楽観的な人の特徴や長所とは？｜意味や使い方、短所や楽観的に生きる方法なども解説

この記事では「楽観的」について、言葉の意味や使い方を確認したうえで、「楽観的な人」に着目して、特徴や長所・短所を解説していきます。

知っているつもりの言葉でも、実は勘違いをしていたり使い方を間違っていることもあります。この機会に、あらためて確認をしておきましょう。

また、この記事を読むことで、楽観的に生きるためのヒントも知ることができます。

「楽観的」の意味と使い方

「楽観的」の読み方と意味

「楽観的」は「らっかんてき」と読み、「物事をうまくゆくものと考えて心配しないさま」をあらわします。

物事をすべてよいように考えることの意味の「楽観」に、その状態であることを示す「的」が付いた言葉です。

主に人の性格や態度を表すのに用いられ、「〇〇さんは楽観的な人だ」「それは楽観的な考え方だ」のように使います。

「楽観的」と「楽天的」の違い

「楽観的」も「楽天的」も「楽」という感じが付いていて、どんな違いがあるのかよく分からない人も多いでしょう。

「楽観的」は先ほど説明したように、物事をうまくゆくものと考えて心配しないさまを指します。対して「楽天的」は、現実をよい方向に楽しく考えようとするさまです。

2つの違いを分かりやすくいうと、「楽観的」が”これから起こること”に対して上手くいくと考え心配をしないこと、「楽天的」は”すでに起きていること”に対して心配せず前向きにとらえること、ということになります。

「楽観的」と「ポジティブ」の違い

物事を前向きに考える様子をあらわす言葉として「ポジティブ」もよく聞くもののひとつでしょう。では「楽観的」とはどう違うのでしょうか。

「ポジティブ」は積極的で肯定的なことをいいます。
「楽観的」は「まあなんとかなるさ」とのん気に考える様子ですが、「ポジティブ」は自ら積極的に行動して事態をよい方向に向かわせる様子のことです。

状況にまかせるのか、自分で積極的に行動するのかが2つの違いです。

「楽観的」の類義語・対義語

「楽観的」と似たような意味を持つ言葉、反対の意味を持つ言葉にはどんなものあるのかを見ていきましょう。

「楽観的」の類義語と例文

「楽観的」の類義語としては次のようなものがあります。

「楽観的」の対義語と例文

「楽観的」の対義語は「悲観的(ひかんてき)」です。

楽観的な人の特徴

ここからは、楽観的な人の特徴や長所・短所について考えていきます。

何事にも素直

楽観的に人は考え方が素直です。裏を読んだりひねくれて考えることをしません。

過去の失敗を引きずらない

楽観的な人は過去の失敗を引きずりません。
一度失敗したからといって、これからずっと失敗し続けるわけではありません。「この前は運が悪かったな、今度は大丈夫だ」と前向きに考えます。

いつも明るく笑顔

楽観的な人はいつも明るい笑顔を見せています。
起こるかどうかわからないことを心配してクヨクヨすることがありませんから、明るく元気でいることができます。

また、ほかの人の失敗に対しても寛容なので怒ることがありません。
自分が失敗をしたときに、楽観的な人の笑顔に助けられたという人も多いのではないでしょうか。

周りの目を気にしない

周りの目を気にしないのも楽観的な人の特徴のひとつです。
周りの目を気にしてしまうと「あの人は本当はどう思ってるんだろう」「私は楽しいけど他の人は違うかもしれない」などと悪い方向に考えてしまいがちです。

楽観的な人は人の気持ちを深読みすることをせず、誰の言葉も素直に受け止めて平等に接することができます。

楽観的な人の長所

「楽観的」ということ自体がひとつの長所ですが、楽観的な人にはどのような長所があるのか、もう少し細かく見ていきましょう。

すぐに行動に移せる

躊躇せずにすぐに行動に移せるのは楽観的な人のよいところです。
先のことが心配でなかなか行動に移せないということが、楽観的な人にはありません。
なので、思い立ってから行動に移すまでがスピーディーです。

他人に好かれやすい

人に好かれやすく仲間が多いのも楽観的な人の長所です。
何に対しても否定的な人や、いつも悪いことばかり考えてクヨクヨしている人と一緒にいると疲れてしまうこともあるでしょう。

楽観的な人は後ろ向きな発言や行動をせず、いつも笑顔なので人が集まってきます。

周りを明るい気持ちにさせる

楽観的な人は基本的におおらかで、他人に対して怒ることをしません。また、自分自身もストレスを溜めにくい性格なので、イライラしたり落ち込んでいることもほとんどありません。

