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謝罪の手紙とは、自分の側が原因で、相手に迷惑や損害を与えてしまったときに出す文書です。
ここでは謝罪の手紙の書き方やポイント、例文を解説します。謝罪は迅速に対応することが一番大事です。ポイントやルールを抑えて、素早く対応することに尽力しましょう。
謝罪の手紙を書く意味
謝罪の手紙とは、迷惑をかけた相手に直接会ってお詫びの言葉を伝えられないときに出す詫び状です。
また、事の経緯や状況を文面に残して説明するという目的も兼ね備えたものであるため、いったん直接会ってお詫びをした場合でも、追って手紙を送るのがビジネスシーンにおける一般的なマナーです。
謝罪の手紙のポイント
謝罪の手紙はできるだけ早く出す
謝罪しなければならない事態が発覚した場合、できる限り早く謝罪の手紙を出しましょう。
謝罪においてタイミングはとても大事です。時間が経過してしまうと、謝罪しなかったいい訳ばかり考えるようになり、結果として謝罪のタイミングを失ってしまうことになりがちです。
原因がはっきりしてからにしよう、改善策が固まってからお詫びしようなどと考えて先延ばしにしてしまうこともありますが、まずはお詫びの気持ちを手紙にし、原因等については「ただいま原因の究明に全力を尽くしております。
原因が判明し次第、改めてご報告いたします。」というように記し、後から報告する形にすればよいでしょう。
謝罪の手紙にいい逃れや虚偽は書かない
謝罪の手紙には、起こしてしまった不祥事を正直に書きます。いい逃れやごまかしは決して書いてはいけません。事実をしっかり説明し、誠意をもってお詫びをしましょう。
謝罪の手紙では要点を完結に説明する
起きたことの説明とお詫びの言葉をごちゃ混ぜにして何度も繰り返すような、分かりにくい文面は避けましょう。
相手は「何が起きたのか」「損害はどの程度か」「他にトラブルが起きる可能性はないのか」を知りたいため、事実を簡潔に説明する文章にします。
謝罪の手紙の形式
正式には縦書きでも現在は横書きで構わない
日本の伝統として、改まった文書は白い便箋に手書きで縦書きにするものだという習わしがあります。
しかし、現在のビジネスシーンでは文書は横書きが一般的であることや、パソコンで作成した文書が正式であるという風潮もあることなどから、横書きでも、パソコン等で作成したものでも問題ありません。
社内で決められた詫び状のフォーマットがあれば、それにならう形でよいでしょう。
謝罪の手紙に時候の挨拶は必要ない
謝罪の手紙には、「初夏の候~」などの、季節の移り変わりをあらわす時候の挨拶は必要ありません。
謝罪の手紙の基本的な構成
謝罪の手紙は、基本的に以下のような構成にするとよいでしょう。
頭語
謝罪の言葉
事象と状況の説明
トラブルが起きた原因
トラブルへの対応策
今後の対策
結び(改めてのお詫びの言葉)
謝罪の手紙に書く頭語は「謹啓」が適している
お詫びの手紙には「謹啓」が適しています。「謹啓」も「拝啓」も「謹んで申し上げます」という意味ですが、「謹啓」のほうが「拝啓」よりも敬意が高く丁寧ないい回しです。
事象と状況の説明を謝罪の手紙に書く
なにが起きたのか、今どんな状況にあるのか、被害はどの程度なのかなどを簡潔に説明します。
トラブルが起きた原因も謝罪の手紙に書く
トラブルの原因をわかっている範囲で書きます。まずは謝罪と状況説明が必須であるため、原因がはっきりわかっていない場合は、わかり次第報告する旨を記します。
トラブルへの対応策も謝罪の手紙に書く
今回のトラブルについて、どのように対応策で臨んでいるのかを記します。例えば商品の納品数が足りなかった場合なら、「ただいま別の倉庫から急ぎで取り寄せ、〇月〇日〇時までには納品できる予定です」など具体的に記載するようにします。
今後の対策を謝罪の手紙に書く
2度と同じトラブルが起きないように対策を講じ、今後どのように業務を運営していくかを記します。ただ、原因がはっきりしないうちは改善策を講じることはできないため、原因の説明のときと同様に、原因がわかり次第、対策を講じ報告することを記します。
結び(改めてのお詫びの言葉)を謝罪の手紙には忘れずに
今回起きたことに対して改めてお詫びをし、結びの言葉とします。
納品の商品数を間違えた場合の手紙 謝罪の例文
謹啓
貴社ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、この度は弊社よりの納品数に誤りがあり、大変申し訳ございませんでした。本来であれば期日までに1000個納品すべきところ、700個の納品となってしまいました。
注文をいただいた際、在庫が700個ありましたので、300個を追加生産し同日に届くように発送する段取りでしたが、追加生産分の発送ができておりませんでした。本日、急ぎで工場より出荷いたしますので、明日の14:00までには御社に納品できる予定でございます。
今後は、発送日の前日に納品場所と個数を一覧にし、発送担当だけでなく、受注担当が確認することでミスの起きない体制を整えてまいります。
この度は弊社のミスにより、御社に多大なご迷惑をおかけしてしまいました事を、重ねてお詫び申し上げます。今後はこのような不手際のないよう、さらに留意して業務に取り組む所存でございますので。何卒ご容赦くださいますようお願い申し上げます。
本来であれば直接伺いお詫びすべきところではございますが、まずは書面をもってお詫び申し上げます。今後とも変わらぬお引き立てのほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
謝罪の手紙の書き方のまとめ
- 謝罪の手紙はできるだけ早く出すのが最も大事なポイントです。
- 言い逃れや嘘は厳禁です。事実を簡潔に説明しましょう。
- 謝罪の手紙の頭語は「謹啓」が適しています。
- 謝罪の手紙は頭語に続き、謝罪の言葉・事象と状況の説明・原因・対応策・今後の対策を記述し、結びの言葉で終わらせます。