ビジネスメールで頻繁に目にする「可否」「是非」「要否」。なんとなく使っていても、いざ自分で書くときに「この使い方で合っているかな?」と迷った経験はないでしょうか。
本記事では、「可否」の正確な意味と読み方から、類語との違い、ビジネスシーンでの使い方・例文、さらには英語表現まで網羅的に解説します。一度しっかり理解しておくことで、ビジネスメールの表現に自信が持てるようになります。
「可否」と「是非」って何が違うの?なんとなく似ている気がするけど……。
実はそれぞれ微妙にニュアンスが異なります。文脈によって使い分けると、より洗練されたビジネス表現が身につきますよ。
「可否」とは?読み方と基本的な意味
可否の読み方・意味
「可否」は「かひ」と読み、「よしあし(良し悪し)」を意味する言葉です。物事について、良いか悪いか・賛成か反対かを判断・表明する場面で使われます。文脈によっては「賛否」と同義として用いられることもあります。
日常の話し言葉ではほとんど使われませんが、ビジネスメールや公式文書の中では非常に頻度が高い表現です。正しい意味を押さえておくことで、相手に対して的確かつ丁寧な意思伝達ができます。なお、関連するビジネス表現については、以下の記事も参考になります。ビジネスシーンでの「拝啓」と「敬具」の使い方と例文・体調不良の「気遣いメール」文面例・「時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」文面例・「ご療養中のところ申し訳ございません」文面例・「何よりです」の意味は?・長文のタイピング練習に使える例文
「可否」(かひ)とは「よしあし」「良いか悪いか」を意味し、賛成・反対の判断を示す際にも用いられます。話し言葉より書き言葉(ビジネスメール・公式文書)に適した表現です。
「可否」と類語の違いを徹底比較
「是非」「要否」との違い
「可否」に近い言葉として「是非(ぜひ)」と「要否(ようひ)」があります。これらは一見似ていますが、それぞれ異なるニュアンスを持っています。
「是非」は「正しいか正しくないか」という道義的な判断を含む言葉です。「是非を問う」とすれば、物事の正邪・善悪を議論することを意味します。一方、「是非お願いします」のように文頭に置いた場合は、依頼や要望を強調する副詞的な使い方になります。また関連表現についてはビジネスにおける是非の意味と使い方、その例文もご参照ください。
「要否」は「必要かどうか」を問う言葉であり、「可否」や「是非」とは明確に意味が異なります。たとえば「憲法改正の可否を問う」「憲法改正の是非を問う」はどちらも賛否を問う表現として置き換え可能ですが、「憲法改正の要否を問う」は「改正自体が必要かどうか」を問うことになり、意味が変わります。
| 言葉 | 読み方 | 主な意味 | 使用例 |
|---|---|---|---|
| 可否 | かひ | よしあし・賛否 | 参加の可否をご連絡ください |
| 是非 | ぜひ | 正しいか否か・強調(副詞) | 是非を問う/是非お越しください |
| 要否 | ようひ | 必要かどうか | 追加資料の要否をご確認ください |
「有無」との違い
「有無(うむ)」も「可否」の類義語のひとつですが、その意味は少し異なります。「有無」は文字通り「あるかないか」を表す言葉であり、「承諾する意志の有無」というように、何かが存在するか・しないかを問う表現です。
転じて「承諾の意志があるかないか」という文脈では「可否」と同様の意味で使われることもあります。慣用句「有無を言わせず」は「相手の言い分を一切聞かずに強引に押し通す」様子を指しており、否定的なニュアンスが強い表現です。
「有無を言わせず」という慣用句は、日常会話でもよく使われる表現です。「有無」そのものは中立的な意味ですが、この慣用句では「相手の意見を封じる」という強い意味合いを持ちます。
「可不可」との違い
「可不可(かふか)」は「可否」の同義語に分類されることもありますが、「可能なことと不可能なこと」「できるかできないか」というニュアンスが強い言葉です。
例えば「業態転換の可否を問う」は「業態転換について賛否を問う」という意味になりますが、「業態転換の可不可を問う」は「業態転換が実際に可能かどうかを検討する」という意味になります。似た言葉でも使い方によって文章の意味が変わるため、注意が必要です。
