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この記事では、「MBA」の意味や種類、取得方法、メリットについて考察します。
「MBA」と聞いて何を思い浮かべますか?「アメリカのプロスポーツ」と思う人もいるかもしれませんが、ビジネスに関わっている人なら一度は聞いたことのある言葉でしょう。
ビジネスの世界では一目置かれる「MBA」。この記事を通して、「MBA」の正しい意味を理解し、「MBA取得」の参考にしてください。
MBAとは
欧米ではCEOの約4割が「MBA」を取得していると言われ、企業の人材登用や昇進においての高く評価されています。
企業のグローバル化が進む中、日本においても注目されているのが「MBA」です。
では、具体的に「MBA」とはどのようなものでしょうか?
MBAは資格ではなく「経営学修士号」のこと
「MBA」は公認会計士などの国家資格ではありません。
「MBA」は、「Master of Business Administration」の略で、日本では「経営学修士」と呼ばれている経営学における大学院レベルの「学位」のことです。
アメリカでは、経営専門家を養成する経営大学院のことを「ビジネススクール」と呼んでいます。
その歴史は1981年にペンシルバニア大学に設立されたウォートン財務・経済スクールから始まります。
その後、シカゴ大学、カリフォルニア大学に設立され、1908年ハーバード大学の「ハーバード・ビジネススクール」で世界初のMBAコースがスタートしました。
その後、急速に各大学で設立され、日本では1978年慶応義塾大学にMBA取得過程が設置されました。
以来、「経営大学院」の名称で、日本各地に多くのビジネススクールが開設されています。
MBAで学ぶ内容
MBAでは、経営に欠かせない知識や技術を体系的に学びます。
学ぶ内容は、「会計管理」「マーケティング」「経営科学」「組織マネジメント」「統計学」「財務管理」などの他に、「リーダーシップ」や「イノベーション」などビジネスリーダーとして必要なものが数多くあります。
また、単に聞くだけの講義ではなく、同じビジネスリーダーを目指す仲間へのプレゼンテーションや実際のビジネスリーダーを交えてのディスカッションなどもおこなわれます。
MBAの種類
MBAには一般的な「MBA」の他に「EMBA」があります。
MBA
「MBA」は、前述したように「経営学修士」という学位で、ビジネススクールなどで学習して取得するものです。
ビジネススクールに入学するには、大学もしくはそれに準ずる過程を終了した人で、かつ企業もしくは官公庁での勤務経験が2年以上という条件が一般的です。
実際には、就職後4年から5年経過した人が多いようです。
EMBA
「EMBA」は「Executive MBA」の略で、実務経験が10年以上ある管理職や将来の会社経営者を対象視したプログラムです。
EMBAの受講者は、バリバリのビジネスパーソンなので、フルタイムで1年、2年時間を費やすることは不可能です。
そのため、EMBAの授業は、数か月に1回、1~2週間の集中講座を数回開催するという形式になっています。
また、毎週土日におこなうコースなどもあります。
「EMBA」は、世界を代表するような経営者を育成する最上級のプログラムです。日本ではまだ認知度は低いですが、EMBAコースを開設しているスクールもいくつか登場しています。
「EMBA」の最大のメリットは参加者同士のネットワークです。経営者や経営幹部同士のつながりは、なかなか築くのは難しいものですが、同じ「EMBA」を目指す者同士なら意思疎通もスムーズにおこなえます。このような関係の中から、とてつもないビジネスが生まれる可能性が秘められているのです。
MBAの一般的な取得方法
「MBA」を取得するためには、海外のビジネススクールか国内の経営大学院で学ぶ必要があります。また、通信教育でも取得可能です。
ここでは、それぞれの取得方法について解説します。
①海外のビジネススクールに留学する
かつて、「ハーバード・ビジネススクール」でMBAを取得することが、一流のビジネスパーソンの勲章のように思われていた時代がありました。しかし、今はハーバード以外にも有名なビジネススクールが数多くあり、イギリスやフランス、スペインなど世界各地のビジネススクールでMBAを取得することは可能です。
但し、海外のビジネススクールでMBAの取得を目指す場合、もっとも重要になるのが「語学力」です。
欧米のビジネススクールでは、「GMAT」と呼ばれる、「小論文」「統合的推論力」「数的能力」「言語能力」などの英語力を判断する試験とコミュニケーションに必要な「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能を評価する「TOEFL」のテストを受けなければなりません。
志望校が設定している合格ラインを出願の1年前までにはクリアする必要があります。
出願に必要なものとしては、「GMAT」「TOEFL」のスコアと「大学の成績証明書(GPA)」、会社の上司などの「推薦状」、英語の「小論文」などです。
通常なら3週間ぐらいで合格が発表されます。
