ストラテジーとは|ビジネス・ゲームにおける意味・使い方・英語表現を解説

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ここでは、「ストラテジー」というカタカナ語について解説します。

「ストラテジー」は、一般の方にはあまりなじみのない言葉かもしれません。

しかし、コンピューターゲームやビジネスの世界では、日常的に使われている業界用語のひとつです。
ここではビジネスシーンをメインに「ストラテジー」の意味や使い方について解説します。

ストラテジーとはなにか

「ストラテジー」は英語の「strategy」を語源とするカタカナ語です。

では「strategy」の語源は何かというと、はるか昔のギリシャ語で「軍を導くこと」を意味する「strategos」「strategia」という言葉にあるといわれています。
軍事用語としての「strategy」には、「大規模な作戦を遂行するために総合的な方策を練る」というニュアンスがあります。

日本のビジネス用語の「ストラテジー」は「戦略」「計画」「方策」などの意味で用いますが、語源の「strategy」と同様に「、企業や団体など大規模組織の総合的な戦略や方策」というニュアンスがあります。

個人や少人数の戦略については「ストラテジー」には含まれないと考えた方がよいでしょう。

ストラテジーの使い方

前述したように「strategy」の語源は軍事用語ですが、日本のビジネスシーンでは、「ストラテジー」=「敵と戦うための計画策定」というよりも「企業経営や営業、販売などの包括的な戦略」といった意味で用いられています。

たとえば、新規事業開発を立案し、それを成功させるために入念なマーケティング・リサーチを行い、その結果を元に詳細な経営戦略を意思決定する場合、そのすべての作業をひっくるめて「ストラテジー」と呼びます。

ほかにも、取締役や上級管理職による経営戦略会議や、全社的な組織改革の方針立案なども「ストラテジー」に該当します。

一方、ビジネス以外で「ストラテジー」という言葉をよく使うのが、「ストラテジーゲーム」と呼ばれる高度に頭脳的なコンピュータゲームです。

一般的なシューティングゲームや対戦型の格闘ゲームと違って、ストラテジーゲームでは反射神経や反応速度はそれほど重視されません。

ストラテジーゲームにもシューティングや格闘バトルがないわけではありませんが、基本的には敵と味方のプレイヤーがそれぞれ大きな部隊を率いて合戦するという、多人数型の陣取り合戦が主体になります。

プレイヤーは1人でも戦えますが、最近のストラテジーゲームは、複数のプレイヤーが協力して敵と戦う「協力プレイ」スタイルが主流です。
協力型のゲームでは、敵と味方に分かれたチームが、互いに連絡を取り合いながら同じ部隊を率いて敵軍と激しく戦います。

1人でプレイする場合でも、ほかの人やチームと同盟を結んで盟友になれば、群雄割拠の大規模戦闘に参戦することが可能になります。

ストラテジーゲームを大きく分けると、ターン制ストラテジー (TBS=Turn-Based Strategy)と、リアルタイムストラテジー(RTS=real time strategy」のふたつがあります。
ターン制ストラテジーは、プレイヤーと対戦相手がターンごとに交互に行動するという、野球のイニングのように規則的なスタイルのストラテジーゲームです。

一方、リアルタイムストラテジーは、プレイヤーと対戦相手がリアルタイムで戦いながら動き回るため、プレイヤーは行動しながら状況を分析し、今後の展開を予測して最適の戦略を策定しなければなりません。

そこに「ストラテジーゲーム」と呼ばれる理由があります。

タクティクスとの違い

「ストラテジー」と同様に「戦略」の意味で使われる言葉に「タクティクス」があります。
タクティクスも英語の「tactics」を由来としていて、「戦術」や「戦略」「方策」などの意味を表します。

もとが軍事用語という点も、ストラテジーと同じです。

一方で、「tactics」には、「兵法」「用兵」といった意味もあります。
そこが「strategy」と「tactics」のちがいになります。

タクティクスは、同じ「戦略」でも、現場の指揮官が臨機応変に判断する駆け引きのような戦術を意味しています。
ストラテジーが総合的で長期的な戦術であるのに対して、タクティクスは短期的で局所的な戦略の意味で用いられるのが一般的です。

ストラテジーの例文

ストラテジーという言葉は、ビジネス以外にもさまざまなシーンで利用されています。
ここでは教育界とゲーム界、ビジネスの各シーンに合わせた例文を紹介します。

言語を学習する際に、早く習得するために計画や目標を決めたりする手段全般を学習ストラテジーといいます。
多人数参加型のリアルタイムストラテジゲームの場合、戦略の意味での「ストラテジー」は参加者の数だけ存在する、といっても過言ではありません。
京都支店の営業ストラテジーとしては、京都人の温和な言葉に隠されたシビアな本音をいかにして洞察するかが重要になります。

ビジネスにおけるストラテジー

ここではビジネスシーンで使われるストラテジーの関連用語についてご紹介します。

ストラテジスト

軍事や外交、企業経営などで重要な戦略を策定する戦略家のことを「ストラテジスト」と言います。
ビジネスシーンでは、特に金融業界において資産運用の戦略を立案し、投資家に提案する金融の専門家を「ストラテジスト」と呼びます。

ストラテジック・アライアンス

「アライアンス」は英語の「alliance」に由来する言葉で、「同盟」や「連合」の意味ですが、日本のビジネスシーンでストラテジック・アライアンスといえば、国際的なライバル関係にある企業同士が、相互に利益を確保する目的で、戦略的に業務提携することを意味します。

最近の例としては、ドイツの自動車会社BMWと、日本のトヨタ自動車との「ストラテジック・アライアンス」によって、BMW製の高性能エンジンを搭載したトヨタ製のスポーツカー「スープラ GZ」が開発されています。

フレームワーク

フレークワーク(framework)は「枠組み」「構造」「骨組み」などを意味する英語です。
ビジネスシーンでは、経営や業務に関するストラテジーの達成に役立つ論理的な思考(ロジカルシンキング)や分析ツールをはじめ、問題解決の枠組みという意味で用いられます。

ストラテジーの類語

ストラテジーの類語には、訳語の「戦略」「方策」などがあります。
カタカナ語では、前述した「タクティクス」以外にも、「スキーム」という言葉をあげることができます。

類語の例文

タクティクス

タクティクスは前述したように、短期的で局所的な戦略を意味する言葉です。

タクティクスの例文
当社が公表した最新ストラテジー・レポートの情報を今後どう生かすかは、各プランナーのタクティクス次第だ。

スキーム

日本のビジネスシーンでは、事業の基本計画や枠組みのことを「スキーム」と呼びます。
ただし英語の「scheme」には、「策略」や「陰謀」というネガティブな意味もあるので、使用する際には注意が必要です。

スキームの例文
専務が策定された新規事業の実行スキームは、 利益成長率の予想がやや楽観的な印象を受けます。

まとめ

  • ストラテジーは「戦略」「計画」「方策」などを意味する言葉です。
  • ストラテジーは、個人や少人数の計画ではなく、大規模組織の総合的な戦略というニュアンスがあります。
  • 「ストラテジーゲーム」は大規模戦闘が主体の頭脳的なコンピュータゲームです。
  • 「タクティクス」も「戦略」を意味する言葉ですが、ストラテジーと違い、短期で局所的な戦略の意味を表します。