楽観的に人に「大丈夫だよ！」と励ましてもらって元気が出た経験がある人も少なくないのではないでしょうか。

楽観的な人の短所

楽観的な人には長所が多いですが、短所と考えられるところもあります。どんなことが当てはまるのか見ていきましょう。

危機感がなくマイペース

楽観的な人はあまり周囲に流されることがなく、基本的にマイペースです。
根拠もなく「大丈夫！」と行動に移すこともあるので、巻き込まれた人は少し困ってしまうことがあるかも知れません。

無計画に行動する

楽観的な人は基本的に万事うまくいくと思っていますから、考える前に行動することが多いです。
しかし、デメリットを考えていないということはリスク管理ができていないことになります。
特にビジネスシーンでは、楽観的であることがマイナスになる場面もあり得ます。

責任感がない

確かな根拠もなく「まあ大丈夫」「なんとかなる」と言うのは、気楽で責任感がないということにもなります。

もし何かあったときにも「運が悪かっただけで私のせいじゃない」と言い逃れをしそうで、周囲の人から、責任ある仕事をまかせることができないと思われるかも知れません。

楽観的に生きる方法

心配性の人は「楽観的に生きるなんて私にはできそうにない」と思っているのではないでしょうか。

実は少し意識して行動や考え方を変えていけば、楽観的に生きることができるようになります。楽観的な生き方に憧れを持っている人はぜひ実践してみてください。

ネガティブをポジティブに変換する

ものごとをネガティブに考えがちな人は、ポジティブ思考を心がけてみましょう。

例えば、締切1時間前になってレポートを提出しなければならなかったことを思い出したとしましょう。
「もう1時間しかない」と考えれば、無理だ…あきらめるしかない…提出しなければ単位が取れない…留年するかもしれない…と、どんどん悪い方に思考が走ってしまいます。

これを「まだ1時間ある」と考えるとどうでしょう。「まだ1時間もあるんだからできることはたくさんある、1時間で最善を尽くしてみよう！」と前向きな気持ちになります。

嫌なことや困ったことがあったら、まずはポジティブな考え方に変換してみると、先が明るく見えてきます。

考えすぎない

心配性の人は総じて考えすぎなところがあります。
楽観的な人は、ベースに「なんとかなるさ」という考え方があるので、考え込む前に行動します。

考えすぎてなかなか一歩が踏み出せない人は、まずは「考えるのを半分やめる」というルールで行動してみると、だんだんと自分が変わってくるはずです。

今、目の前にあることに集中する

先のことを考えて計画を立てることは大事ですが、考えすぎな人は考えること自体が目的になって本質から外れてしまうこともままあります。

今できること、今すべきことに集中して取り組むことで、将来の不安が解消されることもあります。
「寝坊をしてしまった…遅刻するかもしれない…怒られたらなんて言おうか…」と考えるヒマがあったら、まずは「急いで会社に行く」ことに集中する、ということです。

その後のことはそのときに考えればよいのです。

自分と他人を比べない

自分を他人と比べることをやめてみましょう。自分が思うようにやること、自分が満足することが大切なのです。

自分と他人を比べると、自分は劣っているのではないかと悲観しがちです。自分と他人は別の人間、評価の基準だってひとつではないのですから、仕方がないのです。

楽観的に生きたいのなら、自分と他人とを比べることはやめて、自分の思うように生きることを意識してみましょう。

まとめ　この記事のおさらい

• 「楽観的」とは、物事をうまくゆくものと考えて心配しないことです。
• 「楽観的」と「楽天的」の違いは、楽観的が”これから起こること”に対して心配しない、楽天的は”すでに起きていること”に対して前向きに考える、という、”これから”が”今”かというところです。
• 「楽観的」の類語には「屈託のない」「希望的」「のん気」などがあります。
• 「楽観的」の対義語は「悲観的」です。
• 楽観的な人は「何事にも素直」「いつも明るく笑顔」「周りの目を気にしない」などの特徴を持っています。
• 楽観的な人の長所は、すぐに行動に移せること、他人に好かれやすいこと、周りを明るい気持ちにさせことなど、短所は、危機感がなくマイペースなこと、無計画に行動すること、責任感がないことなどです。
• 楽観的に生きるには「ネガティブをポジティブに変換する」「考えすぎない」「今、目の前にあることに集中する」「自分と他人を比べない」などを心がけましょう。