「承る」とは「聞く・受ける」の謙譲語です。目上の人の言葉を聞いたり、依頼を引き受けたりする時に使用します。

類語は、意味が同じというだけでなく、謙譲語でなければなりません。英語表現には謙譲語という概念はありませんが、丁寧な言い回しなどで表現することができます。

この記事では「承る」について解説していきます。「承る」の正しい使い方を理解しましょう。

承るの意味

承るの意味には以下のようなものがあります。

・(目上の人の言葉を)つつしんで聞く、拝聴する。伝え聞く。
・(目上の人の命令や頼みを)引き受ける。承諾する、いただく。

「承る」とは「うけたまわる」と読みます。「聞く・受ける」の謙譲語として使用されています。「承る」は謙譲語のため、目上の相手に対して使用することができます。

承る、受け賜るの違い

「承る」と同じ読み方で、「受け賜る」という言葉があります。

「受け+賜る=受け賜わる」に「承」の漢字が当てられて「承る」となりました。そのため、辞書では「受け賜る」と「承る」は同じ意味とされています。しかし、現代では漢字によって使い分けされる場合があります。

「承る」は言葉や依頼などのコトのやりとりで使われ、「受け賜る」はモノの授受があるときに使うことが多い言葉です。「承る」は目上の人の言葉、命令や頼みなどを聞いた時に使用します。「社長より記念品を承る。」という使い方はしません。

「承る」はコトのやりとりで使用されるものと覚えるとわかりやすいです。

承るの類語

「承る」は「聞く・受ける」の意味ですが、謙譲の意味が含まれているため、類語も謙譲の意味を含んでいるほうが適当です。

「聞く、伝え聞く」の意味の場合、「お聞かせいただく、うかがう、拝聴する」などを使用します。「引き受ける・理解する」の意味の場合、「かしこまりました。承知いたしました。」などが類語にあたります。

「了解いたしました」でも同じ意味になりますが、「了解」という言葉に抵抗のある人もいます。敬語表現は「相手がどう受け取るか」が重要なので、避けた方がよいでしょう。

承知しました、了解しましたなどの違いについては以下の記事を参考にしてみてください。
承知しました・了解しました・かしこまりましたの違いと正しい使い方

承るの使い方・例文

お引き受けいたします、お聞きしました、理解しました、~とおうかがいしました。(伝聞)という意味を伝えたい時に使用します。

承るの例文は以下の通りとなります。

・ご依頼いただきました件について、承りました。
・ご注文承りました。明日までにはお送りいたします。
・どんなご要望でも承ります。
・あいにく○○は外出しております。私でよろしければご用件を承ります。

承るの英語表現

英語には謙譲語という概念がありません。

そのため、丁寧な表現やビジネスシーンに使用するような固い表現に変えたりして謙譲語に近づけます。

言葉(伝言)を聞くの意味で承るを使用する際の英語表現

・伝言を承りましょうか。

Would you like to leave a message?
Shall I take a message?

・ご注文を承ります。

What would you like to have?

「leave(take) a massage=伝言を残す」「Would you like to ~?=~したいですか?」という丁寧な表現や、「Shall I~?=~しましょうか?」というフォーマルな表現を使用すると「承る」に近づきます。

・ご病気と承りました。

I hear you’ve been ill.

「I hear (that)~=~と聞いた」という伝聞を表します。

引き受ける、了解するの意味で承るを使用する際の英語表現

ビジネスシーンで「承りました」のように丁寧な表現をするのであれば、次のような言葉を使用します。

・I got it.
・You got it.(相手の依頼を承諾したときのみ)
・I understand.

返答には「All right.」や「Sure.」も使用できますが、「分かりました」程度のカジュアルな表現です。かしこまった場面なのであれば、使用は控えたほうがよいでしょう。

承るに関するおさらい

承るに関するおさらいは以下の通りとなります。

  • 「承る」とは「聞く・受ける」の謙譲語
  • 「受け賜る」との違いは物を授受するかどうか
  • 人から伝言を預かった際などに使用することが多い
  • 「承る」を英語表現する際は謙譲語という概念がないため表現の仕方に注意する