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この記事では「取り繕う」の読み方や意味について解説いたします。
複数の意味があることから幅広い場面で使われることがある言葉ですが、その意味や使い方についてはよく分かっていないという人もいるかもしれません。
そこで今回は「取り繕う」のビジネス上の使い方や類義語、対義語や英語表現なども含めて取り上げました。
それでは一つずつ確認していきましょう。
「取り繕う」の読み方・意味・使い方
「取り繕う」は「とりつくろう」と読み、以下の3つの意味があります。
2.不都合なことを隠してごまかすこと
3.その場しのぎの修繕
おもに1や2の意味で使われ、3の意味で使われることはそれ程多くありません。
「取り繕う」は「取繕う」とも表しますが、前者の表現が一般的です。
また「取り繕う」の使い方としては、次のようなものが挙げられます。
外見だけを着飾って見た目をよくしても、次第にルーズな点や至らない面などが出てきてしまうものです。
この例でも、見た目をよくすることが得意でも、長い時間を過ごしているとボロが出てしまうものだということを表現しています。
不都合なことを隠してごまかした後にそのことが発覚すると、「この人は都合が悪い時に嘘をつく性格だ」と判断されてしまうことでしょう。
今回の例では、不都合なことを隠してごまかすとは、露見した際に信頼を大きく損ねてしまう行為だということです。
「取り繕う」と「繕う」の違い
「取り繕う」と似た言葉として「繕う」がありますが、2つの意味に違いはありません。
「取り繕う」の「取り」には言葉の調子を整える役割があり、あらたまった表現にするために使われているのです。
「繕う」のみの場合でも「外見だけを飾って見た目をよくすること」や「不都合なことを隠してごまかすこと」、「その場しのぎの修繕」といった意味があります。
したがって意味や使い方について、違いはほとんどないと考えて問題ないでしょう。
取り繕う人はどんな心理?
「取り繕う」は現代では悪い意味として使われることが多いです。
それは表面だけをよくみせようとしたり、都合が悪いことをごまかそうとしたりするネガティブなイメージが先行してしまうからかもしれません。
そして「取り繕う」人は、次のような心理であることが考えられます。
- 不都合なことがあった際に嘘をついたりごまかしたりすることによって、怒られたりすることを避けたい
- プライドが高いので、少しでも自分をよくみせたい
- 自己肯定感が低いので、表面上だけでもよく見られたい
誰でも怒られたりすることは避けたいものですが、それが表沙汰になると余計に怒られてしまうものです。
したがって早い段階で正直に話し謝罪することが得策ですが、「取り繕う」人はそうせず隠そうとする傾向があります。
またプライドが高かったり自己肯定感が低かったりして、少しでも自分をよくみせようとするのも「取り繕う」人の特徴です。
「取り繕う」のビジネス上での使い方
「取り繕う」はビジネス上でも使われることがある言葉です。
「取り繕う」のビジネス上での使い方としては、例えば下記のようなものがあります。
不都合なことを隠したりごまかしたりする人は、どんどん仕事を任されることがなくなっていきます。
上記のような人に大切なお金や情報などを預けたり、一緒に仕事を頑張っていこうと考える人は皆無だからです。
今回の例では、何度言っても都合が悪いことを隠したりごまかしたりすることを止めない人から別の人に担当を変えてもらったということを表しています。
著しく重要なことを故意に隠蔽するなど、悪質性が高いことをすると懲戒処分の対象になることがあります。
その中でも最も重いのは、従業員を解雇する懲戒解雇です。
この例では、過去に重大な事案をごまかしていたという事実が明らかになり、彼は懲戒解雇されたということを表現しています。
「取り繕う」の類義語と例文
「取り繕う」の類義語としては、次のようなものが考えられます。
・ごまかす
・猿に烏帽子
その他には「辺幅修復」といったものが挙げられるでしょう。
また上記の類義語を使うと、下記のような例文を作ることができます。
「ごまかす」は「話をそらしたり嘘をついたりして、その場を取り繕うこと」という意味です。
世の中には人の言動の矛盾を見抜くなどして、ごまかしを見抜くことに長けている人がいます。
この例では、どんなにその場を取り繕うのが上手な人でも、彼の目を逃れることはできないだろうということです。
「猿に烏帽子」の読み方は「さるにえぼし」で、「その人にふさわしくない服装や言動のたとえ」という意味です。
今回の例では、「猿に烏帽子」ということわざが示すように、無理に背伸びをしてもろくなことがないということを表現しています。
「取り繕う」の対義語と例文
「取り繕う」の対義語は「誠実」や「正直」など、ごまかすこととは正反対の言葉が考えられるでしょう。
またそれらの対義語を使った例文としては、次のようなものがあります。
「誠実」は「せいじつ」と読み、「まじめで真心があること」という意味です。
まじめで丁寧に人と向き合ってくれる人は、人の相談事にも真摯に向き合ってくれます。
この例では、そういった人柄だからこそ、悩んだり困ったりしたら真っ先に相談できる人として見做されているのでしょう。
「正直」は「正しくて、嘘や偽りのないこと。また、そのさま」という意味です。
今回の例では、嘘や偽りなく生きていればきっと良いことがあると信じて生きているということを表しています。
「取り繕う」の英語表現
「取り繕う」の英語表現は、「gloss over」が適当でしょう。
「gloss over」は「上辺をかざる」や「ごまかす」という意味で、不都合なことを隠したりごまかしたりする状況で使用される言葉です。
日本語同様、「gloss over」もネガティブなイメージを持つ言葉として使われます。
まとめ この記事のおさらい
・「取り繕う」は「とりつくろう」と読み、「外見だけを飾って見た目をよくすること」や「不都合なことを隠してごまかすこと」、「その場しのぎの修繕」といった意味がある
・「取り繕う」と似た言葉として「繕う」があるが、意味や使い方にはほとんど違いがない
・「取り繕う」人の心理としては、「不都合なことがあった際に嘘をついたりごまかしたりすることによって、怒られたりすることを避けたい」、「プライドが高いので、少しでも自分をよくみせたい」などが挙げられる
・「取り繕う」の類義語は、「ごまかす」や「猿に烏帽子」といったものがある
・「取り繕う」の対義語としては「誠実」や「正直」など、ごまかすこととは正反対の言葉が考えられる
・「取り繕う」の英語表現は、「gloss over」が適当