昇給は文字通り給料があがることなので、サラリーマンにとっては待ち遠しいものです。ところで、そもそも昇給とは何でしょうか?

一般的な昇給額はいくらぐらいなのか、また昇給時期はいつなのかなどを解説していきます。

昇給とはそもそも何か

入社後〇年経って、やっと昇給してもらったという人もいれば、会社側が定期的に昇給してくれるという人もいます。会社によっていろいろ事情はありますが、そもそも昇給とは何なのでしょうか。

昇給とは「基本給」が上がること

基本給は、残業代や各種手当とは別に、本人の能力や年齢を基準にあらかじめ決められた給与のことです。昇給はこの部分が上がることをいいます。

昇給を判断する根拠

昇給するかどうかは会社が判断をしますが、昇給を検討する時の根拠はいくつかあります。

・勤続年数によるもの
・能力の伸長によるもの
・会社の業績によるもの

これらを総合して最終、会社が判断しますが、どの社員に対しても公平でなければならないので、会社の就業規則や給与規定で詳細が決められています。同時に、昇給する額、あるいは昇給率(基本給の何%)、支給時期も決められます。

昇給金額、昇給率の平均は?

昇給金額(昇給率)の決め方

具体的に昇給金額、あるいは昇給率を決めるとなると、別の要素が入ってきます。要素は以下の通りとなります。

・直近の景気や物価指数など経済状況
・同業他社などの世間相場

労働組合のある会社はこれらの要素を考慮し労使で協議しますが、労働組合のない会社は経営者が判断します。

昇給することは、会社側としては人件費総額があがるのでためらう一方、社員のやる気に影響することなので慎重に判断します。

昇給金額、昇給率の平均

厚生労働省の直近の調査では、昇給金額(昇給率)は、全企業平均で、約5200円前後(昇給率:1.9~1.8%)です。

【平成28年5176円(1.9%)、27年5282円(1.9%)、26年5254円(1.8%)】

5000人以上規模の企業の平均昇給率

【平成28年5683円(1.9%)、27年7248円(2.2%)、26年6044円(1.9%)】

中小・中堅企業規模(300~999人)の平均昇給率

【平成28年5319円(2.0%)、27年4633円(1.8%)、26年4844円(1.7%)】

これらを見てみると企業規模で多少の差が出ていることがわかります。

ちなみに、リーマンショック直後の平成21年は、全平均で3083円(1.1%)と、5000人以上規模でも4190円(1.2%)、体力のない中小企業(300人未満)では、わずか1846円(0.8%)といったように経済状況の影響を受けることがわかります。

引用:賃金引上げ等の実態に関する調査:結果の概要

時期や季節は春が一般的

昇給時期は、会社の会計年度に合わせ、多くは春に実施されます。決算が3月の会社なら、4月からの新年度に向け、2月~3月初旬までに昇給額(昇給率)を決めておき、4月以降の給与に反映するようにします。(決算処理の関係で、昇給は5月以降に反映させる場合もあります。)

特に「定期昇給」の場合は、毎年の昇給を前提にしているので決算時期(会社の業績が確定する時期)である春に予定する場合が多いです。

また、春が本決算なら秋に中間決算を行う会社があります。このタイミングを見て、社員の格付け(資格等級制度を採用している会社)を見直し、資格等級を上げることで昇給する会社もあります。

定期昇給と臨時昇給の違い

 「定期昇給」は大企業や好況企業

毎年決まった時期に基本給を見直し、上げられる人は上げようというのが「定期昇給」です。労使間の交渉もありますが、会社的には余裕がなければ定期昇給を社員に約束することはなかなかできません。

「臨時昇給」は特別な業績向上があった場合

定期以外に臨時的に昇給することが「臨時昇給」です。例えば、特別な業績向上があった場合などに「臨時昇給」が行われます。

しかし、定期と臨時の両方で昇給があるという会社はなかなか見かけません。むしろ、定期昇給がない代わりに会社業績の好転や活況で「臨時」に昇給するという会社の方が多い傾向にあります。

「昇給」についてのおさらい

・昇給とは、給料のうち「基本給」が上がることです。本人の勤続年数、働きぶり、会社の業績、経済環境などをみて会社が決めます。

・昇給額の全企業平均は、ここ数年は約5200円前後、昇給率にすると約2.0%です。

・時期は、会社の決算年度が代わる春に合わせて昇給の是非や、昇給額、昇給率が決定されます。

・景気によって左右されるのと企業規模では、大企業は「定期昇給」として比較的安定しているが、中小企業は景気の影響を受けやすいので、会社業績や個々人の成果を見ながら「臨時昇給」として昇給する傾向があります。