「どうぞ」と「どうか」の違い 英語表現と例文

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「どうぞ」と「どうか」の違い

どうぞやどうかの意味と使う場面

「どうぞ」と「どうか」を最も使う場面は、自己紹介ではないでしょうか。

①「初めまして。私は、○○です。どうぞよろしくお願いします。」
②「初めまして、私は、○○です。どうかよろしくお願いします。」

 

次に手料理をお客様に振る舞う場面だとします。

③「どうぞお召し上がりください。」
④「どうかお召し上がりください。」

挨拶として使う場合の①の「どうぞ」は、聞き手に単に丁寧に挨拶をしているニュアンスです。
②の「どうか」になると「どうぞ」よりも強い思いでお願いしているニュアンスになります。
③の「どうぞ」は、食べることを勧めているだけで、聞き手は食べても食べなくてもいいような、洗濯の余地を残しているようなニュアンスもあります。
しかし、④の「どうか」なると強めの勧め、どちらかというと懇願のニュアンスを感じます。

どうぞとは

「どうぞ」の他の使い方には、「どうぞこちらをご覧ください」、「この席は空いていますか?」に対し「はい、どうぞ。」など、誘いや許可など、かなり広い意味で使えます。
例文のニュアンスから考えると、「どうぞ」を使う話し手は、聞き手とは同等か上位にあることもわかります。この点が「どうぞ」と「どうか」の使い分けのポイントになります。

どうかとは

対して、「どうか」は、「どうか合格できますように。」や「どうかお許しください。」などの使い方もありますが、どの場合にも強いお願いであり、懇願していると言えます。
これは、話し手が聞き手よりも下になっている状況なので、聞き手を敬うことになります。

ビジネスシーンでは、「どうぞよろしくお願いします」というよりも「どうかよろしくお願いいたします」という方が効果的に使えます。

「どうぞ」と「どうか」の英語表現

どうぞの英語表現

「どうぞ~してください」と言いたい時には、pleaseを使うことが多いでしょう
しかし、英語では場面に応じ、「どうぞ」に相当する言葉が他にもいろいろあります。対面で相手に物を渡す時には、Here you go. や Here you are. 、 Here it is. が使えます。何かをしたいと頼まれてそれを勧める「どうぞ」の場合には、Go ahead. をカジュアルに使えます。また、道や順序を譲る場合には、「(お先に)どうぞ」の意味で After you. との言い方もあります。

どうかの英語表現

英語表現に「どうか」にぴったりくる言葉はありません。「どうか」は「どうぞ」よりも相手を敬いお願いするニュアンスがあることから考え、お願いする時に丁寧なお願いの表現に言い換えたり、置き換えたりするのがいいでしょう。

「どうぞ」「どうか」英語例文

どうぞの例文

どうぞお気楽にしてくださいね。
Please make yourself comfortable.
どうぞお先に!
Go ahead!

入口やエレベーターの出口でかち合ってしまった時のカジュアルな言い方です。

画像をどうぞ。
Here is the picture. または Here you go. または Here it is.

リンクを教えてほしいとメールで言われた時の返事のメールに、画像を添付して使えます。

どうかの例文

どうかお先に。(「あなたの次に行きます」)
After you, Sir または Ma’am.

After you.だけだと、ややカジュアルな言い方ですが、男性にはSir、女性にはMa’amをつけ足せば丁寧な表現になります。

どうかお先に。
Ladies first.

女性にしか使えない表現ですが、女性を優先させたい時にスマートに譲るための言葉で丁寧な表現です。

どうかいつでも何でもお聞きください。
You are always welcome to ask anything at any time.

まとめ

何気なく使っている「どうぞ」と「どうか」には、話し手と聞き手の関係性に微妙な違いがあります。「どうぞ」は話し手と聞き手は同等もしくは聞き手がへりくだり、「どうか」は聞き手を敬います。このニュアンスの違いをうまくビジネスでも活用しましょう。いつも「どうぞよろしくお願いします」ではもったいないです。
英語では。「どうぞ」はPleaseの他にも表現がいろいろあります。「どうか」はぴったりな言葉がないので、丁寧な表現に言い換えましょう。
普段は自然と使い分けているか、見逃してしまうような微妙な違いですが、あらためて考えると効果的に使えます。