武芸百般(ぶげいひゃっぱん)の意味とは

「武芸」とは武術に関する技術や技芸の諸々、例えば剣術や弓術、柔術、馬術や兵法などのことをさします。「百般」とは、ありとあらゆる、色々な方面という意味です。

ここでの「百」と言うのは単純に100個の、ということではなく数が多いことをあらわします。「八百万の神」の「八百万」が「無数の」や「非常に多くの」ということを指すのと同じような用法です。

すなわち「武芸百般」とは、ありとあらゆる、すべての種類の武芸ということになります。文武両道と似た言葉ですが、こちらは武芸のみにおいて使用します。

武芸百般のビジネスシーンでの意味

武芸百般とはビジネス用語ではありません。そもそもが主に近代以前にもちいられた言葉ですので、ビジネスシーンで登場する機会はほとんどないと思われます。

あえて使うなら、柔道や剣道などの武道を複数修めているような人を称して「武芸百般に通ずる」というくらいでしょう。

あるいはそこから変じて意味を広く取り、様々なスキルや技術に優れている人を称するのに使ってみるのもいいかもしれませんね。

武芸百般の例文

この磯貝は、数代つづいた勇武のほまれ高い祖先から、武芸百般にたいする生まれながらの素質と、衆にぬきんでた剛力ごうりきとを、遺伝的に稟うけついでいた。

出典:ハーン/斎藤正二訳『怪談(完訳)』

その際、エイギューチークの武勇のほどをうんと吹聴して、あいつが獰猛どうもうで、向こう見ずで、武芸百般免許皆伝と吹きこんでやろう。

出典:シェイクスピア/三神勲訳『十二夜』