※本サイトはプロモーションを含んでいます。
日常生活の中でしばしば「意趣返し」という言葉を耳にすることがあります。しかし、類語との使い分けが難しい言葉であるため。違和感を感じるような使い方をしている方も少なくありません。
この記事では意趣返しの意味を押さえながら、類語や使い方、英語表現を合わせて解説します。この記事を読むことで、適切な場面で「意趣返し」を使用できるようになります。
「意趣返し」の意味と使い方
「意趣返し」の意味は復讐すること
「意趣返し」は、「意趣」と「返し」が合わさってできている言葉です。「意趣」の意味は以下の通りです。
1 恨みを含むこと。人を恨む気持ち。
2 意向。心の向かうところ。
3 意地。無理を通そうとすること。
4 理由。
上記の事から「意趣返し」の意味は、仕返しをして恨みをはらすことです。報復や復讐も意味しています。
「意趣返し」の誤用「趣旨返し」と「遺趣返し」
「意趣返し」の誤用で多いのは、「趣旨返し」や「遺趣返し」などの似たような言葉の間違いです。
「趣旨」は実在する言葉ですが、意味は、あることをする理由や目的であるため、「意趣」とは全く異なっています。
「遺趣返し」という言葉を使う人少なくありませんが、「遺趣」という言葉は元々存在していないため誤用です。
「意趣」を「趣き」や「味わい」といった意味で使用したり、「意趣返し」を「皮肉」という意味と取り違えて使用している場面もあります。
しかし、「意趣」や「意趣返し」には上記の意味は含まれていないため注意が必要です。
「意趣返し」の例文
「意趣返し」の正しい使い方は以下の通りです。
ロラン・ロマン『ジャン・クリストフ』
「意趣返し」の類語
「意趣返し」の類語は「復讐」「仕返し」など
「意趣返し」の類語としてよく使われるものには、「報復」「復讐」「仕返し」「敵討ち」「リベンジ」などがあります。
どれも日常生活の中でよく使われていますが、どれも「意趣返し」とは少し意味が異なります。
「意趣返し」と「仕返し」の違いは事態の重さ
類語の一つである「仕返し」は、復讐や、やりなおしという意味です。「意趣返し」と同じ「復讐」という意味だけでなく、「やりなおし」という意味合わせ持っています。
「仕返し」と「意趣返し」の使い方にはっきりとした違いはありませんが、「仕返し」の方が様々な状況に対して使用されています。
子供から大人まで、内容は小さなことでも大きなことでも、全て「仕返し」という言葉であらわすことができるためでしょう。
大人同士、政治や歴史に関わるような国家や施政者間でのやり取りでは「意趣返し」が使用されることが多いです。
「意趣」に「恨み」という意味があることから、「仕返し」と比較してより重大な復讐を示唆する意味があるためです。
「報復」や「敵討ち」など同じ復讐をあらわす言葉でも、状況に合わせてよりふさわしい言葉が選ぶことが大切です。
「仕返し」を使った例文
新田次郎『武田勝頼(一)』
宍戸儀一『フランケンシュタイン』
神崎京介『密室事情』
「意趣返し」の英語表現はretaliationやrevenge
「意趣返し」の英訳としてよく用いられているのは、retaliationやrevengeで、どちらも意味は「報復」や「復讐」です。
彼らが攻撃に対する仕返しをする。
これは彼が意趣返しにした事だ。
これを村岡は「家康こと元信の亡き数正に対する意趣返しではないのであろうか」と推定している。
「意趣返し」についてのまとめ
- 「意趣返し」の意味は復讐することです。
- 「意趣返し」の類語は「復讐」や「仕返し」です。
- 「仕返し」は復讐の実行者や内容を問わず使用されますが、「意趣返し」は大人同士の恨み深い復讐に用いられます。
- 「意趣返し」の英語表現はrevenge、retaliationです。