ボーナスなしで正社員はブラック?年収の見方とボーナスの解説

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この記事ではボーナスというものがないのは違法ではないのか、その他ボーナスがないとどんなことがあるのか、などについて解説いたします。

「ボーナス」とはよく夏と冬に企業からいつもの月給よりも多く支払われる給与のことです。ですがこのボーナスがないという企業も多々あります。
ボーナスがないというのは違法ではないのでしょうか。
この記事を通して「ボーナス」という概念を理解でき、就職や転職などでしっかりと企業選びをすることができるでしょう

ボーナス(賞与)なしは違法なのか

ボーナスとは日本語で「賞与」「特別手当」といわれます。ボーナスとは固定給が支払われている労働者に対し、定期給与と別に支給する給与もことを言います。

ボーナスの支払い時期や支払い回数に特段の規定はなく、ボーナスが支給されない企業や年複数回支給される企業もありまちまちです。一般的には、夏と冬と言った時期に年1〜2回支給する企業が多いようです。

実はボーナスの支給に対する法律はなく、会社で自由に支給やカットができるものなのです。

元々ボーナスは企業の利益などを分配するために生まれたものであり、労働基準法に従ったものではありません。
ボーナスを労働基準法で義務化してしまった場合は月収が減る場合や、会社の経営が傾くなど、様々な悪影響が出る可能性があります。

ただし、ボーナスを雇用時の契約で支給の金額などを明記しているのに支給しない場合には法律違反となります。例えば給料数ヶ月分と言った表記場合、雇用契約時に決めたボーナスに関しては会社の支払い義務のあるものに変わってしまうのです。

そのため、ボーナスカットや減額を行う場合は、事前の告知と本人の同意が必要になります。同意を得ずに減額やカットを行った場合は、労働者に差額を請求する権利が生まれます。

日本でのボーナスなしの割合はどのくらいか

日本では全体の約30%の企業がボーナスを支給していません。

独立行政法人統計センターの「毎月勤労統計調査」によると、夏にボーナスを支給した会社の割合は2016年度で69.4%、冬は73.1%となっています。

つまり、夏と冬ともに約30%の企業がボーナスなしなのです。

しかし直近5年間の夏・冬ボーナスの支給割合を平均すると、右肩上がりになっていることがわかります。「日本総合研究所」が日本の景気は持ち直していると発表していますので、今後もボーナスの支給割合は増加していくと予想できるでしょう。

賞与と決算賞与の違い

賞与とは「ボーナス」のことをいいますが、賞与とは別に「決算賞与」というものがあります。

決算賞与とは「その年の会社の業績に応じて支給される賞与のこと」です。会社の利益を、社員に臨時のボーナスという形で還元します。

頑張った結果が形として還元されるので、社員のモチベーションアップにも繋がるでしょう。一方で、業績が前年より悪化した場合は、支給がないことももちろんあります。

ボーナス・賞与と決算賞与の違いは「臨時であるかないか」です。決算賞与が会社の業績に応じて決算月に支給されるのに対して、ボーナスは、よほど経営状態が悪化しない限りは、毎年決まった時期に支給されます。

決算賞与はその年の業績によって支給されるかどうかが変わるため、決算との大きな違いとなっています。

賞与とインセンティブの違い

賞与、決算賞与の他に「インセンティブ」というものがあります。

インセンティブとは「社員の働く意欲を向上させるために、会社から与えられるご褒美」のことをいいます。通常の給与額に、上乗せして給与が支払われる仕組みのことです。

インセンティブの内容は、企業によって様々なパターンがあります。企業側から設定された計画をクリアすれば一律で、同じ金額のインセンティブが支給されるパターンもあれば、実績が増えれば増えるほど、実績一件ごとの支給金額が増えていくパターンもあります。

また、インセンティブで支給されるのは現金に限らず、プリペイドカードや商品券など、現金と同様に使用できる金券が支給される企業や目標を達成すれば旅行に行かせてくれる企業もあり、様々なケースがあります。

