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「いたす」の意味
いたすという言葉は、届くようにする、全力で行う、(良くないことを)引き起こすという意味があります。「する」や「します」を丁寧に言う場合や、「する」をへりくだって言う場合(謙譲語)にも使います。
「いたす」「致します」の正しい使い方
「いたす」は「する」の謙譲語です。ビジネスシーンでは、「いたす」をさらに丁寧にした「いたします」をよく使います。へりくだって使う言葉なので、その文の主語は自分です。目上の人や相手が主語になる文に「いたす」を使用するのは間違いです。主語が相手で「する」を使う場合は、尊敬語である「なさる」を使います。
「する」を丁寧に言った場合の「いたす」
謙譲語としての「いたします」例文5選
間違いやすい「いたす」の尊敬語とは?
「どちらにいたしますか?」や「どうかいたしましたか?」は、ついうっかり言ってしまいそうな表現ですが、「する」の尊敬語は「なさる」なので注意しましょう。「いたす」は謙譲語なので、相手が行うことに対しては使いません。
(○)中村様はどちらになさいますか?
(○)いかがなさいましたか?
ひらがな「いたす」と漢字「致す」は何が違う?
ビジネスメールやビジネス文書を書いていると「いたす」と、ひらがな表記するのか「致す」と漢字表記するのか、気になったことはありませんか?
この2つには違いがあります。「致す」はそれ自身が動詞であり、「届ける、至らせる、及ぼす、引き寄せる、仕向ける」などの意味があります。
補助動詞として使う場合は、ひらがなの「いたす」を使います。
漢字の「致す」を使った例文は以下の様になります。
動詞と補助動詞の違いが分からない!という場合には、「する」に変換できるかどうかで見極めてみましょう。「する」に変換出来る場合は補助動詞で、「いたす」と表記します。
→新しい運命へとすると言い替えては文面の意味がつながらないので、この場合は「致す」を使います。
(○)新しい運命を致したいと思います。
→指示通りにすると言い替えても意味が通じるので、この場合は「いたす」を使います。
(○)ご指示通りにいたします。
まとめ
「する」の謙譲語は「いたす」で文面の主語は自分です。「する」の尊敬語は「なさる」で相手が行うことに対して使います。謙譲語と尊敬語の間違いは、相手に対して大変失礼なので特に注意しましょう。
表記の際に漢字で書くか平仮名で書くか迷った場合は、「する」に言い替えられる場合は平仮名で「いたす」と表記すると覚えましょう。
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