警察学校とは|在学期間・授業内容・給料・休日などを解説

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警察官は就きたい職業ランキングの上位に入る人気の職業になっています。警察学校は警察官として採用された人が必ず研修を受ける場所ですが、詳しいことを知っている人は少ないのではないでしょうか。
この記事では、警察学校ではどんなことを学ぶのか、どれくらいの期間通うのか、授業の時間や休日はどのようになっているのかなどを、分かりやすく解説します。

警察学校とは

警察学校とは警察官の教育訓練を行う機関のことです。学校という名前がついていますが、小学校、中学校のような学校教育法に定められた学校ではなく、警察組織内の施設です。警察官は採用試験に合格した後、まずこの警察学校で初任教育を受けます。

都道府県警察の警察官の採用は、各検察本部が行っています。そのため、都道府県によって試験区分や受験資格などが異なるところがあります。
この記事では、基本的に東京都(警視庁)を例に基づいて説明します。

警察学校の在学期間

警察学校で学ぶ期間は試験区分によって異なります。入校時期は基本的には4月と10月のいずれかとなります。

Ⅰ類:6か月
Ⅱ類・Ⅲ類:10か月

警察官になるには、まず警察官採用試験に合格しなければなりません。試験区分や受験資格は各警察庁によって異なりますが、東京都(警視庁)令和2年度を例にとると次の通りです。

Ⅰ類(大学卒業程度)
・35歳未満で大学(学校教育法による大学(短期大学を除く。))を卒業又は令和3年3月までに卒業見込みの人
・21歳(平成11年4月1日までに生まれた人)以上35歳未満で大学卒業程度の学力を有する人

Ⅲ類(高校卒業程度)
35歳未満で高校(学校教育法による高等学校)を卒業又は令和3年3月までに卒業見込みの人
17歳(平成15年4月1日までに生まれた人)以上35歳未満で高校卒業程度の学力を有する人

Ⅱ類
ここ数年、警視庁ではⅡ類の採用を行っていません。参考として、埼玉県では短期大学又は専修学校を卒業又は卒業見込み、および大学に2年以上在学し、かつ、62単位以上修得又は習得見込みのある19~29歳の人に受験資格があります。

警察官採用試験の受験資格としては、上記の試験区分別の学歴、年齢の他に、身体要件を満たしていることも必要です。

身長:男性はおおむね160cm以上、女性はおおむね154cm以上
体重:男性はおおむね48kg以上、女性はおおむね45kg以上
視力:裸眼視力が両眼とも0.6以上、又は矯正視力が両眼とも1.0以上
色覚・聴力:警察官としての職務執行に支障がないこと
疾患:警察官としての職務執行上、支障のある疾患がないこと
その他の運動機能:警察官としての職務執行に支障がないこと

入校中は全寮制

警察学校は全寮制で、自宅が近くにあっても警察学校に在籍中は必ず寮に入って生活します。
寮にはコミュニティスペースや、クラブ活動に使う談話室、自習室、シャワールームなどがあり、警察官としての基礎を身に付けながら、同期生との絆を深めていく目的を持っています。

警察学校の授業は平日のみで、土日祝は休日となります。休日は、届け出をすれば外出・外泊が可能です。

警察学校の授業や訓練内容

授業内容と1日のスケジュール

警察学校は全寮制で、6:00の起床から23:00の消灯まで規則正しい団体生活を送ります。授業は8:30~のホームルームに続いて5時限目まであります。1時限は80分です。

1日の基本的なスケジュールは次の通りです。

6:00  起床
6:30  点呼
7:00  朝食
8:30  ホームルーム
8:50  1時限目
10:25 2時限目
11:45 昼食・休憩
12:45 3時限目
14:20 4時限目
15:55 5時限目
17:15 終業
18:00 夕食
19:00 入浴
22:30 点呼
23:00 消灯

授業は、一般教養から警察実務、法学など、警察官にとって基礎となる内容を座学で学ぶほか、警察官の執行力を身につけるための柔道・剣道・合気道(女性)、けん銃操縦法・逮捕術などを学ぶ術科、警察署での実務修習(現場実習)や体育祭をはじめとする各種行事もあります。

<カリキュラム>

一般教養:職務倫理 OA実習 国語 など
法学:憲法 行政法 刑法 刑事訴訟法 など
警察実務:地域警察 交通警察 刑事警察 生活安全警察 警備警察 組織犯罪対策 警務一般 その他実務知識 など
術科:体育 教練 柔道/剣道(女性は合気道も)から選択 逮捕術 救急法 拳銃操法 など
その他:警察署での実務修習(現場実習) 各種行事