「可否」と「可不可」は似ていますが、「可否」は賛否・よしあしのニュアンス、「可不可」は可能・不可能のニュアンスが強くなります。ビジネス文書で使う際は文脈をよく確認しましょう。
「可否」の正しい使い方と例文
「可否」は書き言葉に適した表現であり、ビジネスメールや公式文書での使用が最も自然です。日常会話ではやや堅苦しい印象を与えるため、「是非」や「どうするか」といった表現に置き換えるのが一般的です。
「可否」は「よいか悪いか」だけでなく「可能かどうか」という意味でも使われます。出欠確認や承認を求めるビジネスメールの定型文としても活用できます。
「可否」を使った例文
- このプロジェクト案は役員に可否を問わなければいけない。
- 私では、可否判断はできません。
- 先日ご案内しました式典への出欠の可否ですが、3日以内にご返信くださいますようお願いいたします。
「出欠の可否」は、ビジネスメールの返信依頼でよく使われる定型表現です。「可否」の使い方に迷ったら、まずこのパターンから覚えておくと便利です。
話し言葉と書き言葉の使い分け
| 場面 | 推奨表現 | 例 |
|---|---|---|
| ビジネスメール・公式文書 | 可否 | 参加の可否をご連絡ください |
| 日常会話・口頭 | 是非・どうするか | 是非ご参加ください |
| 必要性を問う文脈 | 要否 | 追加対応の要否をご確認ください |
「可否」の英語表現
「可否」を英語で表現する場合、その意味・文脈によって適切な言葉が異なります。「可否」が持つ意味の幅広さは英語でも同様で、一語で完全に対応するものはありません。
- right or wrong
-
「正しいか正しくないか」という意味での可否を表す表現
- pro and con
-
「賛成か反対か」という意味での可否を表す表現
- ask by vote / take a vote count
-
「可否を問う」という意味で使われる表現
They will send me a reply about the decision by the end of the week.
(今週中にその可否の返事をくれる予定です)
「可否」の英語表現は文脈によって変わります。正誤を問う場合は “right or wrong”、賛否を問う場合は “pro and con” など、伝えたいニュアンスに合わせて選びましょう。
「可否」に関するまとめ
- 「可否」(かひ)は「よしあし」「賛否」を意味し、ビジネスの書き言葉として多用される
- 「是非」は正誤・道義的な判断や、依頼の強調として使われる
- 「要否」は必要かどうかを問う言葉であり、「可否」とは明確に意味が異なる
- 「有無」はあるかないかを問い、「可不可」は可能・不可能のニュアンスが強い
- 英語では “right or wrong” “pro and con” など文脈に応じて使い分けが必要
よくある質問(FAQ)
- 「可否」の読み方は?
-
「可否」は「かひ」と読みます。「よしあし(良し悪し)」を意味し、ビジネスメールや公式文書でよく使われる言葉です。
- 「可否」と「是非」の違いは何ですか?
-
「可否」は「よしあし・賛否」を意味し、書き言葉で使われます。「是非」は「正しいか否か」という道義的な判断を含む言葉ですが、依頼文の冒頭では「ぜひ〜してください」という強調の副詞としても使われます。
- 「要否」はどういう意味ですか?
-
「要否(ようひ)」は「必要かどうか」を問う言葉です。「可否」や「是非」が賛否・よしあしを問うのに対し、「要否」は物事の必要性そのものを問います。例:「追加資料の要否をご確認ください」
- 「可否」はビジネスメールでどのように使いますか?
-
「可否」はビジネスメールで出欠確認や承認依頼の際によく使われます。例:「先日ご案内しました式典への出欠の可否につきまして、3日以内にご返信くださいますようお願いいたします。」
- 「可否」を英語で言うとどうなりますか?
-
「可否」の英語表現は文脈によって異なります。「正しいか否か」の意味では “right or wrong”、「賛成か反対か」の意味では “pro and con”、「可否を問う」場合は “ask by vote” や “take a vote count” などが使われます。

