スピーチをするとき、慣れていないと緊張する人も多いでしょう。また、緊張しなくても、うまくスピーチをこなす自信がある人は多くありません。

しかし、スピーチをうまくこなすことができれば、自分のいいたいことをしっかりと聞き手に伝えることができ、仕事においても一つのスキルとして活用できます。

この記事では、スピーチの5つのコツについて解説いたします。

スピーチの5つのコツ

スピーチの構成を考えるコツ

スピーチの核となるのは、聞き手に伝えたいことはなにか、ということです。

考えていくと、いいたいことがいくつか出てくるかもしれません。

しかし、スピーチではメインを1つに絞ることが大切です。

メインの内容が決まったら、それを結論として構成を考えます。導入部分といいたいことを最初に持ってきて、次にいいたいことの根拠となる事柄、実体験に基づくエピソードなどを2つ~3つ盛り込みます。

最後にもう一度、聞き手に伝えたい事を結論として述べます。最初に述べた表現ではなく、別のいい方を考えるとよいでしょう。

内容考える際に重要なのは、5W1Hを意識することです。

できるだけ専門用語や難しい言葉を使わず小学生でも理解できるように噛み砕いて話すことも、聞き手に分かりやすく伝えるためのコツです。

メモに頼りすぎないのも上手いスピーチのコツ

スピーチをする際に、なにも見ずに話せればいう事はありませんが、無理してメモを持たずにスピーチをしようとして内容を忘れてしまっては元も子もありません。

ときと場合にもよりますが、メモを持って入ることは恥ずかしいことではありません。

しかし、ポイントはメモに頼りすぎないことです。

メモから目を離さずに読んでいるだけではスピーチにならないでしょう。スピーチというのは、聞いている人に自分の思いを伝えることが目的です。できるだけ聴衆の方に顔を向けて話すことを心がけましょう。

メモを見ながら聞いている人の方を向いて話すために、メモにはどうしても抜けては困るキーワードやポイントだけを書き留めておく事が大切です。

文章ではなく、箇条書きにするなど工夫しましょう。

文章が書かれているとついつい前後の内容も読んでしまい、結果、すべてメモを見ながら話す(メモを読む)スタイルになってしまいます。

読み間違えたり一文抜かしたりすると意味が通じなくなり、辻褄を合わせようと必死になると、もうスピーチとはかけ離れてたものになってしまいます。

必要なキーワードだけを書き出しておく、それがメモを書くコツです。

効果的なジェスチャーもよいスピーチのコツ

スピーチでは聞いている人に自分の考えや感じたことを訴えかけるのが基本姿勢です。

自分の話していることをきちんと聴衆に伝えるために効果的なのが『ジェスチャー』です。

講演会などの場合、人前に立って話すことが多いでしょう。

マイクの前で直立不動になるのではなく、ときおり、ジェスチャーを入れることで生き生きと話している印象を与えることができます。

ジェスチャーといっても、大きく位置を移動するのではなく、マイクの前で手や顔の表情を使って表現するとよいでしょう。体ごと動かすと聴衆の視線が動作にいってしまい、話の内容が頭に残らない可能性があるためです。

また、ジェスチャーを使うコツとしては、抑揚をつけることがあります。一定のジェスチャーだけしか取り入れないと、マンネリ化してしまい、効果的には見えません。大きく手を広げたり、小さい動きを入れたりと様々なジェスチャーを取り入れてみましょう。

『動』と『静』を意識することで、抑揚が出て、ライブ感のあるスピーチになります。

抑揚をつけるのもスピーチのコツ

ジェスチャーで抑揚つけることが大切であると述べましたが、話し方にも抑揚つけることが大切です。

例えば、スピーチの中でも盛り上がる部分や大切な部分は大きな声ではっきりと話します。そうでない部分は普通のトーンで話します。声量の抑揚だけでも人への伝わり方が変わるためです。

