テロップ|意味・使い方・語源・類義語・英語表現を解説

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この記事では、「テロップ」の意味や使い方、語源、類語、英語表現について考察します。

テレビ画面に表示される文字のことを「テロップ」と呼びますが、「テロップ」の言葉の意味を正しく言えるでしょうか?

今や「テロップ」は、一般的に使われる言葉になっています。
この記事を通して、「テロップ」の意味や使い方をきちんと知り、社会人としての知識を増やしてください。

「テロップ」の意味と使い方

「テロップ」とは、テレビ画面に映し出される文字情報のことです。「カメラを通さない文字や画像、絵」と解説している辞書もありますが、一般的には画面に合成された文字のことを指します。

「テロップ」の語源

テレビ画面に合成された文字を「テロップ」と呼んでいますが、実は「テロップ」は「television opaque projector」の略称で、テレビカメラを使わずに直接画面に文字や写真などを映し出す装置のことです。
アメリカの放送局CBSとGRAY社が共同開発し1942年に発売しました。日本でテレビ放送が開始されたのが1953年ですから、10年ぐらいも前のことです。

テレビ番組が開始された当時は、まだ生放送だけで、文字やタイトルはカメラで「フリップ」と呼ばれるボードに書かれたものを撮影していました。そして、1956年に放送品質のVTRが登場し、生放送からビデオ編集された番組が作られるようになったのです。

この頃、導入されたのが「television opaque projector」です。装置では文字や絵が描かれた不透明なカードを入れて、画面に合成します。

英語ではこのカードは「opaque card」と表現しますが、日本の映像業界では「テロップカード」と呼んでいました。習慣的に「テロップ」と省略して呼んでいたのです。そこから現在使われている「テロップ」という表現が定着したのです。

「テロップ」の変遷

テロップは、黒いカードに白い文字が書かれているもので、編集機に組み込まれたテロップ専用の装置で文字に色を付けていました。
1つの番組で100枚以上のテロップを用意するのが通常で、テロップの作成を専門に受注する会社もあったそうです。

テレビ技術の進化とともにテロップの技術は変化。文字に様々な色がつくようになり、さまざまな動きや形が変化できるようになりました。

そして、デジタル時代の到来は編集機器も大きく変えたのです。
これまで、黒いカードを使って合成していたものは、コンピュータで作成されるフォントで合成されるようになり、television opaque projectorも姿を消しました。

テロップの装置はなくなりましたが、画面に表示される文字という意味の「テロップ」という言葉だけは残っているのです。

テロップの役割

映像は、本や雑誌とは異なり時間とともに過ぎるものです。映像の中で語る内容は耳でしか残らないので聞き逃してしまえば、もう一度確認するためには再生しなければなりません。家庭用のビデオがない時代では不可能な話です。

映像でテロップを使うのは、このような映像のデメリットをサポートする役割があります。
大切なコメントを音声と同時に文字にすることで、確実に記憶に残り、万が一聞き逃しても文字で確認できるので心配はありません。
また、商品などは音声で表現するには秒数が足りないような情報を文字にしてプラスする役割もあります。値段や特徴などをテロップで表示している映像はよく目にするはずです。

さらに、ニュースなどの内容を簡潔にテロップにすることで、限られた時間内で把握することができ、耳の不自由な人にも効果的です。

最近のバラエティ番組などでは、テロップ自体を主体的に使うケースが多くなっています。漫才の相手方のように、突っ込みを入れるような文字を入れたり、漫画の吹き出しのような表現で、より演出的に使われています。

パソコンで動画編集が簡単にできる今、色や動きなどプロの機材と見劣りしないようなテロップの効果が楽しめるようになっています。最近ではスマホの動画にテロップを入れて作品を公開したり、動画の在り方も大きく変わっていますね。

「テロップ」と「スーパー」の違い

「テロップ」と同じような意味で使われているのが「スーパー」です。
「スーパー」は「スーパーインポーズ(superimpose)」の略で、背景の画像に文字を重ねて表示する技法のことです。そこから転じて、テロップと同じようにテレビなどで表示される意味で使われるようになりました。
つまり、テロップは装置から派生した呼び名で、スーパーは、技巧から派生した呼び名と言えます。

日本で「スーパー」という名前が一般的に知られるきっかけになったのは、外国映画などの画面に表示される「字幕スーパー」ですが、今はテレビでも「スーパー」という表現は使われています。

「テロップ」のビジネス上での使い方

「テロップ」という言葉を使うのは、かつては映像業界だけでしたが、一般的に普及してからは、テレビだけでなく映像を広告宣伝に使う際には、一般の会社でも使われます。

・販促用のビデオで、営業部長のテロップが間違っていたので訂正してください。
・当社のテレビCMでは、極力「安い」というテロップを大きくしてください。

今や映像はテレビという世界の枠を超えて、さまざまな媒体で必要とされています。
ビジネスを進める上でも、テロップの活かし方は大切な要素で、より効果的な宣伝のためにもテロップの使い方は重要になっています。

「テロップ」の類義語と例文

「テロップ」の類義語としては、「字幕」「キャプション」「サブタイトル」があります。

字幕(じまく)
テレビや映画で画面に表示される文字情報のこと。

例文
・映画の字幕が実際の英語のセリフとかけ離れていることは少なくありません。

キャプション
新聞や雑誌の見出し。映画の字幕。

例文
・早口でしゃべりたてるシーンのキャプションを作成するのは至難の業です。

サブタイトル
・映画などで聴覚障害者のために物音などを表現する字幕のこと。

例文
・この作品では、聴覚障害者のためにサブタイトルが表示されています。

「テロップ」の英語表現

「テロップ」は、「television opaque projector」の略で「telop」という単語もありますが、あくまでも装置の意味合いが強くあります。日本語の「テロップ」の意味では、「subtitles」が一般的です。

・I want to become able to watch English movies without using subtitles someday.
 いつか字幕なしで英語の映画が見られるようになりたいです。

まとめ この記事のおさらい

・「テロップ」とは、テレビ画面に映し出される文字情報のこと。
・「テロップ」の語源は、「television opaque projector」という装置の名前。
・デジタル化によってテロップは、コンピュータのフォントになり「television opaque projector」は姿を消しました。
・テロップの本来の役割は、映像をサポートすること。
・「スーパー」は、「スーパーインポーズ(superimpose)」という技法の略で、主に映画の字幕を指しますが、現在はテロップと同じ意味で使われています。
・「テロップ」の類義語は、「字幕」「キャプション」「サブタイトル」。
・テロップの英語表現は、「subtitles」が一般的。