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お悔やみを伝える際に、「ご冥福」という言葉が一般的に使われています。
しかし、実は「ご冥福」を使ってはいけない場面があり、お悔やみの言葉を伝えるときは、
さまざまなお悔やみの言葉の使い分け方
この2点について知っておく必要があります。
そのため、この記事では主に以下の4点について解説します。
「ご冥福」の正しい使い方
「ご冥福」を使ってはいけない場面
その他のお悔やみの言葉
この記事を読んで、適切にお悔やみの言葉を伝えられるようにしましょう。
ご冥福の意味と使い方
ご冥福は「ごめいふく」と読みます。「死後の幸福」のことをさします。
接頭語の「ご」に、「あの世」の意味を持つ「冥」と「幸福」の「福」が組み合わさってできています。
ご冥福をお祈りいたしますの意味と使い方
「ご冥福をお祈りいたします」とは、「死後の幸福をお祈りいたします」という意味です。
よって、正しくは故人に対して使う言葉であり、遺族に対して使うのは間違いです。
遺族に対して使う際は、故人に対しての気持ちであることが伝わるようにしましょう。
例として、「この度は、まことにご愁傷様でございます。(故人の名前)様のご冥福をお祈りいたします。」などの使い方があります。
ご冥福を使ってはいけない場面
宗教・宗派によっては「ご冥福」を使ってはいけない場合があります。
神道
浄土真宗
上記3つの宗教・宗派が代表的です。
理由として、「ご冥福」は仏教由来の用語であることや、これらの宗教・宗派では「冥福」の概念がないことなどが挙げられます。
また、浄土真宗は仏教ですが「ご冥福」は使えません。
それぞれの場合における、適切なお悔やみの言葉を使った例文をご紹介します。
「安らかな眠りにつかれますよう、お祈り申し上げます。」
「御霊(みたま)のご平安をお祈り申し上げます。」
「哀悼の意を表します。」
「慎んでお悔やみ申し上げます。」
その他のお悔やみの言葉「ご愁傷様」「お悔やみ」「哀悼」
「ご冥福をお祈りいたします」以外にも、お悔やみの言葉はいくつかあります。
どれも意味は似ていますが、それぞれに特徴があります。
「愁傷」とは嘆き悲しむことを指します。
「ご愁傷様です」は、意味を辞典で調べると
不幸のあった人に対する挨拶の言葉。お気の毒さまの意。
〔人の失敗などを皮肉ったりからかったりするときに使われることもある。
「-、私はそんなデマにはひっかかりませんよ」〕
(出典|三省堂大辞林 第三版)
と表記されている通り、冗談や皮肉を言うときにも使われます。
書き言葉・話し言葉どちらでも使えますが、相手に誤解されないよう注意しましょう。
お悔やみ申し上げます
「お悔やみ」
人が亡くなったことへ対する残念な気持ち。
または、弔問の際に遺族に対してかける慰めの言葉。弔辞。
「この度は心からお悔やみ申し上げます」などのように言うことが多い。
(出典|実用日本語表現辞典)
「お悔やみ申し上げます」は、話し言葉・書き言葉どちらでも使えます。
胸中(心中)お察しいたします
「胸中お察しいたします」とは、「相手の胸中(心の中・気持ち)を考えて気の毒に思う」という意味です。
「心中お察しいたします」も同じ意味で使われますが、事故などの不幸で亡くなった場合に対してより多く使われます。
こちらも書き言葉・話し言葉どちらでも使えます。
哀悼の意を表します
「哀悼(あいとう)」
人の死を悲しみ悼む(いたむ)こと。
「哀悼の意を表する」「友の夭折(ようせつ)を哀悼する」
(出典|デジタル大辞泉)
「哀悼の意を表します」は書き言葉です。
メールや手紙、弔電などでお悔やみの言葉を伝える場合は使えますが、口頭では使えないので注意しましょう。
ご冥福の英語表現
「ご冥福をお祈りいたします」と似たような意味を持つ英語表現として、
May your soul rest in peace.(R.I.P.)
I’m sorry for your loss.
I pray his/her soul may rest in peace.
などがあります。
「ご冥福をお祈りします」のメールでの文例
突然の訃報を対面や電話ではなく、メールで知ることもあるでしょう。
メールの中で通夜や葬儀への参列の可否を問われた場合はそれに対して返信する必要がありますが、その前にお相手へのお悔やみの言葉を入れるのが一般的なマナーです。
「ご冥福をお祈りします」を用いたメールでの文例としては、以下のようなものが考えられるでしょう。
○○さんのご冥福をお祈りします。
お役に立てることがあれば、何でも仰ってください。
どうか△△さんが穏やかに過ごせますように。
○○さんのご冥福をお祈りします。
遠方につきメールでのお悔やみとなり申し訳ありません。
△△さんも心身ともに大変かと思いますが、どうぞご自愛ください。
上記の例では「○○さん」が故人、「△△さん」が訃報を知らせてくれた人です。
このように故人の死を悲しむだけではなく、連絡してくれた人の心痛を慮るような気配りができれば良いでしょう。
また距離が遠く通夜や葬儀に行くのが難しい場合には、メールでの連絡となってしまったことをお詫びした方が無難かもしれません。
もし参列ができそうであれば、「遠方につき」の部分は除いて参列が可能である旨を書きます。
まとめ ご冥福のおさらい
「ご冥福」を遺族に対して使う場合は、「この度は、まことにご愁傷様でございます。(故人の名前)様のご冥福をお祈りいたします。」のように故人に対しての言葉であることが伝わるようにする
キリスト教・神道・浄土真宗には「ご冥福」は使えない
お悔やみの言葉には話し言葉と書き言葉の特徴を持つものがある
「ご愁傷様です・お悔やみ申し上げます・胸中(心中)お察しいたします」は書き言葉・話し言葉どちらでもOK
「哀悼の意を表します」は書き言葉