また、声の大きさだけでなく沈黙も大切です。

話の内容ががらりと変化するとき、書き言葉の場合は接続詞を持ちますが、スピーチのときは沈黙で表現することができます。

スピーチは話し言葉であり、書き言葉とは異なるということを意識しましょう。書き言葉の場合、文章見れば句点が付いているところで文が切れることは一目瞭然です。

しかし、スピーチの場合は文字がなく耳に入ってくる言葉だけで文章の内容や切れ目を判断します。

スピーチを行う人は句点を意識して話さない話さないと、聞いている人たちは「どこで場所が切れたんだろう」「今の発言は信憑性があるのか」と不安になってしまいます。

スピーチの基本は、聞き手に自分の言葉をきちんと届けることです。ジェスチャーと同じく、話し方に抑揚つけることで臨場感が生まれます。

とにかく練習するのがよいスピーチのコツ

スピーチをうまく行うコツは、これまで述べてきたようなテクニックを駆使することです。

しかし、最終的にはどんなにテクニックがうまくても自分の話したいことがきちんと伝わらなければ意味がありません。

本番、もし失敗しても、自分の思いがきちんと相手に伝わればそのスピーチは成功でしょう。

失敗をするのを恐れる必要はありません。しかし、失敗しないために練習をすることは大切です。

練習をたくさんすることで自分に自信がつくでしょう。人前に出た時の緊張度が変わり、緊張したとしても「自分はこれだけ練習してきたんだ」という経験があれば、ある程度のレベルで話すことができます。

スピーチは初めが肝心

スピーチの初めは特に大切です。

聞いている人は、「どんな人が話すのだろう」「どのような話をするのだろう」という期待と不安を胸に聞きに来ています。

話し手ははじめに聴衆の心をつめるかどうかで、最後まで話をしっかり聞いてくれるか否かが決まります。

スピーチは初めはBIGPRが大事

スピーチの初めに、スピーチでなにを話すかということを簡潔にまとめると、聞いている方が話に入りやすくなります。

スピーチの初めに重要なのがBIGPRです。

Background‥スピーチや会議の背景
Introduction‥自己紹介
Goal‥目的
Period‥時間配分
Role‥聞き手に期待する役割

上記を冒頭で話すことで、聞き手側も聞く準備ができます。話の目的や、どのようなことを中心に聞けばよいかが分かり、話し手の話に集中することが出来るでしょう。

Background
そのスピーチを行うことになった背景です。突然スピーチを始められても、なぜ行えることになったのかがわかりません。どんなことが背景にあり、どのようなことを伝えたいかを最初に話すことがポイントです。
Introduction
自己紹介のことです。話し手の名前、自分はどんな人なのかを簡単に自己紹介することで、聞き手に興味を持ってもらうのが狙いです。
Goal
スピーチをする目的です。目的がわかれば聞き手もそこに集中して話を聞くことができます。

Period
スピーチの大まかな時間です。話の展開もそうですが、大体の時間が分かると安心して聞くことができます。

Role
話し手がスピーチ終了後に聞き手に期待する役割です。聞き手がこの役割をしているかどうかで、話に対する興味の持ち方が変わってきます。

スピーチの後、聞き手が他の人に感想を伝えて欲しいのか、率直なフィードバックをもらいたいのか、次のイベントに参加してほしいのか、質問や疑問があれば話し手に直接投げかけて欲しいのか、などいろいろな目的があることでしょう。

スピーチ後に質問できるのであれば、質問内容考えながら話を聞くことができます。イベントに参加するためにスピーチを聞いているのであれば、イベントの話を集中して聞くことでしょう。

聞き手がどのような態度で話を聞いてほしいかという点について述べておくと、聴き手もそれに準じた行動とる可能性が高くなります。

聞き手にRole(役割)を伝えることは有効です。

スピーチの冒頭以降はMAPが大事

スピーチの冒頭で1分程度のBIGPRをした後は、MAPを実施することをお勧めします。こちらは30秒ほどでできますが、やるとやらないでは大きな差が出ます。

MAPとは、英単語の意味通り『地図』つまり、スピーチの全体像をあらわします。

最初に、スピーチで話す論点がいくつあるかを伝えたり、スピーチの流れを話したりします。

重要なのが、簡潔に話すということです。実際の中身をスピーチで話をするため、大まかな流れや絶対に押さえておきたいポイントだけを伝えましょう。

口だけで説明してもよいのですが、資料がある場合は多くても3項目程度で簡潔にまとめます。

例として、スピーチで3つの大きな話をすると仮定します。

「第1に〇〇を、第2に△△を、第3に××をお伝えします。」

といっておくと、聞き手は「今が第2の話だな。ここから第3の話に展開されていくんだな」と全体の流れを捉えながら話を聞くことができるでしょう。

スピーチのコツについてのまとめ

  • 構成を考えるときは、伝えたいこと→エピソード→伝えたいこと、という順序で考えるとよい。
  • メモはあってもよいが、それに頼りすぎないことが大切。
  • 話し方に抑揚つけたり、効果的なジェスチャーを取り入れるとより伝わりやすくなる。
  • 自信をつけるためには練習が必要である。
  • スピーチは初めが重要で、聴衆の心を掴めるかどうかは最初の1 ~2分で決まる。
  • BIGPRやMAPなどの手法を用いて、最初にスピーチ内容の流れを聴衆に話しておくことで聴衆を飽きさせないスピーチができる。