱の英語表現
洒脱は、英語では以下のように表現します。
sophisticated
意味:都会的に洗練された
refine
意味:洗練された、あか抜けした、洒脱な
英文としては、以下のように使います。
(彼は洗練された作家である)
(彼女は洒脱な女性だ)
まとめ この記事のおさらい
- 洒脱は「さっぱりしている」「垢抜けている」といった意味を持つ
- 洒脱は「人の様子」や「物事」などに対して幅広く使うことができる
- 洒脱の「洒」が「お酒」の「酒」と非常によく似ていて、間違いやすいことに注意
- ビジネスシーンでも使われる場面が多く、「軽妙洒脱(けいみょうしゃだつ)」という四字熟語で使われることもある
洒脱を日常的に使う人はそれほど多くはありませんが、「人」に対しても「物」に対しても使える表現であり、基本的には良い意味として使うことができる言葉です。
ビジネス上でも使いやすい言葉なので、誰かを褒めるようなシーンなどでぜひ洒脱を使ってみてください。