ボーナスとインセンティブの違いは「金額を決定する基準」になります。ボーナスは企業全体の業績によって基本的な額が決まります。支給される時期も決まっていますし、正社員全員がもらえる、基本給与に追加して支払われる給与です。一方、インセンティブでは、個人の成績によって額が決ま

ります。個人個人が企業のために結果を出したからこそ支給されるものが、インセンティブになります。

ボーナスなしの企業はブラック企業なのか ボーナスなしのいいところ

ボーナスがないからといって必ずしもブラック企業、もしくは経営難な企業というわけではありません。ボーナスがない企業には2種類が存在します。

「業績が良くないためにボーナスが出せない企業」と「あえてボーナスを給料に転化させている企業」の2種類になります。

ボーナスを出すか出さないかは企業により異なるので、あえてボーナスを出さない代わりに日頃の給料を通常よりも高くしてくれる企業も存在します。そのため安定した収入を得ることができます。

会社側としてもボーナス支給の手間が省け、一度に大金を用意しなくて済むというメリットがあります。

月々の基本給が高ければ、必然的に年収も多くなります。トータルで考えると、ボーナスがある企業より年収が高い可能性があります。給与の場合は

法律で縛られないボーナスと違い減額されることもないため、安定した収入が約束されます。

もちろん、ボーナスが少ない、またはボーナスが出ない企業には業績が悪い企業もあげられます。経営利益が赤字だったり、売り上げが目標に届かなかったりと、前年を上回る好調に乗れなかったのがボーナスの出ない理由としても考えられるので、今まで普通にボーナスが支給されていたのに急になくなったりした場合は経営難になっている可能性が十分にあるので要注意です。

ボーナスに左右されない転職の心得

賃金はできるだけ年収で確認する

賃金は年収で確認しましょう。ボーナスがもらえる企業であったとしても年収で見たときには、ボーナスが出ない企業の方が好条件である場合があります。

しっかりと求人票などから計算して確認しておきましょう。

賞与の有無を求人票・口頭で確認する

賞与の有無は求人票、口頭で確認しましょう。ボーナスが法律で義務化されていないとはいえ、求人票などに記載されている場合には減額やボーナスカットは、事前の告知と本人の同意が必要になります。

同意を得ずに減額やカットを行った場合は、労働者に差額を請求する権利が生まれるため、事前に確認しておくことが大事でしょう。

できるだけ具体的な数字を確認する

出来るだけ具体的な数字で確認しましょう。「ボーナスがある」と書かれていても寸志で、小額のボーナスしかもらえないような場合があります。事前に金額を確認して年収を計算しておきましょう。

給与以外の支給されるものを確認する

給与以外の支給されるものを確認しましょう。家賃補助をしているような企業もあるため、それを含めて給与の計算をしてみるといいでしょう。

お金のことを直接聞く勇気がない方は転職エージェントを利用する

お金のことを直接聞く勇気がない場合は転職エージェントを利用しましょう。転職エージェントとは人材紹介サービスのひとつです。求職者が抱える様々なお悩みを解決し、その求職者にとって最適な転職をお手伝いしてくれます。

業務としては「プロの視点でのマッチングサービス」「提出書類の添削、面接対策のサポート」「入社日、条件等の企業への交渉」などです。是非活用してより良い転職先を見つけていきましょう。

まとめ この記事のおさらい

  • ボーナスの支給に対する法律はなく、会社で自由に支給やカットができるもの
  • 日本では全体の約30%の企業がボーナスを支給していない
  • ボーナス・賞与と決算賞与の違いは「臨時であるかないか」
  • ボーナスとインセンティブの違いは「金額を決定する基準」

ボーナスに左右されない転職の心得

  • 賃金はできるだけ年収で確認する
  • 賞与の有無を求人票・口頭で確認する
  • できるだけ具体的な数字を確認する
  • 給与以外の支給されるものを確認する
  • お金のことを直接聞く勇気がない方は転職エージェントを利用する