「召し上がる」の正しい意味

上司や取引先など自分よりも立場が上にある人の「食べる」は、尊敬語「召しあがる」を使って表現します。
したがって「食べてください」は「召しあがってください」と表現します。

「召し上がる」の使い方

「召しあがる」は単純に「食べる」の部分をそのまま置き換えて使うだけなので、シンプルで使いやすい敬語です。

【例】
上司が昼食を食べる→上司が昼食を召し上がる
お客様が食べるお菓子を用意する→お客様が召し上がるお菓子を用意する

また、「召し上がる」は食べ物だけでなく、飲み物の場合にも同様に使えます。

「召し上がる」をメールで使用する方法

例えば旅先で上司やお客様の好みに合いそうなものを見つけたとします。ぜひ食べてもらいと思った場合など、相手に品物を贈ることがあります。お中元やお歳暮などの際のお知らせを想定しても構いません。「召し上がってください」はこのようなケースの際に使えます。

【例】相手に贈り物をした旨のメールを送る時
旅先で少し珍しいものを見つけたので、別便で送らせていただきました。どうぞ召し上がってください。

「お召し上がりください」は二重敬語だが一般的に認められている

食べてくださいという意味を表す場合には、正しくは「召し上がってください」ですが、接頭語「お」を付けた「お召し上がりください」という表現を見かけることがあります。
これは「お」+尊敬語の二重敬語なので、敬語の使い方としては相応しくありません。しかし、「お召し上がりください」が違和感なく感じるほど、ごく一般化しているのも事実です。
ケーキ屋さんの箱などでよく見かける「本日中にお召し上がりください」「お早めにお召し上がりください」はまさしくその例だと言えます。正しくは、「お早めに召し上がってください」です。

「召し上がれ」は使わないのが無難

ドラマや物語などでは「召し上がれ」というフレーズを聞くことがあります。「召し上がる」は謙譲の敬語ですが、「召し上がれ」になると命令形になってしまいます。ですから、目上の人に対して使うと失礼になるでしょう。
「れ」で言い切る形は命令を強調しているので、ビジネスシーンではたとえ目下の人に対しても、使わないのが無難でしょう。

「召し上がる」と「いただく」の違いと使い分け方

「食べる」の謙譲語である「いただく」との誤用がよくあるパターンです。「召し上がる」と「いただく」では立場が真逆になるので注意しましょう。目上の人には「召し上がる」、自分が食べる・飲む場合には「いただく」いなります。

「召し上がってください」の類語・類似表現

「食べてください」も敬語表現ですが、シーンによってはやや丁寧さに欠けて聞こえることが多いでしょう。「食べてください」をもう少し丁寧な表現にすると、「お食べください」とすることができます。
また、古い表現ですが「おあがりください」という控えめで丁寧な表現も使えます。

「召し上がる」のビジネス上での例文

【上司に趣向を聞く】
「部長はお酒を召し上がりますか?(お飲みになりますかでも可)」
【取引先に手土産を渡す】
「つまらないものですが、皆さまで召し上がってください」
【相手に注文するメニューが決まったか確認する】
「何を召し上がりますか?」
【お歳暮で食べ物を贈る】
「別便でお歳暮を送りました。お口汚しですが召し上がってください」

「召し上がってください」の英語表現

「召し上がってください」の英語表現は、シーンに合わせてた言い回しを使いわけましょう。
食事の場合には”Enjoy your meal.”(食事を楽しんでください)、その他の場合には”I hope that you like it.”(お気にめすといいのですが)、”Please help yourself to anything you like.”(お好きにどうぞ)などを使うのがいいでしょう。

「召し上がる」のおさらい

・「食べる」の部分に置き換えて使う
・食べ物だけでなく飲み物にも使える
・相手が食べる場合は尊敬語の「召し上がる」 自分が食べる場合は謙譲語の「いただく」を使う
・「お召し上がりになる」は一般的に浸透した敬語だが正しくは「召し上がる」を使う