警察学校には、授業を行う教場、体力づくりや武道訓練を行う武道館・体育館・グラウンド・プール、および寮、食堂や売店等の施設があります。
授業には柔道や剣道があり、全く経験がなくても大丈夫なのか心配に思う人もいるかもしれませんが、義務教育中の授業でしか経験がない人も多く、警察学校で指導を受けることにより卒業までには初段を獲得できる人がほとんどだそうです。

警察学校では警察官ほか警察行政職員も研修を受けます。警察行政職員のカリキュラムは警察官と科目が異なる部分があります。
警察行政職員とは、事務職、警備艇やヘリコプターの整備、通訳、建築などの技術職として警察官を支える仕事をする人たちを指します。

警察学校は厳しい?

警察官を目指している人にとって、必ず卒業しなくてはならない警察学校がどれくらい厳しいところなのかは気になるところだと思います。
警察学校は全寮制で、決められた時間に沿った規則正しい生活をしなくてはなりません。初対面の人と同じ屋根の下で1日中を過ごすことになり、自分一人の時間はなかなか取ることが難しいですから、環境に慣れるまではストレスを感じる人も多いようです。
しかし自由時間が全くないのかといえばそうではなく、授業が終わった後はスマホを使うこともできます。ただ、警察官という立場上、SNSに自分の制服姿や授業の内容を投稿するなどはできません。

また、訓練中は規律正しい行動が求められますから、返事や発言の声が小さければ何度もやり直しをさせられたりと辛く感じることもあるかもしれません。しかし、警察学校は学校と名がついているものの、大学などとは性質の違う仕事に就く前の研修という位置づけで、在学中はすでに警察官です。
従って、警察学校の訓練は警察官になるための知識づけ、体力・精神力を養うためのもので、教官も決して生徒をいじめる目的で厳しくしているわけではありません。理由なく厳しいのではないことを理解していれば、辛さを感じても意味があるものだと納得できるでしょう。

在学中は教官に厳しくされることが辛くても、卒業後も困りごとの相談に乗ってもらったり、担当教官とは長く付き合う警察官も多いようです。

警察学校にいじめはある?

警察学校の教官はときには大きな声を出して生徒を叱ることもあります。はじめて教官に怒鳴られたときにはびっくりして委縮してしまう人もいるかもしれませんが、教官が生徒に厳しく接するのはいじめが目的ではありません。規律を守るため、また、生徒にタフな精神を身につけさせるためにしていることです。
警察官は現場に出れば横暴な人と対するシーンも出てきます。一般企業では部下を大声で叱ればパワハラになりかねませんが、警察学校の教官は訓練の一環としてやっているということは心に留めておく必要があります。

同期とは長い期間のほとんどの時間を一緒に過ごします。波長が合わない人がいないとは限りませんが、集団生活にはある程度のストレスはつきものだと割り切った方がよいでしょう。

警察学校の給料

警察学校で学んでいる間も身分は警察官ですから、警察官としての給料が支給されます。警察官は地方公務員なので給料は都道府県ごとの規定に準じます。令和2年度の警視庁の採用情報を見ると、初任給は下記のようになっています。

Ⅰ類採用者 月給25万3,300円
Ⅲ類採用者 月給21万3,900円

※この初任給は、2019年4月1日現在の給料月額に地域手当(20%勤務地域の場合)を加えたものです。(100円未満切り捨て)
※採用前に一定の勤務経歴のある人には、上記の額に所定額が加算されます。

賞与は期末・勤勉手当として、年間を通じ給料月額の4.60か月分が支給されます。

警察学校の休日・休暇

警察学校の授業は平日のみで、土日祝は休日となります。その他、下記休暇・年末年始休暇等があります。休日は、届け出をすれば外出・外泊が可能です。

警察学校についてのまとめ

  • 警察学校は警察官の初任教育を行う施設です。
  • 警察学校の在籍期間は、Ⅰ類採用の人は6か月、Ⅱ類・Ⅲ類採用の人は10か月です。
  • 警察学校は全寮制で自宅が近くにあっても警察学校に在籍中は必ず寮に入って生活します。
  • 警察学校では6:00の起床から23:00の就寝までスケジュールが決められています。
  • 授業は8:30~のホームルームに続いて5時限目まであります。1時限は80分です。
  • 警察学校の授業は平日のみで、土日祝は休日となります。休日は、届け出をすれば外出・外泊が可能です。
  • 警察学校に在籍中も警察官としての給料が支給されます。