この記事ではお詫びのビジネス文書の書き方や留意点、例文について解説いたします。

仕事をする中でお客様にご迷惑をかけてしまったり、怒らせてしまったりした時には謝罪するのが常識です。
しかし様々な事情で直接お詫びをすることができないということもあるかもしれません。

そんな時にどのようにお詫びをしたら良いか、確認してみましょう。

ビジネス文書でのお詫び

ビジネス上の失態等で先方に謝る必要があり、かつ対面や電話での謝罪が難しい場合はお詫び用のビジネス文書を使います。

このお詫び用のビジネス文書のことを「詫び状」といいます。
詫び状は「お詫び状」や「謝罪文」等と表現することもありますが、意味の上での違いはほとんどありません。

また詫び状は社外向けなので社外文書、始末書や顛末書は社内向けなので社内文書とも呼ばれています。

詫び状の具体的な使用場面としては、以下のような場合が挙げられます。
・お客様に提供したサービスや商品に不備や不具合があった場合

・手続き上のミスや事務処理での不備があった場合

・商品やサービス、接客等へのクレームがあった場合

詫び状の書き方

詫び状の構成は主に宛先、発行日、差出人、表題、本文です。

・宛先
先方の担当者が決まっていない場合等は、「〇〇株式会社御中」のように、「御中」をつけます。
なお「御中」とは宛先が個人でない時につけるもので、個人宛の場合の「様」に相当するものです。

もし担当者が特定できる場合は「◯◯株式会社 人事部 ××様」のように書きます。この場合「御中」はつけずに「様」のみ使います。

・発行日
詫び状の発行日も必ず記載します。

・差出人
自分の会社名と部署名、名前を明記し、名前の横に捺印します。

・表題
例えば商品の不備についての謝罪であれば「商品不備に関するお詫び」等、何についてのお詫びなのか分かるように記載します。

・本文
絶対に入れなければいけないのは「謝罪」、「原因」、「今後の対策」です。

「謝罪」では今回のミスや不備等で迷惑をかけたことに対するお詫びの気持ちを伝えることが目的です。

「原因」を記載することでなぜ今回のようなことが起こったのかを明らかにします。

そして「今後の対策」を示すことで今後このようなことがないようにすることを明示します。

会社によって書式や決まり等は多少異なりますが、大まかには上記のような構成です。

詫び状の留意点

詫び状はただ出せば良いというものではありません。以下に挙げる留意点は絶対に守りましょう。

・すぐに差し出す
ミスやクレームがあってから1ヶ月後に詫び状を差し出しても、本当に謝罪する意思があるのかと逆に不信感を募らせることになりかねません。

なるべく早く差し出すのも誠意の表れだといえます。

・誤字脱字がないことを徹底的に確認する
特に先方の会社名や担当者名を間違う等した場合は、更なるクレームに発展する恐れがあります。
誤字脱字がないよう、上司にチェックを依頼するのが無難です。

・原因と対策を納得できるように明示する
先方はなぜ今回のようなことが起こったのか、また今後も取引を続けても問題ないかを知りたがっています。

その原因と対策が納得できるものであれば、今後も取引を続けてもらえるかもしれません。

詫び状以外のお詫びの方法

詫び状以外のお詫びの方法には、次のようなものが考えられます。

・直接訪問して謝罪する
先方の会社を訪問し、直接謝罪します。最も誠意が伝わる方法ですが、直接更なるお叱りを受けやすい方法でもあります。

場合によってはお詫びの品を持参したり上司に同行してもらう等、他のお詫びの方法よりもできる幅が広いのも特徴です。

もちろんいきなり訪問するのはマナー違反ですから、事前に電話等の手段でアポイントを取っておくことは必須です。

・電話で謝罪する
直接その場でクレームを受けた等でなければ、まずは電話で謝罪することが多いです。そして先方の要望次第では直接訪問したり、詫び状を差し出す等で別途お詫びの気持ちを伝えます。

メールでのお詫び文書

先方が訪問を拒否されたり、メールでのクレームの為先方の住所や電話番号が分からない場合にはメールでお詫びすることがあります。

発行日が分かっている為不要という点以外、基本的な構成は詫び状と同じです。またすぐに送る点や誤字脱字がないようにする等の留意点も同様です。

ただし、メールでのお詫びは訪問や詫び状よりも機械的で事務的な対応だと感じられる恐れがあります。
できることなら他の手段でお詫びする方が良いかもしれません。

詫び状の例文

具体的な例文を通して、詫び状に記載する本文の内容について確認してみましょう。

 

「平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
この度は◯◯の商品不備でご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。
原因を確認しましたところ、人員間の伝達ミスにより不備があった商品を発送してしまったことが発覚しました。
こうしたことがないよう普段から伝達ミスには留意するように指導していた矢先のことでございました。
今後はこのようなことがないよう、ダブルチェック後の記録を取る体制に変更しました。この記録を残すことによって、ダブルチェックによって伝達ミスの根絶を図ります。
今回不備があった◯◯の代わりの品を送付しましたので、ご査収いただけたらと存じます。

略儀ではございますが、取り急ぎ書面にてお詫び申し上げます。どうぞ今後とも変わらぬご指導の程お願い申し上げます。」

 

冒頭には簡単な挨拶を入れますが、時候の挨拶は不要です。また本文の前後には「謹啓」と「敬具」等の頭語と結語を入れます。

そして原因と今後の対策を明記します。今後同じことが起こらないことを伝えることによって、引き続き取引していただくことへの安心感を伝える為です。

あとは細かい内容等をミスやクレーム等に合わせて作成します。文章の長さが誠意を担保するわけではないので、簡潔に要点をまとめましょう。

メールのお詫び文書の例文

続いてメールでのお詫び文書の例文を見てみましょう。

 

「お世話になっております。
株式会社◯◯(自社名)  ◯◯部(自分の所属部署) ◯◯(自分の名前)です。

この度は納期遅延でご迷惑をおかけし申し訳ございません。
原因を確認したところ、配送業者が配送日を誤って認識していたことが発覚しました。
これまでは業者が回収にきた際に口頭で配送日を念押ししていましたが、
今回は業者が急いでいる様子だったこともあり強く確認することを怠っておりました。誠に申し訳ございませんでした。

商品は明日の午前中には到着することを配送業者に確認しました。
今後はこのようなことがないよう、どんな事情があれ配送業者への念押し確認を徹底いたします。

どうぞ今後とも変わらぬご指導の程お願い申し上げます。
メールにて恐縮ですが、取り急ぎお詫びとご連絡申し上げます。」

 

メールであっても、文章の内容は詫び状とほとんど変わりません。謝罪と原因及び対策は必ず記入します。

冒頭は「お世話になっております」と自分の所属と氏名について記入するのが一般的です。その後に謝罪と原因、そしてその対策を端的に明示します。

メールならではの留意点として送信先不備等には十分に気をつけましょう。