会社で有給休暇を取るときの理由に『私用のため』と書くことがあります。明確に理由は言わず、「個人の用事」という曖昧な意味を含んでいます。

この記事では以下の点について解説いたします。

最後まで読めば、『私用』の意味が分かり、きちんとした場面で使えるようになりますよ。

私用の意味

①自分のために使うこと
②自分の用事。私事

三省堂 大辞林より

所用と私用の違い

所用と私用はどちらも用事

『私用』に似た言葉に『所用』があります。

・明日は所用でお休みします。
・明日は私用でお休みします。

さて、どちらが正しいのでしょうか。意味に違いはあるのでしょうか。

正解は、どちらも正しい、です。
『所用』とは簡単にいうと「用事」のことです。『私用』は「自分の用事」、つまり所用も私用も『用事』という意味を含んでいます。

所用は私用であろうとなかろうと『用事』全般をさします。所用の中の一つに私用があると考えると分かりやすいでしょう。

所用と私用の使い分け

私用は所用に含まれると前述しましたが、使われるシーンに若干の違いがあります。

『所用』が使われる場合
所用という言葉が「用事」を改まった言い方にしたものなので、ビジネスシーンで用いられることが多いです。

会社の用事で出張に出ることや、外出している場合、「○○(人名)は用事のため、外出しております。」でも間違いではありません。しかし、より改まった表現として「○○(人名)は所用のため、外出しております。」を使います。

『私用』が使われる場合
有給休暇など「自分のための用事」の意味が強いときは『私用』という表現が適切です。

どのようなものが私用に該当するか

会社勤めの場合、お休みをもらうときには申請が必要です。半日休暇や有給休暇を取るときに「私用のため」と申請する人が多いでしょう。この場合、「私用」はどのようなものが含まれるのか確認しておきましょう。

私用の範囲
・家の用事
・自分個人の用事(旅行も含める)
・役所への手続き
・病院への通院

以上のように、私用とは自分個人の用事ということで、内容は何でも良いのです。

有給休暇を取得する際、私用は理由としてよいのか

労働基準法に則ると、休暇の内容にまで会社は関与できないことが明記されています。ですから『私用』を理由に有給休暇を取得することは何ら問題はありません。

しかし、実際には「私用のため」では受け付けてもらえず、さらに詳しい内容を求めてくる上司もいるようです。その場合は、「役所への手続きのため」、「病院への通院のため」など、仕事を休まないとできない用事(私用)を述べると良いのではないでしょうか。

私用の対義語

公用とはどのような意味か

私用の対義語は『公用』です。『公』には公(おおやけ)という意味があります。個人ではなく、公。

したがって、公用の意味は以下の通りです。
①官庁や公共団体、国家などの用事
②政府や公共のことに用いること

もう少し狭い意味で「勤務先の用事」にも用いられます。勤務先の用事も個人の用事(私用)ではないためです。