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他の人ができることができなかったり、人間関係がうまくいかなかったりすると「社会不適合者」の烙印を押されることがあります。社会不適合者の人は本当仕事をするのが困難なのでしょうか。
この記事では以下のような点について解説いたします。
- 社会不適合者の特徴
- 社会不適合者の診断方法
- 社会不適合者の就活事情
自分が社会不適合者と思っている人も本当にそうなのか、またどのうような仕事をすれば社会でうまくやっていけるかなどを確認してみましょう。
社会不適合者の特徴
人間不信
人見知りで、初対面の人とコミュニケーションを取るのが苦手、友達が出来ないという人は本当に社会不適合者なのでしょうか。
もし、人見知りで初対面の人と話すのが苦手でも、社会で普通に生活することはできます。
本当の社会不適合者は「人間不信」の度合いが高い人です。自分以外の人間を、家族でも恋人でも誰でも信用できない人です。
人付き合いの問題ではなく、人間自体を信用できないケースです。
どんな仕事でも、人間との関わりは避けられませんので、人間不信の人は、社会で仕事をするのが難しいです。
物事にルーズ
社会の中で生きていくにはある程度のルールが必要です。例えば、「借りたものは返す」、「時間は守る」などといったものです。
日本人はこういったことに過剰なくらい几帳面な人種だとも言われていますが、他の国や地域でも最低限のマナーはあります。それは人と人とが一緒に生活する上で必要なルールだからです。
時々、借りたものを返さず忘れている、時間に遅れてくることがある、くらいなら問題はありません。
しかし、その忘れや遅れが極端で、悪気もないとなると話は別です。社会の中で生きていくのが困難でしょう。
こういった物事に極端にルーズな性格の場合、社会不適合者と呼ばれることがあります。
虚言癖
嘘ばかり言う人は信用できません。
常識の範囲内での嘘や冗談は許されますが、嘘のレベルを超えて病的レベルの「虚言癖」となると社会で人と接していくのは難しいでしょう。相手はあなたのことを信用できなくなりますし、どこまでが本当でどこからが嘘なのか判断がつかず不安になります。
虚言癖の場合、本人は全く悪気がなく、他人から指摘されても自力で治せないのが厄介なところです。
仕事でもプライベートでも嘘が多いと信用をなくし、社会の中で生活するのに支障をきたしてしまいます。
コミュニケーションが苦手
本人の性質上、コミュニケーションが苦手というレベルは社会不適合者になりません。
前述した通り、人間不信の度合いが高い、自己中心的な言動ばかりしている、極端なナルシスト、など、すべて興味関心が自分にしかない場合、コミュニケーションをとるのが難しくなります。
人とコミュニケーションを取るには相手を思いやり、尊敬しなければ話が進まないからです。相手のことを一切受け入れようとはせず、自分のことばかりに関心があると、相手は不快に感じます。
こういった極端な自己中心的な態度が続くようなら社会不適合者と言われても仕方ないでしょう。
社会不適合者 診断方法
チェックシート
人に聞いて、判断されても社会不適合者どうかはわかりません。
相手の主観も入っているでしょうし、似た傾向を持っているだけかもしれないからです。このような場合、自分が社会不適合者であるかどうか判断するチェックシートがあります。
心療内科に行けば、医師から色々な質問を受け、病名を何かしらもらうかもしれません(社会不適合者という病名はないので、他の病名になるでしょう)。
自分で簡単に診断したいという場合、最近ではインターネットにも診断ツールが載っています。いくつかの質問に答えて、その答えによって判定されるというものです。
例
一人の方が気楽で同僚などとコミュニケーションを取りながら食事するのは苦痛である。
会社で企画などを提出すると、斬新すぎて誰にも理解してもらえない。
過剰に他人の視線が気になる。会社で休憩をうまくとれない、など。
一人暮らしができないし、しようとも思わない。
一つでも当てはまれば社会不適合者かといえば、そんなことはありません。例のような多くの質問に答えて、そのあてはまる率が高いと社会不適合者の傾向があると言えるでしょう。
社会不適合者の就活
社会不適合者と言われる人は社会で適応するのが難しいため、会社勤めに向かないと言われます。
