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不器用というと、どんな作業を手につけても上手くいかないというイメージが強く、総じてネガティブなシーンで広く使われがちです。
しかし、不器用な性格もまた、見方によっては長所となる場面も少なくなく、特徴を知ることで不器用の良さを再確認することもできます。
ここでは不器用の意味や類義語との違い、不器用な人の特徴を解説します。
不器用の意味とは
「不器用」とは、字が表すように、物事に対して器用な振る舞いができない事をさす言葉です。
しかし、不器用は物事を器用に上手くこなすことができない一方で、与えられた事柄に対しては実直に行動することができる真面目な性格でもあるため、臨機応変に扱うことで、不器用ならではの良さを引き出すことも可能です。
不器用の語源
もともと、不器用の対義語に当たる「器用」という言葉は、古くから用いられた馬具や装具、武具など様々な道具のことを総称する意味を有しています。
しかし、江戸時代にかけ物だけでなく人の性格も表す言葉として用いられるようになり、物事をそつなくこなせる人を「器用な人」、物事に苦手意識を持つ人を「不器用な人」と称するようになったという説があります。
他には、器用な人の中には、必要以上に業務や責任がのしかかることを防ぐため、あえて自らを器用ではない「器用に非ず」と称したことから、「器用ではない人」のことを不器用と表現するようになったという説もあります。
不器用の英語表現
英語での「不器用」という言葉を表す表現は、主に”Clumsy”や”Awkward”が一般的で、いずれも名詞表現に当たります。
また、不器用な人をより強調する表現として”unskillful”を用いるケースもあります。様々な能力や技能を持たない人=不器用な人という意味を有している単語です。
英語でも、不器用を意味する単語の数は非常に多いですが、日本の「不器用」とは違い、手先が不器用なのか物事の処理自体が不器用なのか指し示す状況によっても保ちいる単語が違います。
「不器用」と「無器用」の違い
どちらも同じ「ぶきよう」という読み方を持つ不器用と無器用ですが、どちらも、基本的に「器用ではない」という意味を持ちますが、「無器用」には「卑劣である」という意味も含まれているという違いがあります。
「不器用」とは器用ではないという意味を持ち、「無器用」は器用自体を持ち合わせていないという厳密な意味をそれぞれ有しています。
上記のことから、器用さをそもそも持ち合わせていない人を表す「無器用」には、世間一般的な常識や情けをも有していない人を表す意味も含まれています。
不器用な人の特徴1:作業の進行が遅め
不器用な人は、総じて自身が任された作業をこなす処理能力があまり高くなく、結果として作業の進行自体が遅めになりがちです。
物事を器用にこなすことができる人との大きな違いであり、それが不器用な人ならではの個性といってもよいでしょう。
しかし、不器用だからといって必ずしも失敗してしまうというわけではありません。
不器用な人の欠点は、要するに任された作業を円滑にこなすだけのスムースさを持ち合わせていない点であり、時間をかけてじっくりと作業を担当することができれば、最終的には無難に完了することができます。
不器用な人の特徴2:優柔不断で決断力が乏しい
なんらかの作業を担当する際、最終的に完成するまでの間、作業者に対して様々な決断が求められ、決断を正しい選択肢でこなし続けることによって、最終的に作業が完了します。
しかし、不器用な性格の人の多くが決断を下す場面自体を苦手とする優柔不断なタイプが多く、結果的に、作業中に発生する決断に対して素早い対応ができず、完成がいつまで経っても訪れなくなることがあります。
決断を下せない優柔不断さは、不器用である自分に対して自信を喪失して結果が出せず、次もまた同じ事を繰り返してしまう悪循環に由来しているケースが多く、なかなか自らの努力だけで解決出来ないこともあります。
不器用な人の特徴3:物事を順序立てて説明するのが苦手
不器用な人の中には、手先だけでなく自らの思考内で物事を整理した上で、周りの人に対してわかりやすく解説したり紹介する行為自体を苦手とする方が少なくありません。
接客などではパニックに陥りやすいため、ある程度マニュアルに基づいて作業を行う業務が最適な環境でしょう。
しかし、物事に対する集中力の高さは人並み以上である場合が多いため、配属に気を配ることができれば、不器用さを長所として生かすこともできるでしょう。
不器用な人の特徴４:冒険を嫌い安定を好む
不器用な人は、器用な人と比べ、様々な事柄に対して苦手意識を持ちがちであるため、経験を持たない作業を嫌う傾向があります。
不器用な人ほど、同じ作業を繰り返すような業務で才能を遺憾なく発揮することができたり、ある程度のルールをマニュアルとして活用することができるような業務が天職となったりしやすいでしょう。
不器用な性格の人との付き合い方
不器用な性格自体は、人付き合いを構築する上でそれほど害をなす要素ではありませんが、実際に不器用な性格の人と接する必要がある場合、以下の点に注目することがおすすめです。
こちらの考えは言葉できちんと伝える
不器用な性格の人は、空気を読むことが苦手な人が少なくありません。こちらが伝えたいことは、きちんと言葉や行動にして伝えるようにするとよいでしょう。
実直さを理解してあげる
不器用な人はチャレンジ精神に乏しい一方で、保守的なまでに慣れた事に対して得意意識を持ちがちです。
手慣れた物に対する実直さを上手に活用することで、責任感の強さや持ち前の根気強さを上手く活用することもできるでしょう。
必要以上の期待をかけないこと
不器用な人に対して過剰な期待をかけないことが大切です。
期待は、不器用な人の行動を必要以上に縛る鎖となりがちです。過度な期待はかけず、いつも通りの接し方を心がけるのが基本です。
