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ここでは、「大事をとって」の正しい使い方に関し、例文を交えながら解説いたします。
「大事をとって」という言葉の意味やビジネスでの使い方、類語・対義語などをあまり深く理解していない人も少なくないかもしれません。
「大事をとって」の本当の意味や類語・対義語との使い分けができれば、言葉を知っている人という評価を得られるかもしれません。
自身の現状の理解とズレがないか、ぜひ参考にしてください。
大事をとっての読み方・意味・使い方
「大事をとって」は「だいじをとって」と読みます。
「大事をとって」には、「無理をせずに」「物事を軽くとらえず、深刻に受け止める」という意味があります。
主な使い方としては、後の動詞を修飾する副詞的な役割を持ちますが、後の動詞によって意味が変化するのが特徴です。
大事をとっての語源
「大事をとって」は、そもそも「大事をとる」という言葉が語源になっています。
「大事をとる」は、「物事を軽くとらえず、重く受け止める」「無理をしないで慎重に行動する」という意味がある動詞で、この単語だけでも使用することが可能です。
しかし、「大事をとる」という表現は慎重さを表すのに便利である反面、この単語だけでは意味が通じない場合があります。
例えば、「あの企業は経営が悪化しているので、大事をとる」であれば、何に対して慎重になるのかが伝わりません。同じく「体調がすぐれないので大事をとる」という文章にしても、何となく休むことは推測できても、何に対して慎重になるのかが断定できません。
そこで使われるようになったのが、後に続く動詞を強調する副詞的な役割を持つ「大事をとって」という表現です。
この「大事をとって」を使えば、前者は「あの企業は経営が悪化しているので、大事をとって取引を停止する」、後者は「体調がすぐれないので大事をとって休む」という意味の通じる文章となります。
このように慎重さをあらわすのに最適で、後に続く動詞を強調するのに便利であることから「大事をとって」が一般的によく使われるようになりました。
大事をとってのビジネス上での使い方
次に、「大事をとって」のビジネス上での使い方をご紹介いたします。
「大事をとって」がよく使われる場面としては、自身や部下が体調不良で休暇を取るようなケースです。
一見、自分に対して大事という表現があたかも自分自身を大切にしているかのように感じ、違和感を覚えるかもしれません。
しかし、「だいじをとって」は「物事を軽くとらえず、重く受け止める」という意味です。そのため用心するという意味を込めて自分に対して使うことも可能です。
「熱は下がりましたが、他の人に感染する恐れがありますので、大事をとって休ませていただきます」といった形で使用するようにしましょう。
また、部下や後輩など目下の人が会社を休んだり、会議を欠席したりする場合も「大事をとって」というフレーズを使うことができます。
ただし、上司や先輩に対して、「大事をとって休んでもらいます」という使い方は、慎重な行動を取ることを指示する形になります。他人に使う際は、目下の人に対して使うのが正しいといえます。
ちなみに「大事をとって」の後には、「休む」「取りやめる」など、後ろ向きな意味の動詞が続くことがおおいでしょう。
後ろ向きな行動を自発的もしくは指示して取らせるという意味があることを理解して、ビジネス上で使うようにしましょう。
大事をとっての例文
「大事をとって」を使った例文をいくつかご紹介します。
例文
大事をとっての類語
同じような意味を持つ言葉のことを「類語」と呼びますが、「大事をとって」の類語をご紹介いたします。
念のため
まず、「大事をとって」の類語としては「念のため」という言葉が挙げられます。
「念のため」とは、大丈夫だとは思いながらも、緊急事態に備えて何かをしておいたり、心構えしたりすることを意味します。
万が一に備えて
「万が一に備えて」も「大事をとって」の類語です。
「万が一に備えて」は、もしかして発生するかもしれないことに備えるという意味があります。
小さなリスクを想定して、慎重に行動する点は、「大事をとって」と共通することから類語といえます。
大事をとっての対義語
次に「大事をとって」と反対の意味を持つ対義語をご紹介いたします。
対義語を覚えておくと、文章や会話における表現力が増しますので、チェックしてみてください。
軽視する
「大事をとる」は、「物事を軽くとらえず、重く受け止める」「無理をしないで慎重に行動する」という意味ですが、反対の意味を考えてみると「物事を軽く受け止める」「考えずに軽率に行動する」となります。
よって、これらの反対の意味を総称する言葉「軽視する」が「大事をとって」の対義語になります。
無理やり
「無理やり」も「大事をとって」の対義語です。例えば、スポーツ選手が「ケガの程度は軽いが、大事をとって試合に出ない」という表現を使いますが、反対の表現として、「ケガが軽いので、無理やり試合に出る」となります。
よって、「無理やり」やその類語である「無理を押して」も「大事をとって」の対義語といえます。
類語と対義語の例文
それでは、類語と対義語の例文をご紹介します。
類語の例文
対義語の例文
大事をとっての英語表現
「大事をとって」という言葉に一番近い英語表現は「just in case」です 。直訳すると「念のため」という意味があります。
また、「just to be on the safe side」という表現もあります。これには「safe side」という安全な所という単語を含んでいるため、「大事をとって」に近い表現といえます。
他には「just to make sure」という表現もあります。意味合いとしては「念のため」に近いですが、「大事をとって」と捉えても違和感はありません。
まとめ この記事のおさらい
- 「大事をとって」は「無理をせずに」「物事を軽くとらえず、深刻に受け止める」という意味です。
- 大事をとっての語源
「大事をとって」は、「大事をとる」という言葉が語源です。後に続く動詞を強調するのに最適であることから、副詞的な「大事をとって」がよく使用されています。 - 「大事をとって」のビジネス上での使い方は、自身や部下が体調不良で休暇を取るようなケースです。他人に使う際は、目下の人に対して使うのが正しいとされます。
- 「大事をとって」の類語は「念のため」「万が一に備えて」です。
- 「大事をとって」の対義語は「軽視する」「無理やり」です。
- 「大事をとって」に一番近い英語表現は「念のため」という意味を持つ「just in case」です。「just to be on the safe side」「just to make sure」も近い英語表現です。