しかし、自覚があったとしてもなかったとしても、学校を卒業すれば就職活動をして、会社に入るのが当たり前とされる日本では、まさにそのこと自体が苦痛かもしれません。社会不適合者の就職活動はどのようなものかみていきます。
会社勤めに向いていない人の特徴
会社に勤めるとなると、時間を守る、上司の指示には従う、同僚や取引先との人間関係を大切にする、服装は会社の方針に従う、など、会社という枠組に必要なルールがたくさん存在します。
社会不適合者と呼ばれる人たちにとって、これらのルールは非常に苦しく、拷問のように感じるかもしれません。
- ストレス耐性が非常に弱く、嫌なことがあると仕事でも関係なく逃げ出す
- 責任のある仕事や急ぎの仕事など、何を優先してやるべきか判断ができない
- 人間関係を大切にしようとせず、一人の世界にこもりがち
- 会社や社会のルールに従うのが困難(従う意味がないと思っている)
- 10言っても2-3しか理解できない
- 一つのことに固執して、他の仕事を並行して進めることができない
このような特徴が突出している人は会社で勤めるのが難しいでしょう。
内定が出ないのは社会不適合者だからなのか
就職氷河期は別として、景気が良かったころや上向きになってきた頃、誰もが学生を卒業したら会社に就職できる時代に一つも内定が出ないと社会不適合者なのではないかと周りから囁かれることがあります。
そして、自分にも自信がなくなり、引きこもってしまう人もいます。
しかし、これは事実なのでしょうか。実際には、半分事実で半分は事実ではないと思われます。
事実、会社勤めに絶対向いていない人(先ほど述べた特徴を持っている人など)は会社側も面接でそれがわかり、内定を出さない場合があります。もし受かっても、会社でうまくやれそうにないなと感じる人を採用したいとは思わないからです。
ただ、内定が出ない理由は他にもあります。
内定が出ない理由1:自分の能力やスキルとアンマッチの職種を選んでいる
高望みしていて、自分の能力とかけ離れた職種やポジションを狙い続けている場合です。
卒業した学部と全く関係なく、かつ専門職だった場合は採用されるのは難しいかもしれません。
また、無口で人と話すのが苦手なのに、接客業で多くの人と接する仕事を希望するとなかなか内定が出ない可能性があります。
内定が出ない理由2:就職活動の対策が不十分
就職活動は正直、甘くありません。
何一つ対策をせず、採用されたという人はほとんどいないでしょう。
能力があってもアピール力が足りない、履歴書の書き方が悪い、など学生のときには経験しないことを就職活動では求められます。面接の対策をしたり、履歴書の書き方を工夫したり、業界研究をしたり、と就職活動のために努力してきた人たちがライバルなのです。
その対策が不十分だと能力はあっても、採用されず、内定がなかなか出ない場合があります。
社会不適合者に適した仕事
社会不適合者の人にとって会社勤めで対人スキルを必要とするものは苦痛でしかありません。では、どのような仕事が適しているのでしょうか。
色々なものにしばられない:フリーランス(自営業)
会社勤めのように時間もやることも縛られるとすぐに逃げ出したくなってしまう人が多いので、そのような人は自分で色々なものが決められるフリーランスという道が良いのではないでしょうか。起業して自営するのも良いでしょう。
会社勤めでも自分の興味に熱中できる:プログラマー、エンジニア、イラストレーター
社会不適合者の人は自分の好き嫌いがはっきりしていることが多く、興味のあることであれば熱中して人よりも成果を出すことがあります。
その人の特技を生かして、センスが必要で、かつ黙々と仕事のできるプログラマーやエンジニア、イラストレーターなどは向いているかもしれません。
個性を最大限生かす:ブロガー、インスタグラマー、You tuberなど
一般の人の常識に当てはまらないことが多い社会不適合者の人は個性や特徴が突出しています。
その個性を武器に変えて、ブロガー、インスタグラマー、You tuberなど自らを発信するような仕事も良いかもしれません。
社会不適合者 英語表現
・socially incompatible(社会とうまく折り合いがつけられない)→社会不適合者
社会不適合者に関するおさらい
- 社会不適合者は基本的に自分にベクトルが向いており、他人との対人スキルに欠けている
- 就職活動を始めて、自分が社会不適合者ではないかと感じる学生が出てくる
- 社会不適合者に向いている仕事は、フリーランスやプログラマー、ブロガーなど拘束されにくいものである