「stranger(ストレンジャー)」とは?|意味や使い方、Netflixの人気ドラマについても解説

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この記事では英単語「stranger」の意味と使い方について解説いたします。「stranger」の意味が「知らない人」なのはご存じの方も多いはず。でも「stranger」には形容詞の比較級やスラングもあって、意外に手ごわい言葉です。

そこで、ここでは「stranger」が持つ様々な意味と使い方をはじめ、スラング表現にいたるまでを徹底解説。さらにNetflixの人気ドラマ『Stranger Things』のタイトルについても解説いたします。どうぞ最後までお読みください。

「stranger(ストレンジャー)」の意味と使い方


「stranger」には形容詞「strange」の比較級と、名詞形の2種類があります。いずれもスペルは「stranger」ですが、意味は名詞と形容詞では微妙に変わってくるので注意が必要です。

まず形容詞の「strange」は「奇妙な」「不思議な」「一風変わった」「未知の」という意味の言葉です。比較級の「stranger」の意味は「more strange」と同じ。つまり「より奇妙な」「より未知の」といった意味になります。

これが名詞の「stranger」になると「変な人」「奇妙な人」というニュアンスはほとんど消えてしまいます。「変な人」をあらわす場合は「stranger」ではなく「strange person」というフレーズを用いるのが一般的です。

では名詞の「stranger」はどんな意味を持つのでしょうか。大きく分けて以下の3つの意味があります。

意味①:知らない人

「stranger」の意味①は「知らない人」。といっても「無知な人」という意味ではなく「初めて会う人」「赤の他人」「(自分たちと)面識がない人」という意味で「知らない人」のこと。以下に例文として英語のことわざを紹介します。

「stranger」の意味①の例文

A stranger is just a friend you haven’t met yet.

「知らない人」とは、まだ知り合う前の友達のこと。
(他人行儀になる必要はない。今は面識がなくても会えばすぐに友達になれるよ。という意味のことわざです)

意味②:初めて来た人・よそ者

「stranger」の意味②は「初めて来た人・よそ者」のこと。たとえば「新入社員」「転校生」などのように新しい生活環境や仕事などに加わったばかりで、まだ全然なじめていない不慣れな人のことをあらわします。

「stranger」の意味②の例文

I’m quite a stranger around here.

私はこの界隈のことは全然知りません。

(直訳では、私はこの界隈に「初めて来た人」です、という意味になります)

意味③:未経験な人

「stranger」の意味③は「無知な人」「未経験な人」。この意味で「stranger」を用いる場合、「be no stranger to~」という否定形にすることで逆に「知識や経験がある」という意味をあらわすフレーズもよく用いられます。

「stranger」の意味③の例文

I am no stranger to Natto.

納豆ぐらい食べたことはあるさ。

「stranger(ストレンジャー)」を使ったスラング表現


英語圏の人々が日常的に「strange」を使う会話表現のひとつに「Hello stranger.」というあいさつがあります。日本語に直訳すると「やあ、知らない人!」になりますが、この場合の相手は決して「知らない人」ではありません。

それはどういうことでしょうか。「Hello stranger.」の意味を他のフレーズに置き換えると「Long time no see.」 「I haven’t seen you for a long time.」などになります。

つまり「おや、お久しぶりですね」という意味のくだけたスラング表現が「Hello stranger.」になるのです。

つまり「Hello stranger」の「stranger」は「知らない人」ではなく、「親しいけれど久しぶりに会った人」のこと。「君とはあまりに久しぶりすぎて、ほとんど知らない誰かさん同然だよ」というジョークが定着した表現です。

ほかに「Hi stranger!」「Hey stranger」なども同様に「やあ、久しぶり!」という意味のあいさつとして、日常会話をはじめEメールやSNSでよく使われます。

「Hello stranger」の例文

Hello strangers! I’m just back from vacation. How have you been?

やあ、みんな、久しぶり。休暇から帰ってきたよ。元気だったかい?

*これは長期休暇を終えて久しぶりに出社(または登校)した人のあいさつの例です。
このように離れていたのが相手ではなく、自分の場合でも「ご無沙汰」という意味でstrangerを使います。
また、この例文では相手が1人ではないため、複数形の「strangers」となっています。

「stranger things(ストレンジャー・シングス)」はNetflixの人気ドラマ

ユング
アメリカ合衆国の動画配信サービスNetflix(ネットフリックス)の人気ドラマに「Stranger Things」という作品があります。

この「Stranger Things」というタイトルの「Stranger」を名詞と解釈してしまうと意味がわからなくなるので注意が必要です。

最初に解説したように「stranger」には名詞のほかに形容詞「strange」の比較級があります。

つまり「Stranger Things」の「Stranger」は名詞ではなく、形容詞の「strange」の比較級。日本語に直訳すると「より奇妙な物事」といった意味になります。

ではなぜ「Strange Things」ではなく、比較級の「Stranger Things」なのでしょうか。

それは「Strange Things」が「stranger things have happened」という慣用句の後半を省略した言葉だからです。

「stranger things have happened」は「思いもしなかった奇妙な出来事が現実に起こること」。「Strange Things」はその意味を単語2つで簡潔に表現したタイトルです。

「stranger things have happened」の例文

“You didn’t think Ken and Merry tied the knot, did you?”

“Yeah, stranger things have happened.”

「ケンとメリーが結婚するなんて思いもしなかったんじゃない?」
「まったくね。完全に予想外だったよ」

*「tied the knot」は「2本のひもを結ぶ=結婚する」という意味のフレーズです。

また「事実は小説より奇なり」ということわざも、英語では「Truth is stranger than fiction.」となります。

これも「stranger things have happened」と同様に「strange」の比較級「stranger」を用いて「予想以上に奇妙なこと」というニュアンスを表現する用法です。

まとめ

  • 英単語の「stranger」は同じスペルでも名詞と形容詞の比較級の2種類があります。
  • 名詞の「stranger」の意味は「知らない人」「初めて来た人」「未経験な人」などがあります。
  • スラングで「Hello stranger」というと「やあ、久しぶり」という意味になります。
  • 人気ドラマのタイトル「Stranger Things」は「stranger things have happened」が語源です。