喜怒哀楽の意味・使い方|喜怒哀楽がない人・激しい人の特徴も解説

※本サイトはプロモーションを含んでいます。

この記事では「喜怒哀楽」の読み方や意味について解説いたします。

「喜怒哀楽」は誰でも一度は見聞きしたことがある程浸透した言葉だといっても過言ではありません。

だからこそよく理解した上で使う必要があると言えます。

それでは読み方や意味、使い方と類語・英語表現などについて、一つずつ解説していきます。

喜怒哀楽の読み方・意味・使い方

「喜怒哀楽」は「きどあいらく」と読み、「喜びや怒り、悲しみや楽しみ」という意味があります。人が持っている感情を端的に表した四字熟語です。

「喜」は「喜ぶこと、嬉しいこと」を表します。「怒」は「怒ること、腹を立てること」です。

また「哀」は「悲しいこと、辛いこと」、「楽」は「楽しいこと、愉快なこと」を意味しています。

喜びと楽しみは似ていると思われる人もいるかもしれませんが、これらの感情は別物です。
例えば苦しい受験勉強を乗り越えての合格は、喜びではあっても楽しみではないでしょう。

また「哀」は悲しいという意味がありますが、より強い悲しみを表現したい時には「悲」ではなく「哀」の字を使います。

そして「喜怒哀楽」は次のように使います。

・あの人は喜怒哀楽がとても激しい人として有名だ。

「喜怒哀楽」が激しいとは、その人の感情がコロコロと変わることです。

感情が表に出やすい人は何を考えているのかを読み取りやすい反面、ちょっとしたことで感情に左右される人だということで取っつきづらいという面もあります。

・子どもは喜怒哀楽が顔に出やすいといわれている。

子どもは自分の感情に素直で、それが表情にも出やすいといわれています。

それが大人になると分別が身についたり感情を出さないように振る舞う場面がある等、積極的に「喜怒哀楽」を顔に出しにくくなりがちです。

例えばポーカーやババ抜き等のゲームをしている時に、「喜怒哀楽」が出ると相手にとって極めて有利でしょう。

逆に常にポーカーフェイスだと表情から手札を推測することができない為、対処しづらくなります。

喜怒哀楽の語源

「喜怒哀楽」の語源は『礼記』の「中庸」に由来するといわれています。

「喜怒哀樂之未發、謂之中」という一文があるのですが、これは「喜怒哀楽の感情が生じないことを中という」という意味です。

なお「悲」という字は「非」と「心」という漢字で成り立っています。これは心が引きちぎられて人が互いに背を向けている様子です。

そして「哀」は「口」を「衣」で蓋をしてしまうことにより、感情を表に出さずに泣くことを表しています。

このことからも、「哀」は「悲」よりも深い悲しみを意味していることがわかるでしょう。

また「喜」の反対が「怒」、「哀」の反対が「楽」なのでこの並びになっています。

「喜怒哀楽がない人」はどんな人か

「喜怒哀楽がない人」とは、感情を表に出さない人のことをさします。
ポーカーフェイスな人や無表情の人と言い換えても良いかもしれません。

もちろん人間にはどんな人であろうと感情は持ち合わせています。
ただし意図するしないは別として、感情をあまり表に出さない人もいるものです。

例えば皆で大笑いしたり深く悲しんだりしている中で、一人冷静で淡々としているような人が「喜怒哀楽がない人」に該当します。

「喜怒哀楽がない人」というと人間味がない等マイナスイメージを持たれる人もいるかもしれませんが、必ずしも悪いことばかりでもありません。

機密情報を話すなら、表情豊かな人よりも感情が出ない人の方が口が堅いという印象があります。
また先述のポーカー等をする時はポーカーフェイスの方が有利でしょう。

「喜怒哀楽が激しい人」はどんな人か

逆に「喜怒哀楽が激しい人」とは感情が顔や態度に出やすかったり、コロコロ感情が変わったりする人のことです。

先程まで怒っていたのに、楽しいことがあると楽しそうにする等、自身の感情に対して素直だという特徴的があります。

感情が表に出やすいということは、何を考えているか汲み取りやすいということです。
そういった点では、裏表がない付き合いができる人だともいえるかもしれません。

喜怒哀楽のビジネス上での使い方

「喜怒哀楽」はビジネス上でもよく使われる言葉です。

例えば次のような使い方をすることがあります。

・商談の際は、お客様の喜怒哀楽を見逃さないことが重要だといわれている。

商談やセールスをする際には、お客様の心情を慮りながら話を進めることが肝要だといわれています。
逆に人の心の機微に鈍感なタイプの人は、お客様との温度差にも気づかず苦労するところがあるかもしれません。

・喜怒哀楽を出すビジネスマンの方が、感情が読み取りやすく信頼できる人だと思われるかもしれない。

無表情だと何を考えているのか分からず、近づきにくいと思う人もいるでしょう。
その為、時には「喜怒哀楽」を表に出すビジネスマンの方が、信頼を得やすいということがあるかもしれません。

喜怒哀楽の類義語と例文

「喜怒哀楽」の類義語は、次のようなものが挙げられます。

・感情
「物事に応じて起こる気持ちのこと」です。

・喜笑怒罵
「きしょうどば」と読み、「人間が持っている感情」という意味があります。

・機嫌気褄
読み方は「きげんきづま」で、「人間の機嫌」という意味です。

また以下のような例文が考えられます。

・彼は感情に左右されてしまうところがある。

良くも悪くも、感情に言動を左右されてしまう癖があるということが読み取れます。

・彼女は喜笑怒罵がはっきり表に出るタイプだ。

「喜笑怒罵」がはっきり表に出るということは、何を考えているのか分かりやすいというのが特徴です。

・社長の機嫌気褄を取らなければならない時がある。

社長が感情的ですぐに怒るようなタイプだった場合、身近にいる人が機嫌を取らなければいけない時があるという意味です。

喜怒哀楽の英語表現

「喜怒哀楽」の英語表現は以下のようなものがあります。

・emotion(感情、喜怒哀楽)

・feeling(感情、気持ち)

・mood(気分、機嫌、気持ち)

また以下のような例文が考えられます。

・He wept with emotion.
(彼は感極まって泣いた。)

何かしら感情を強く揺さぶるような出来事があり、思わず泣いてしまった様子が読み取れます。

・She has little feeling for others.
(彼女は他人に対しての思いやりがほとんどない。)

「他人に対しての気持ちがない」という部分を「他人に対しての思いやりがない」と意訳しています。

なお「little」や「few」は単独では「ほとんど〜ない」という意味で、前に「a」がつくことで「少しは〜ある」という変わ流のが特徴です。

・I was in the no mood for work.
(とても仕事をしようという気になれなかった。)

失恋や辛いことがあり、なかなか仕事をしようという気になれない状態だったのかもしれません。

まとめ この記事のおさらい

  • 「喜怒哀楽」は「きどあいらく」と読み、「喜びや怒り、悲しみや楽しみ」という意味がある。
  • 「喜怒哀楽」の語源は『礼記』の「中庸」だといわれている。
  • 「哀」は「悲」よりも悲しみの度合いが強く、それは字の成り立ちからも読み取ることができる。
  • 「喜怒哀楽がない人」は、感情が表に出さない人やポーカーフェイスの人をさす。
  • 「喜怒哀楽が激しい人」は、感情が表に出やすい人や感情に振り回されている人をさし、感情を読み取りやすいという特徴がある。