ビジネススクールと言えば、かつてはアメリカやイギリスが主流でしたが、今はドイツやフランス、スペインなども人気になっています。
大手企業などでは、MBA留学を推奨しているところもありますが、一般的には会社を辞めて留学するパターンが多いようです。
②日本の経営大学院に進学する
日本で「MBA」を取得するには、「経営大学院」に進学する方法があります。
国内の経営大学院に進学するには、大学卒業もしくは同等以上の過程を終了していなければなりません。また、3年以上の実務経験が必要な経営大学院もあります。
出願する際には、推薦状と小論文、成績証明書などを提出します。
書類選考を経て、面接がおこなわれ、出願から3週間ほどで合否が判定されます。
日本の経営大学院でも授業は、日本語でおこなわれるところが多いので、英語でのハードルは低くなります。
但し、日本の場合、あくまでも「経営学修士」という認定であり、欧米の「MBA」と同じであるとは言い切れません。
MBAを評価する外部の認定機関は、世界で3つあります。
ひとつは、アメリカの「AACSB」、もうひとつはベルギーの「EQUIS」、3つめがイギリスの「AMBA」です。
日本では、これらいずれかの認定を受けているのは、慶応大学、国際大学(新潟)、名古屋商科大学、立命館アジア太平洋大学、名古屋商科大学ビジネススクール(NUCB)、早稲田大学ビジネススクールなどの限られた経営大学院です。今後は、認定校も増加するはずですが、選ぶ際には認定されているかを知ることも大切です。
③日本か海外の経営大学院に通信教育で進学する
仕事をしながらMBAの取得を目指すのには、時間的な問題があります。このような場合は、インターネットなどを使って自宅で学習できる通信教育がおすすめです。
日本の経営大学院だけでなく海外でもオンライン講座を開設しているビジネススクールは数多くあります。
英語力に自信のない人は、国内の経営大学院のMBAコースならハードルも低くなるのでおすすめです。
本格的に海外のMBAを目指すのなら、海外の通信教育にするのも良いでしょう。但し、入学時点では求められませんが、上級過程に進級する際には、TOEFLスコア700点以上が必要となります。日ごろから英語の勉強は必要ですね。
MBA取得にかかる費用はどれくらい?
「MBA」を取得するのに、気になるのが費用です。
もっとも高額なのが、海外のビジネススクールへの留学です。
留学先によって費用は大きく変わりますが、平均して700万円から2000万円程度です。
国内の経営大学院の場合は、120万円から400万円ですが、自宅から通学できない人の場合は別途、家賃や生活費が必要になります。
通信教育の場合は、100万円から300万円ぐらいが目安になります。
費用に関しては、ビジネススクールや経営大学院によって差がありますので、自分が行きたい場所をピックアップして、比較検討することが大切ですね。
MBAを取得するメリット
ビジネスの世界で一目を置かれる「MBA」ですが、具体的にはどのようなメリットがあるのでしょうか?
経営全体を俯瞰する能力を身につけられる
「MBA」では、マーケティングから経営戦略などビジネスに必要な学問を幅広く学習するだけでなく、経営者の立場になってビジネスで生じるさまざまな問題の解決策を自ら考えるトレーニングをします。
経営全体を俯瞰できる能力を身につけることで、意思決定する力が養われます。
スクールに通う中で人脈を作ることができる
ビジネススクールや経営大学院で学ぶのは、年齢、性別、業種、職種などを超えたビジネスに対する意識の高い人々です。このような人々とディスカッションすることで、さまざまな価値観に触れられ、人としての幅も広がります。
また、ともに学んだ仲間は生涯を通じて協力しあえるビジネスパートナーになる可能性もあります。
大切な人脈が作れるのも、MBAのメリットです。
海外で取得すれば英語力の向上も見込める
海外のビジネススクールに入学する場合は、英語力が求められます。さらに、ビジネスに関連する英語表現なども習得できるので、英語力が向上することは間違いありません。
また、さまざまな国の人々と英語でコミュニケーションすることで、より親近感も生まれてきます。
世界を相手にビジネスを広げようと思う人は、海外のビジネススクールに参加すべきでしょう。
まとめ この記事のおさらい
- 「MBA」は、「Master of Business Administration」の略で、日本では「経営学修士」と呼ばれている経営学における大学院レベルの「学位」のこと。
- 「MBA」で学ぶ内容は、「会計管理」「マーケティング」「経営科学」「組織マネジメント」「統計学」「財務管理」「リーダーシップ」や「イノベーション」など多岐に渡ります。
- 大卒で実務経験2年以上の「MAB」と実務経験10年以上の管理職や将来の経営者を対象にした「EMBA」があります。
- 「MAB」を取得する方法は、「海外のビジネススクールに留学する」「日本の経営大学院に進学する」「日本化海外の経営大学院の通信教育で進学する」などがあります。
- 「MBA」を取得するメリットは、「経営全体を俯瞰する能力を身につけられる」「スクールに通う中で人脈を作ることができる」「海外で取得すれば英語力の向上も見込める」などです。