ビジネス上で使用される「兼ね合い」の正しい意味と使用しやすい例文

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仕事関係上の会話で「兼ね合い」という言葉を使う場合があります。社会人の中には、「兼ね合い」の意味をよく理解していない人もいるかもしれません。

この記事では、「兼ね合い」という言葉の意味とその使い方などについて解説いたします。

「兼ね合い」という言葉は、日本の会社でよく使う表現ですので、うまく使いこなすことで、社会人としてステップアップすることができるでしょう。

「兼ね合い」とは、その意味と概要

「兼ね合い」は、「バランス」「釣り合い」「均衡」という意味です。「予算との兼ね合いを考慮すると」や「業務との兼ね合いを考えて」というふうに使われます。「兼ね合いを取る」や「兼ね合いを見る」など、後ろに言葉を繋げる使い方も可能です。

色々な事情が絡んでくると、どちらか片方に決められないことも多いです。このような微妙な関係を、「兼ね合い」という言葉は適切に表現することが出来ます。

「兼ね合い」の様々な使い方

「兼ね合い」に続く言葉には、様々なものがあります。「取る」「見る」「図る」など、後に続く言葉で兼ね合いの意味を少しだけ補足しています。

兼ね合いを取る

「兼ね合いを取る」とは、釣り合いやバランスを取るという意味です。「成果と労働時間の兼ね合いを取ることが求められる」や「仕事と家庭の兼ね合いを取る必要がある」などのように、使われます。

2つの事象の釣り合いやバランスを取るという意味合いで使われています。

兼ね合いを見る

釣り合いやバランスが取れているか見る、確認する、チェックすることが、「兼ね合いを見る」の意味です。「その効果と現在の状況の兼ね合いを見るのが先決」や「仕事と遊びの兼ね合いをみる」などの使い方があります。

兼ね合いを図る

「兼ね合いを図る」とは、釣り合いやバランスを取ろうとするという意味です。「温暖化対策とコストの兼ね合いを図りつつ」「副作用との兼ね合いを図りながら治療を進めていく」などという言い方で使われます。

兼ね合いをつける

釣り合いやバランスが取れる状態にすることを「兼ね合いをつける」と言います。「仕事と家事との兼ね合いをつける」や「双方の兼ね合いをつける」などという言い回しで使います。

「兼ね合い」の類語、代替表現

「兼ね合い」の類語には、いろいろな言葉があります。「釣り合い」「バランス」が非常に近い意味ですが、「衡平(こうへい)」「均衡」「振り合い」も似た意味です。

ビジネスにおいて「兼ね合い」という言葉は、AとBがあってどちらか片方に直ぐに決められないというニュアンスがあります。決められないことで、苦渋の気持ちや板挟みになっている意味も含んでいるのです。どちらかはっきり決断せず、曖昧な点が、日本的な表現であるといえます。

「兼ね合い」を使用した例文

兼ね合いを使用した例文は以下の通りとなります。

・両者の兼ね合いから、中くらいの大きさのものが適している。
・予算との兼ね合いで、本案件を実行するかは未定です。
・上位モジュールと下位モジュールとの兼ね合いで不具合となる箇所を容易に特定することが可能である
・理想と現実との兼ね合いから、この選択肢を除外せざるを得なかった。

「兼ね合い」の英語表現

「兼ね合い」の英語表現は「balance」になります。英語の「balance」は、「兼ね合い」の他に色々な意味があります。

「balance」を動詞で使う場合、「釣り合う」「平衡を保つ」「拮抗する」「お互いに打ち消し合う」「危ういバランスを取る」「今にも均衡が破れる」「量る、計量する」「比較する」「バランスよく立たせる」「~を危うい状態に置く」「~と相殺する」「調和させる」「〔収支を〕合わせる」などの意味があります。

balance」を名詞で使う場合は、「平衡」「バランス」「調和」「落ち着き」「平静」「対抗[拮抗]勢力」「残り、余り、残余」「残高」「優勢、有力」などがあります。

日本語の「兼ね合い」は、あまりポジティブなニュアンスはありませんので、上記の「balance」の意味のうち、ポジティブでない意味が「兼ね合い」に近いのかもしれません。

また、「~との兼ね合いで」という意味で、「with ~ in mind」という表現を使うことがあります。「with ~ in mind」は、「~を考慮に入れて」「~を念頭に置いて」「~を目当てに」「~との兼ね合いで」などという意味になります。

兼ね合いについてのおさらい

・「兼ね合い」は、「バランス」「釣り合い」「均衡」という意味。
・「兼ね合いを取る」「兼ね合いを見る」「兼ね合いを図る」「兼ね合いをつける」という言い方をする。
・英語では、「balance」や「with ~ in mind」。