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この記事では「対外的」の読み方や意味について解説いたします。
ネットやテレビのニュースなどでもよく見聞きする言葉ではありますが、その意味や使い方が正しく理解しているかどうか今一つ自信がないという人もいるかもしれません。
そこで今回は「対外的」の政治用語や類義語、対義語や英語表現なども交えてまとめました。
それでは一つずつ確認していきましょう。
「対外的」の読み方・意味・使い方
「対外的」は「たいがいてき」と読み、「外部もしくは国外に対する状態にあること」という意味です。
「対外的」は内部と対比する場合に使われることが多く、その使い方としては次のようなものが挙げられます。
家庭や会社などにおいて、他の家庭や会社との付き合いや兼ね合いを考えて一定のお金を用意しなければならないことがあります。
例えば交際費や接待費、お土産代などが考えられるでしょう。
この例では、自分の家庭や会社の外のことを考えなければもっと自由に予算を使うことができるだろうということです。
社外の人と触れ合うと、新しい価値観や考え方に出会える機会も増えることになります。
今回の例だと、それが仕事へ好影響を与えることを期待して社員の対外的な活動を積極的に認めているということでしょう。
「対外的」のビジネス上での使い方
「対外的」はビジネス上でもよく使われる言葉です。
その使い方としては、例えば以下のようなものが考えられます。
新製品の開発状況や社員の個人情報など、会社は社外に向けて公開できない機密情報を抱えています。
今回の例では、その情報は機密情報に該当するので社外に公開することを禁じられているということでしょう。
説明会を実施したりCMを流したりするなど社外に向けてアピールを積極的に行うことで、その会社の求人への応募者が増えることが期待です。
この例だと、社外へのアピールを進めることは社員を増やす上で重要なことだということを表しています。
「対外折衝」の意味と例文
「対外折衝」は「組織の外部の利害関係の一致しない人間に対して説得や交渉などを行い、合意形成を目指すこと」という意味です。
その使い方としては、下記のようなものが考えられます。
「対外折衝」を行うには、卓越したコミュニケーション能力や相手の立場を慮ることができる共感力などが不可欠です。
この例だと、優れたコミュニケーション能力を評価されて彼が社外の相手と合意形成の話し合いを行うことになったということでしょう。
「対外的」を使った政治用語
「対外的」は政治用語としても使われることがよくあります。
この項目では、「対外的」を使った政治用語を二つピックアップしました。
「対外的独立性」
「対外的独立性」とは平たく言うと「外国から干渉されず、独立していること」です。
国家の持つ主権に関わる分野ですが、主権の概念は1576年J. ボーダンの『国家論』という著書の中で初めて確立され、その中で次の3つの特徴が挙げられました。
①国家の統治権いわゆる国権であるということ
②国政における最高決定権であるということ
③国家権力として最高独立性を有しているということ
③を細かく表現したものが「対内的最高性」、「対外的独立性」です。
つまり対内的(国内的)には最高の権力であり、対外的には侵されることのない(外国などから口出しされない) 権力だということを意味します。
「対外的主権」は「国家が他の国の権力に従属しないで活動できる独立性を内容とする権利」です。
簡単に言うと「その国が、他国の言いなりにならずに独立して活動できる権利」を表しています。
「対外的」の類義語と例文
「対外的」の類義語としては、以下のようなものが考えられます。
・外面的
・社外
その他には「外面」や「建前上」といったものが挙げられるでしょう。
また上記の類義語を使うと、下記のような例文を作ることができます。
「外面的」は「がいめんてき」と読み、「物事の表に現れた様子」や「表面的」などの意味です。
表面的には良い人に見えても実際には気性が荒かったり、第一印象が良くなくても付き合っていく中で人柄の良さに気付いたりすることは多々あるでしょう。
この例では、人付き合いする上では表面的な部分だけではなく内面についても知ることが重要だということです。
宛先や本文を間違えてしまうなど、メールを送信する上で人為的なミスというのは十分起こり得ることです。
今回の例だと、その対策として社外へメールする前に誰かに確認してもらうことにしているということを表現しています。
「対外的」の対義語と例文
「対外的」の対義語は、「対内的」が適当でしょう。
「対内的」の読みは「たいないてき」で、意味は「内部もしくは国内に対する状態にあること」です。
「対内的」を使った例文としては、次のようなものが考えられます。
「対内的な仕事」とは「社内の問題や事柄を整理したり、まとめる仕事」のことで、具体的には事務や経理、総務や製造、企画や研究といったものが該当します。
逆に「対外的な仕事」は「取引先の相手や顧客のように社外の人を相手にする仕事」で、営業や広報、受付や販売、窓口や調達などが挙げられるでしょう。
今回の例では、事務処理能力の高さを評価されて「対内的な仕事」を全般的に頼まれるようになったということです。
「対外的」の英語表現
「対外的」の英語表現としては、「extroverted」が当てはまるでしょう。
「extroverted」は「外向的な」や「対外的な」といった意味です。
また「extroverted」を使うと、以下のような例文が作れます。
内向的な人よりも、社交的で人付き合いが好きな人の方が友達は多いことがほとんどでしょう。
この例は、実際には内向的で友達が少ないという現実があり、その現実と反した自分の願望を表しているのです。
まとめ この記事のおさらい
・「対外的」は「たいがいてき」と読み、「外部もしくは国外に対する状態にあること」という意味がある
・「対外折衝」は「組織の外部の利害関係の一致しない人間に対して説得や交渉などを行い、合意形成を目指すこと」という意味で使われる
・「対外的」は「対外的独立性」や「対外的主権」のように、政治用語として用いられることがある
・「対外的」の類義語としては、「対面的」や「社外」などが挙げられる
・「対外的」の対義語は「対内的」が適当だといえる
・「対外的」の英語表現は、「外向的な」や「対外的な」を意味する「extroverted」が当てはまる