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企業に就職するときにいろいろな観点から会社を選ぶことになります。
社風はとても大切で、自分と合わなければ会社に行くのが大変に感じることでしょう。自分にぴったりの社風であれば、多少仕事が大変でも気が楽になるものです。
社風の中にも様々な特徴がありますが、ここでは日本企業に多い体育会系の社風について解説します。
体育会系企業の特徴
体育会系企業の明確な定義はありません。
しかし、体育会系という名前から、体育会系の部活動やサークルに所属していた人が多く、縦社会のルールが厳しいといったイメージがあるでしょう。
ここでは、体育会系企業の特徴について解説いたします。
体育会系企業はスポーツ経験者が多い
体育会系というだけあり、体育会系部活出身の人が多い傾向があります。
スポーツ経験者が多いだけなら、あまり仕事に関係ないように思うかもしれません。
しかし、部活動などでスポーツに打ち込んでいたアスリート体質の人が多いため、体力とメンタルが重視される傾向があります。
学歴重視の採用とは異なっており、面接の際は熱意をどれだけ伝えられるか、という点が鍵である場合があります。
学歴不問でも、入社してから研修や鍛えられ方が他の企業に比べて厳しいこともあります。
体育会系企業は上下関係が厳しい
体育会系企業では、縦社会が厳しく、上下関係や礼儀が重視される傾向があります。
プロのスポーツ界でも見られることですが、上の人がいったことは絶対、理不尽であっても必ずやらなければならないなどの暗黙のルールがあります。
企業であっても同じで、上司からの飲み会やゴルフ等の誘いは必ず行かなければならない、などといった暗黙のルールがある場合も少なくありません。
上下関係の厳しさや、飲み会などの付き合いについては、入社する前に確認することが困難です。
インターネットが普及しているこの時代、会社のホームページだけでなく、口コミなどもチェックしておくとよいでしょう。
体育会系企業の挨拶は大きな声が求められやすい
体育会系企業では、会社といえども、体育会系の部活動の延長のような部分もあります。例として、挨拶はしっかりと大きな声で行うことは鉄則です。
ただ大きな声でというだけではなく、いつも元気にハキハキとものをいったり、毎朝朝礼で、企業理念を唱和し、ラジオ体操に取り組んだりするところもあります。
皆が大きな声で元気に挨拶をするため、職場は活気づきます。活気のある雰囲気が合う人には、体育会系の職場が合うでしょう。
体育会系の雰囲気が苦手な人にとっては、少し息苦しいかもしれません。
体育会系では精神論や感情論が多い
体育会系出身の人は精神論や感情論でものをいう傾向があります。
「やればできる」「本気が足りない」「情熱があれば必ず相手は理解してくれる」など、気持ちを鼓舞するにはよいかもしれませんが、会社と会社の付き合いで必ずしも感情論が通用するとは限りません。
合理的な解決法ではなく、「気持ち」さえ強く持てばなんでもできるという考えを仕事に持ち込む事は危険です。
感情論や根性論を強く持つ上司の下についた場合に、辛い目に合う事もあるでしょう。
体育会系企業は結果重視
体育会系企業の大きな特徴の1つとして、プロセスよりも結果が重視されるというものがあります。
スポーツの世界でも同じですが、いくらプロセスがよくても結果が出なければ意味がありません。
会社の場合、スポーツの世界とは違いますが、体育会系企業の中では同じように考えられている可能性があります。
結果が全てという考え方であるため、勤務年数が長くても短くても関係ありません。
きちんと会社に貢献できるような結果が残せた人は高く評価され、いくら丁寧な仕事をしていても、営業ノルマが達成できなかったり、結果が出なかったりした場合は評価が下がります。
実力主義という意味ではどの人にも公平にチャンスが与えられるため、一見よさそうに思えます。
しかし、社会人としての経験が少なく、マナーを知っていなくても、結果さえ出せれば評価されるという面もあるのです。
体育会系の会社では評価されたとしても他の会社に行くと、マナーが全然わかっておらず恥をかいたり、経験が乏しかったりする場合もあります。
募集要項に、「社歴に関係なく役職につけます」「成果を出せばインセンティブがもらえます」などのうたい文句がある場合、体育会系企業である可能性があります。
体育会系企業は社内イベントが多い
体育会系企業は、社内イベントを多く行っているところが多いです。
スポーツ大会、バーベキュー、日頃の飲み会、懇親会、ゴルフなどです。
年に1度、慰安旅行として海外旅行に行く企業もあります。給与から積み立てを行い、実質自腹で社員と旅行に行かなくてはなりません。
上記のようなイベントが大好きな方には楽しいでしょう。しかし、社員皆がイベントごとが好きとは限りません。半強制的に出席しなければならない企業であった場合、大変に思う事もあるでしょう。
中には社長の誕生日会をやる会社もあります。
社長を慕って社員が行うのは問題ありませんが、毎年の恒例行事のように、社長へのプレゼント代を社員から強制的に集め、社長を盛大な誕生日会を開く企業もあります。
プレゼント代を集めたり、プレゼントを決めたりするのは新入社員の役割であることが多いです。
募集要項に、社内イベントの写真が多く掲載されていたり、「社員同士が友達のように仲がよい。」などと書かれていたりする場合は、体育会系の企業であることが多いでしょう。
体育会系が多い企業
体育会系出身の社員が多い業界として、スポーツ関連のものを取り扱っている業界やマスコミがあげられます。
スポーツ関連の洋品店やスポーツジムなどは文化系の出身ではなく体育会系出身の学生を採用します。
大手のテレビ局や広告代理店、新聞社等は体育会系出身の社員が多いことで有名です。
例として、体育会系出身の社員が多い企業に、野村証券や大正製薬、キャノンの関連会社などがあります。
証券会社や製薬会社は営業マンやMRに体育会系出身の社員が多い傾向があります。
人付き合いが多く、成果重視、縦社会を大事にするなどの観点から、希望する人も採用される人も体育会系出身の人が多いでしょう。
キャノンは、パソコンや機械を取り扱うことが多い会社です。前向きで何度断られてもくじけないタフさを求められているという事が理由として考えられます。
体育会系企業についてのまとめ
- 体育会系企業とは体育会系のサークルや部活動出身の人が多い会社のことであす。
- 体育会系企業の特徴として、スポーツ経験者が多く上下関係に厳しい傾向があります。
- 体育会系企業では挨拶は基本的に大きな声でハキハキと行われることが多いです。
- 体育会系企業では、精神論や根性論を重視する傾向があるため、その社風が合うか合わないかは人それぞれであります。
- プロセスよりも結果重視である企業も多く、ノルマが大変であります。
- 体育会系企業では社内イベントを行うことが多いです。