仕事に取り組む上で、メール、稟議書(りんぎしょ)、承認申請など文章を書く機会は多いです。しかし、文章作成を学ぶ機会が意外と少なく、分かりやすい書き方について悩む方も少なくないです。

今回は伝わりやすい、分かりやすい文章の作成方法、作成のポイントなどを解説していきます。

文章力とはそもそもなにか

ビジネスにおいて習得が難しいスキルの一つとして、相手から期待する反応を引き出すためのコミュニケーションスキル(伝える力)があげられます。

コミュニケーションスキル(伝える力)は、聞く、話す、書くスキルで構成されています。話す、聞くにおいて難しい単語や内容で伝えることのできる人はスキルが高いように見えます。

しかし、内容の理解度は相手のスキルに依存するため、コミュニケーションの本来の目的を達成することにはつながりません。これは中学生1年生と中学生3年生では語彙力が違うので、同じ内容でも伝え方が全く異なるのと似ています。

したがって、「読み手」に合わせて、単語や内容を変えることがまず大事です。

文章には「書き手」と「読み手(相手)」がいる

文章を作成するにあたり、「書き手」と「読み手」が必ず存在します。

例えば、稟議書(りんぎしょ)を作成するのであれば、書き手は「立案者」、読み手は「決裁者」になるわけです。立案者が営業部の所属で、決裁者は経営管理部だとすれば、営業で使用している当たり前の背景や単語ですら、決裁者は分からない、そうなるとすぐに内容を判断できないため決済が保留になってしまいます。

よい文章とは、「読み手」にとって、「わかりやすい(想像しやすい)内容」であることが求められます。これが「文書力」です。

わかりやすい文章の書き方

分かりやすい内容を作成するために意識することは「書き方」と「構成」です。

わかりやすい文章の書き方としては以下のようなものがあります。

一文を短くして言葉足らずにならないように書く

わかりやすい文章の書き方の一つとして、文章はなるべく端的に、言葉足らずにならないのがポイントです。

主語と述語を近づけ、一文一義(一文に対して伝えるべき内容は一つ)を意識して文章を作成していきます。文章の中に主語と述語が複数出てくることがないようにして、読み手を混乱させないように意識しましょう。

助詞の「てにをは」の使い分けを気を付ける

文章を作成するにあたり、気をつけたいのが助詞「てにをは」の使い分けです。

「夏は好きだ」と「夏が好きだ」
「私は佐藤です」と「私が鈴木です」
「そこでいい」と「そこがいい」

上記のように助詞一文字で文章のニュアンスが全く異なります。正しく伝えるためには「てにをは」を意識して文章を作成します。

主語と述語のねじれに気をつける

また主語と述語のねじれにも気を付けましょう。

☓「私の目標は、1か月で3kg痩せます。」
〇「私の目標は、1か月で3kg痩せることです。」

主語と述語のねじれとは上記の例のように主語に対して述語が正しく対応していないことをさします。文章が長くなるとねじれ起きやすくなるので、一文を短くすることは文章のねじれにおいても効果的です。

わかりやすい文章を作るための構成の仕方

次に「分かりやすい文章」を作成するために「構成」を考えていきます。

「何を伝えるのか(What)」、「読み手(Who)」を考え、「PREP法」を活用して文書の構成を考えます。

文章作成の「目的」を考える

文章を作成するにあたり「何を伝えるか」を整理します。「伝えるべき内容」は一つに絞るのが鉄則です。

複数の内容を伝える場合は「章」で区切るなど、伝えるべき内容が変わることを明確にするとよいです。

文章の読み手は「誰」なのかを考える

次のポイントは「誰」が読み手となるのかを考えることです。

読み手を決めた上で、年配の社員が読み手ならば横文字を極力使わない、若手社員ならば、背景から詳しく説明するなど、読み手に合わせて使用する単語や内容を変えていきます。

結論から書き始めるようにする

ビジネス文書を書く上での基本は「結論(Point)」から書き始めることです。

その理由として、関心の高い結論から書き始めることで読み手の興味引くことができ、忙しい上司や決裁者の負担にならないように結論から端的に伝えることが好ましいからです。

結論の後に理由、事例、結論の順に構成する(PREP法)

結論(Point)を記述した後に、必要な理由(Reason)、事例や具体例(Example)、結論(Point)のように順を追って文章を展開します。

なぜ必要なのか(Reason)、その理由の根拠は(So What/Why So)は何なのか、それはどのように解決していくのか?(Example)、最後に結論(Point)を記述するようにします。

すぐできる文章力をアップする方法

文章力はすぐに身に付くスキルではありません。しかし着実に身に着けることのできるスキルでもあります。

すぐに実践できる文章力をアップさせる方法を以下では紹介していきます。

本や新聞など日頃から活字を読む

本や新聞はプロが書いたよい例文が沢山載っています。

日ごろから活字を読む癖をつけると文章力は確実に向上するでしょう。

実際に文章を書く

どんな仕事でもそうですが「百聞は一見に如かず」、経験を積むことがもっともスキル向上には効果的です。

ただ書くのではなく、読み手(相手)の反応をしっかりを汲み取ること、また失敗を恐れず挑戦する姿勢が大事です。

文章作成する前に文章の構成について人と話す

文章を作成する前にラフの構成でもよいので人に話してみましょう。

相手の反応を想像することもできますし、論理の飛躍に気づくこともできます。

文章の作成後に他の人に読んでもらう

また作成後に「他の人に読んでもらう」のも効果的です。

作成した文章には必ず「癖」がでるからです。もし他の人がいない場合は確認のために音読するのもよいでしょう。

文章力向上のためにおすすめの本

文章力向上に向けていくもの良書が出版されていますが、特におすすめの2冊を紹介します。

本を参考に文章力を鍛えてみましょう。

よい文章を書くための文章力に関するおさらい

よい文章を書くための文章力に関するおさらいは以下の通りとなります。

  • 文章力とは読み手に分かりやすい内容の文書を作成すること
  • 書く力と文書を構成する力の2つを磨くことが大切で、それぞれ磨くための手段がある
  • すぐに身に付く力ではないが、社会人としての基本スキルであり、強みにもなりうるスキル
  • 文章力を付けるには人に構成を話したり、見てもらうことでも上げることができる