広告代理店ってそもそもなに?日本と海外の主な広告代理店の解説

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デザインやマーケティングを学ぶ学生に人気の就職先、広告代理店。

クリエイティブな仕事が中心のようなイメージですが、テレビCMや雑誌・電車の中釣り広告などの紙面デザインのほか、イベント運営など、業務内容は多岐に渡ります。

ここでは、広告代理店の役割や、その業務内容について詳しくご説明いたします。

広告代理店とは

広告代理店とは、広告を扱う会社の総称のことです。

主に広告を出したい企業や団体などの広告掲載主(クライアント)と広告を掲載するメディアなどの広告主を繋ぐ、仲介のような役割を果たしています

広告代理店の主な役割

前項での説明のとおり、広告代理店はクライアントと掲載主を繋ぐ仲介役です。

化粧品の商品開発・販売を行うメーカーが、新商品の発売情報をターゲットとするお客様に届けるためにテレビでCMを流したいという要望がある場合、化粧品会社が広告掲載主(クライアント)であり、テレビ局のようなメディアが広告主です。

広告代理店はそのCM内で流れるセリフ、商品の個別の撮影、キャッチコピーなど考え、それらを編集して動画CMを作成します。
また、CM制作などの案件は、コンペ(※1)であるケースも多く、制作に入る前に、クラアイントへ広告案のプレゼンテーションを行い、競合他社と比較検討された後、クライアントから正式な指名をもらってから初めて製作に入る、という流れが中心です。

(※1)コンペティションの略 複数の業者が発注元企業に対し、商品のプレゼンテーションを行う形式の事。

広告の種類

マスメディア広告

マスメディア広告とはテレビ・ラジオ・新聞・雑誌の4媒体に掲載される広告の事をいいます。

マスとは「集団・かたまり」の意味で、沢山の人の目に触れやすい(リーチしやすい)という特徴があります。

インターネット広告

インターネット広告とはウェブサイト、メール、アプリ、バナーなどを用いて表示される広告の事です。

セールスプロモーション広告

セールスプロモーション広告とは電車の中吊り広告や、折り込みチラシ、フリーペーパーなど、マスメディア広告にもインターネット広告にも分類されない広告の事です。略してSP広告と呼ぶこともあります。

広告代理店の職種

営業部門

クライアントとの窓口となり、案件スケジュールや予算の管理を行います。
各部門との調整役を担っており、プロデューサーのような存在です。

マーケティング部門

広告の対象となる商品や競合について情報収集をするなどの市場調査を行います。
その調査結果等を基に、商品の情報をエンドユーザーに届けるための戦略を立てます。

クリエイティブ部門

デザイナー、コピーライター、アートディレクター、イラストレーターなど、あらゆるジャンルのクリエイターが所属しています。

また、クリエイティブ部門に関しては、社員として所属しているスタッフのほかに、フリーランスとして活動しているクリエイターへ、デザイン業務などを外注することもあります。

メディア部門

どの媒体を使用するかをプランニングし、広告枠を買い付ける部署です。
テレビ、ラジオ、新聞、雑誌といった4大マスメディアのほか、インターネット広告や折り込みチラシなどといった、幅広い選択肢の中から案件に合わせて最適な枠を選定し、買い付けを行います。

世界で大手と言われる広告代理店

WPPグループ

WPPグループとはロンドンに置く世界有数のコミュニケーションサービス・グループです。
創業当初、はワイヤー&プラスチック社(Wire Plastic Products)という社名でした。
現在は当時の社名の略称である、WWPとなっています。
WWPグループは大規模な買収や小規模のM&Aを経て、規模を拡大してきました。

2018年11月現在、112か国に3,000以上のオフィスを構えており従業員数は205,000人にものぼります。

オムニコム・グループ

オムニコム・グループとはアメリカ合衆国のニューヨークに本社を置く企業です。
世界100ヶ国以上にまたがって事業を展開しており、5,000社を超えるクライアントを持つ巨大なグループです。

広告、戦略的メディア・プランニング&バイイング、デジタル&インタラクティブ、ダイレクト&プロモーション・マーケティング、パブリック・リレーションズ、その他の専門的コミュニケーション・サービスを提供しています

ピュブリシスグループ(Publicis Groupe)

ピュブリシスグループ(パブリシスグループと呼ばれることもあります)は8万人以上の従業員と1,200以上の組織で編成された世界100カ国以上で事業を展開する広告代理店グループで、フランスのパリに拠点を置いています。

近年は従業員の労働環境の改善への取り組みに注力しており、従業員のためのAIプラットフォーム「Marcel」を開発。
さらにそのMarcelの開発に際し様々な資源を確保するために1年間にわたり広告アワード応募を辞退するなど、話題に事欠きません。

日本で大手と言われる広告代理店

株式会社電通

創業は1901年(明治34年)、当時の社名は日本広告株式会社でした。その4ヵ月後、電報通信社を併設。

2001年に創立100周年を迎え、同年に東証第一部に上場。
1906年に電報通信社を改組し、株式会社日本電報通信社を設立。
1907年、日本電報通信社が日本広告株式会社を合併。
通信・広告の併営の後、1936年に通信部門を同盟通信社に移譲して、広告専業となりました。

現在の従業員数は連結従業員数(子会社を含むグループの総従業員数)で6万人を超えており、日本国内最大手の広告代理店です。

2013年にイギリスの広告会社イージス・グループを買収し、近年はグローバルに事業を展開しています。

株式会社博報堂

創業1895年(明治28年)と、電通よりもさらに歴史の長い企業です。

佐藤可士和氏などの著名なクリエイターを多く輩出しており、クリエイティブの部門が強い印象を持たれている方が多いかもしれません。

2006年にオムニコム・グループ系列のTBWAと共同出資し、TBWAワールドワイドのジョイントベンチャーとして総合広告会社TBWA/Hakuhodoを東京に設立しました。

株式会社サイバーエージェント

1998年創業。前述の電通・博報堂と比べ、創業からの歴史は浅いものの、インターネット広告事業では、現在国内トップシェアを誇ります。

(2018年12月現在)2004年9月に開始したブログサービス、アメーバブログ(現Ameba)は多くの芸能人や有名人が利用していることが良く知られています。

ブログサービスのほか、マッチングサービス、音楽配信サービスと多彩なサービスを運営しています。

広告代理店の英語表現

広告代理店を英訳するとAdvertising agencyまたはAdvertising companyとなります。
上記を使用した例文をいくつかご紹介します

わたしは広告代理店でコピーライターをしています。
I am a copywriter at an advertising agency.
本日の社内会議で新商品のCMをどの広告代理店に依頼するか決める予定だ。
We are planning to decide which advertising agency will ask CM of the new product at today’s in-house meeting.

広告代理店のまとめ

  • 広告代理店とは、広告を扱う会社の総称のこと。
  • 広告代理店はクライアントと掲載主を繋ぐ、仲介役。
  • 広告の種類にはマスメディア広告、インターネット広告、セールスプロモーション広告などがある。
  • 広告代理店の職種には、営業部門、マーケティング部門、クリエイティブ部門、メディア部門などがある。
  • 世界で大手と言われる広告代理店の例
    WPPグループ、オムニコム・グループ、ピュブリシスグループなど。
  • 日本で大手と言われる広告代理店の例 電通、博報堂、サイバーエージェントなど。
  • 広告代理店の英訳はAdvertising agency となる。