駑馬十駕(どばじゅうが)の意味

「駑」は、鈍い・愚かといった意味をあらわし、「駕」は、乗り物やそれを操る事をあらわします。

中国・戦国時代の思想家・荀子の著した書物・荀子の中で使われている言葉です。

直訳では、「鈍い馬が十日駈けて行ける距離」という意味になっています。

全体の意味としては、「駿馬が一日で走る距離も、駄馬でも十日間駈ければ行く事ができるとなり、転じて、才能の貧なる者も努力次第で多才能な人間に並ぶ事ができる」という事柄をあらわします。

天邪鬼な人なら「駑馬が十日かけて到着した時には駿馬はさらに遠くに行ってしまってる」というでしょう。しかし、隠れた意味として「駿馬も目的なく闇雲に駆け回っていては何の役にも立たたず、駑馬がゆっくりでも一歩々々真っすぐに目的地に向かう方が早く着く。」というのです。

駑馬十駕のビジネスシーンでの使い方

ビジネスシーンでも、仕事が早く、一見やり手に見える人でも、それ程成果が上げられない場合があります。

そして、「忙しい」と連呼している人の傍らで、愚直にこつこつ仕事に取り組んでいる人が会社の信頼を得ていく場面が、まさに駑馬十駕なのです。

ビジネスでは何事でも会社の目的があって、それに合った方向に走らなければ仕事としては非効率です。最悪、自分の仕事が無駄になってしまいます。
会社の方向性を十分に理解し、それに沿った目標を定めて地道に働く事が肝要です。

駑馬十駕の使い方と例文

夫(カ)の驥(キ)、一日にして千里なるも、駑馬も十駕すれば則(スナワ)ち亦(マタ)之(コレ)に及ぶ。
出典:荀子『荀子・修身篇 第八節』
必ずや綾野ましろは大きな峰を越えてくれるに違いない。駑馬十駕の精神で。
出典:綾野凌 『あやのブログ ましろにあ!』
「駑馬十駕」と書いた色紙を見せながら、「イチローは天才ではない。コツコツとやってきた結果だと思う」と心境を話したという。
出典:寝屋川市会議員 山崎きくお 『山さんのホームページ』