ビジネスにおける「その節は」の使い方 類似表現との違いを解説

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お客様との会話やメールで「その節」を使用する時に、間違った使い方をしてしまっていませんか?ここでは、「その節」の意味や正しい使い方、似ている「その折」「その際」との違いなどについて触れています。全部読めば、「その節」を含めた正しい表現ができるようになります。

「その節は」とは

「その節は」とは、過去のある時点や出来事を話題に上げる時に使用する言い回しです。「あの時は」「この前は」という同じ意味でつかわれます。

「その節は」を使う場面 使い方

ビジネスシーンで「その節は」を使用する時は、過去にあった出来事などを話題にする時です。例えば、数日前の会合で会ったお客様と、偶然街で再会した時に「その節はどうも」などと使用します。

また、会話を発展させる時の「きっかけ」として使われる言葉でもあります。「その節はどうも」「その節はお世話になりました」と、過去の出来事にふれてお礼を言った後に、次の会話に繋げる事ができます。

「その節は」使う際の注意点

「その節は」は、過去の出来事を話題にする時の言葉ですので、未来の出来事に対しては使用できません。また、過去の出来事を話す時も、数十年前のような、遠い過去の話題に「その節は」を使うのはふさわしくありません。

その節の類義語、類似表現との違い

「その節」と「その際」の違い

「その際は」は、現在の出来事、もしくは未来の出来事に対して使用します。過去の出来事に対しては使用できません。

「来週火曜日の15時に、貴社までご挨拶にお伺いいたします。その際は、どうぞ宜しくお願いいたします」

「その節」と「その折」の違い

「その折は」も、「その際は」と同じく未来の出来事に対して使用します。ただし、場所や時間などの特定は行わず、ある機会や時期にたいして使用されます。

「お手すきの折にも、ご確認いただければと存じます」
「お近くにお越しの折には、ぜひお知らせいただきたく、お待ち申し上げております」

 

また、「その節は」のように過去の出来事に対しても使用します。
ただし、「その節は」は比較的現在に近い過去の出来事に触れる時に使用し、「その折は」は遠い過去の出来事に対して使用します。

「息子が小学生の折には、大変お世話になりました」

「その節」と「その時は」「その頃は」の違い

過去・未来両方の出来事に使用できる言葉ですが、より口語らしくフランクな印象を与える言葉となっていますので、ビジネスシーンでは使い所に注意しましょう。

「その時は宜しくお願いいたします」→その際は、の方が適切
「息子が小学校の頃に、大変お世話になりました」→その折は、の方がより丁寧

「その節」と「先日は」「この間は」の違い

「その節は」の代わりに、具体的な過去の日時を指定して言い換える表現です。いつも同じ相手に対して「その節はお世話になりました」と言っている事に、マンネリ感を覚えた時には、「先日は」「この間の会議でお会いした際には」などに言い換えると、表現の幅が広がります。

「その節は」を使った例文

「その節は大変お世話になりました」
「貴地出張の節は、一方ならぬご高配にあずかりまして、誠にありがとうございました」
「追伸 なお、本状と行き違いですでにお手配済みの節は、失礼のほどご容赦ください」

「その節は」英語での表現方法

英語での「その節は」は”on the occasion.”を使用します。

“Thank you for all your help on that occasion.”
「その節はお世話になりました」

まとめ

・「その節は」とは、現在に比較的近い過去の出来事を話題にする時に使う言葉。
・「その際は」は未来の出来事を話題にする時に使う。場所や時間の指定も可能。
・「その折は」は、過去の出来事にも、未来の出来事の話題でも使える言葉。ただし、過去の出来事の場合には「その節は」よりも更に古い過去の出来事に触れる時に、
未来の出来事の場合には、場所や時間の特定は行わず「〇〇の機会がある時に」などのニュアンスで使用する。
・「その時は」「その頃は」は、口語的でフランクな印象を与えがちなので、使用する状況に注意する。
・英語での「その節は」は”on the occasion.”を使用する