ビジネス用語「コンフリクト」「コンフリクトマネジメント」とは

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コンフリクトとは

コンフリクトとは、絵語表記では「Conflict」となり、その意味は 武力による戦い、争い、闘争、戦闘、主義・主張上の争い、争議、論争、口論、思想・利害などの衝突です。

ビジネス用語でのコンフリクトとは

コンフリクトは、ビジネス用語でもあります。ビジネスにおいても、対立や軋轢をいみします。相反する意見、態度、要求などで、互いが理解しあえずにぶつかり合いや緊張状態が起こることを指します。

ビジネス用語としてのコンフリクトが日本でも広く知られるようになってきたのには、日本企業の変化にも要因があります。これまでは終身雇用、年功序列が当たり前で、何よりも和(輪)を重んじる日本企業では、対立などの波風をできるだけ避けたがる傾向にありました。しかし、企業再編や合併が進み、仕事が多様化してくると、それまでの経験や企業風土、価値観などが異なる人たちが一緒に働くようになりました。
それにより、これまで存在しなかった対立や摩擦が起ってしまうようになったのです。なんとかその場はしのげても、対立や摩擦の原因が残り完全には解決されず、組織として効率よくスムーズな運営が難しくなってしまいます。コンフリクトは、こうして組織運営での大きな障害になってしまう場合が多くなりました。

コンフリクトマネジメントとは

社会や企業のあり方が変わりつつある中、どうしても避けられないコンフリクトですが、変化の中のコンフリクトだからこそ、「変革のチャンスである」と捉える考え方が研究されるようになりました。その改革をすすめる手法を「コンフリクトマネジメント」と呼び、組織運営や医療の分野などで活用されつつあります。
ネガティブな対立や摩擦ですが、問題を認識し積極的に解決へ向けた行動をとるマネジメントは、双方に利益をもたらすこと、つまり「Win-Win」の状態に持っていくことが大切だとされています。

コンフリクトマネジメントの研究者として有名な、心理学者のケネス・W・トーマスとラルフ・H・キルマンは、対立や摩擦を解決するのは、共有できる部分と譲れない部分の確認(自分と相手への配慮)をしながら、5つの手法を使い分けてることを提案しています。

・「協調(Win-Win)」→前向きな解決
・「強制(Win-Lose)」→従った側に否定的な感情が残る
・「妥協」→お互いが譲りあい、発展的な解決にはならない
・「服従(Lose-Win)」→従った側が満たされない感情が残る
・「回避(Lose-Lose)」→問題から逃避し、否定し合う

参考 コンフリクトマネジメント入門 -TKIを用いたパフォーマンス向上ガイダンス - (アマゾンへのリンク)

「協調」のみが、双方にとってより大きな成果を得るマネジメントを実現できるのです。

コンフリクトを解消するには

どのような手順でコンフリクトを解消すればいいのでしょうか?

① 共有できる部分と譲れない部分を分ける。
② お互いの論点にずれがないか確認しながら、対立や摩擦の原因を明確にする。
③ より高い視線、より広い視線、第三者視線で、冷静に原因を考えてみる。
④ お互いの目的達成のために、対立をWin-Winで解決できないか考える。

冷静な話し合いのために、中立的立場のファシリテーターを立てるのもコンフリクトマネジメントの成功のひとつのポイントでしょう。
また、組織として、ネガティブなコンフリクトをポジティブに捉える組織の文化も重要です。