※本サイトはプロモーションを含んでいます。
この記事では「いずれか」の意味や使い方について解説いたします。
日常的にもビジネスの場でも非常によく使われる言葉ですが、その意味や使い方を誤ると認識違いや意見の齟齬を起こしかねません。
そこで今回は「いずれか」の漢字表現やビジネス上での使い方、類義語や英語表現なども含めて取り上げました。
それでは一つずつ確認していきましょう。
「いずれか」の意味と使い方
「いずれか」は、「複数ある中のどれか」や「どちらが〜か」という意味があります。
「複数ある中のどれか」の意味で使われることが多く、例えば「これらの飲み物の中からいずれか一つお選びください」というのは「複数ある飲み物の中からどれか一つを選んでください」という意味です。
また「どちらが〜か」は「正しい答えはいずれか」のように用いられます。
この場合は「どちらが正しい答えか」という意味ですが、この意味で使われることはあまり多くありません。
なお古文では「いったいどれが〜なのか、いやどれも〜ではない」という反語として使われていました。
「いずれか」の漢字表現
「いずれか」の漢字表現は「何れか」です。
ただし漢字で表現されることはほとんどなく、また読み間違いや認識違いを避ける為にも平仮名で表す方が無難でしょう。
「いずれか」と「いずれ」の違い
「いずれか」と似た言葉として「いずれ」が挙げられます。
「いずれ」は「どちら」という代名詞として使われることがありますが、どちらかというと「どっちみち」や「そう遠くないうちに」のように副詞として使用されることが多いです。
例えば「いずれの方法が得策かを考える」は代名詞の用法で、「どちらの方法が得策かを考える」ということを表しています。
「いずれこの試験は廃止になるだろう」は副詞としての使い方で「どっちみちこの試験は廃止になるだろう」という意味ですが、少しネガティブなニュアンスがあるかもしれません。
また「彼とはいずれまた会うことになるだろう」は同じく副詞的用法で、「彼とはそう遠くないうちにまた会うことになるだろう」という意味です。
「いずれ」の正しい意味と使い方 いずれの類語を詳しく解説
「いずれか」と「どれか」の違い
「いずれか」と似た言葉としてよく取り上げられるのが「どれか」です。
一見同じ意味だと思われるかもしれませんが、「いずれか」は選択肢となる対象がはっきりとしている一方、「どれか」は選択肢が不明確な場合に使われます。
例えば「5限目の教科は国語か英語のいずれかのはずだ」は、選択肢となる対象がはっきり定まっているので「いずれか」が用いられるというわけです。
対して「同僚に持ってくるように頼まれたのはこの書類の中のどれか、検討もつかない」だと選択肢が不明瞭なので「どれか」を使います。
「いずれか」と「いづれか」どっちが正しい?
今日では「いづれか」ではなく「いずれか」を使うのが正しいとされています。
なぜなら「いずれか」は現代仮名遣いであるのに対し、「いづれか」は古典で用いられる歴史的仮名遣いだからです。
歴史小説などではあえて「いづれか」を使っているケースも見受けられますが、現在では基本的に「いずれか」を使うのが適切でしょう。
「いずれか」を使う際の注意点
「いずれか」は日常的なシーンなどにも用いられることがある表現ですが、「いずれか」を使う際には注意するべきことがあります。それは「両方を選ぶ際には使わない」ということです。
そのことをより理解しやすくするために、例えば次の例を見てみましょう。
就職活動などで最終選考まで進んだ学生が二人いて、採用枠の都合で一人しか採用できない場面です。ここでは二人の内の一人を選ぶということですから、「いずれか」を使っています。
もしも二人とも採用するなら、「いずれか」とは言わず「どちらも採用することになった」のような表現が考えられるでしょう。
「いずれか」のビジネス上での使い方
「いずれか」はビジネス上でも使われることがある言葉です。
その使い方としては、例えば次のようなものが挙げられます。
「いずれか一つ」は「複数ある選択肢の中の一つ」という意味です。
取引先を訪問すると、コーヒーやお茶を出していただくということがあるかもしれません。
この例ではコーヒーとお茶が用意されており、どちらか一方を取るように促されたということでしょう。
「いずれか一方」というのは「複数ある中のどちらか一方だけ」といった意味です。
予算が限られていると、複数ある選択肢の中から一つだけを選ばなければならないということがあり得ます。
この例でも、予算の関係でプランの中の一つだけを選ぶことになったということです。
「いずれか」の類義語と例文
「いずれか」の類義語としては、「どちらか」が適当だといえるでしょう。
「どちらか」を使うと、以下のような例文を作ることができます。
人事の仕事の一つとして新入社員や中途社員を採用することが挙げられますが、実際に採用する人数は決められた採用枠内に留める必要があります。
この例では、採用枠が決まっているので最終選考に残った学生からどちらか一方を選ぶことになったということでしょう。
販売促進の対象となる製品が複数あると、せっかくの宣伝効果が分散されてしまう恐れがあります。
今回だと、今年度プロモーションする製品は一つだけに絞ることになりそうだということです。
なお「どちらか」は選択肢が二つである場合に使われることがほとんどだといっても過言ではありません。
その為選択肢が二つのケースでは「どちらか」、三つ以上の場合は「いずれか」を使うのが良いでしょう。
「いずれか」の英語表現
「いずれか」の英語表現は「either」や「any of」などが該当するでしょう。
また上記の表現を使った例文としては、次のようなものが考えられます。
「either」は「どちらか一方の」という意味があります。
この例では、ケーキが二つあるのでその内の一つを選ぶように提案されたということでしょう。
「either」は二者択一のニュアンスが強いのに対し、「any of」は三つ以上の選択肢でも使われるのでより「いずれか」に近いといえるでしょう。
今回の例だと、複数ある選択肢のいずれか一つを買う必要があるということです。
「いずれかの日」の英語表現
「いずれかの日」の英語表現は、「any of these days」などが挙げられるでしょう。
もし「5月1日〜3日の中のいずれかの日」のように具体的に候補日が決まっていれば、「on May 1,2 or 3」といった表現もあります。
「or」は複数ある中のいずれか一つというニュアンスがあるので、「either」や「any of」を使わなくても「いずれかの日」という意味を表すことができるというわけです。
まとめ この記事のおさらい
- 「いずれか」は「複数ある中のどれか」や「どちらが〜か」という意味があり、前者の意味で使われることが多い
- 「いずれか」を漢字で表現すると「何れか」だが、平仮名で表記されることの方が多い
- 「いずれ」は「どちら」という代名詞として使われることがあるが、「どっちみち」や「そう遠くないうちに」のように副詞として使用されることが多い
- 「いずれか」は選択肢となる対象がはっきりとしている一方、「どれか」は選択肢が不明確な場合に使われる
- 「いずれか」は現代仮名遣いであるのに対し「いづれか」は古典で用いられる歴史的仮名遣いであることから、現代では「いずれか」が正しいとされている
- 「いずれか」の類義語は「どちらか」が挙げられる
- 「いずれか」の英語表現は「either」や「any of」が該当する