商品開発や新しいサービスを企画しているビジネスマンにとって、「付加価値」というキーワードは常に目の前にあるものです。

また、営業マンは自社商品の付加価値をどのように伝えたらよいのか、日々頭を悩ませていることでしょう。

この記事では、ビジネスに活かすことを目的として付加価値の意味を解説していきます。

そもそも付加価値とはなにか?

付加価値とは、商品やサービスなどに加えられた、他にはない独自の価値です。または商品の生産額から原材料費や燃料費などの減価償却費を差し引いた人件費・利子・利潤などの合計を意味する言葉です。

どちらもビジネスで利用する機会が多いですが、この記事では前者の「他にはない独自の価値」について解説をしていきます。

付加価値の付け方

ビジネスにおける3種類の付加価値

カリフォルニア大学で名誉教授を務めるデビッド・アーカー氏はマーケティングに必要不可欠な「ブランド論」を提唱し、ビジネスには3つの付加価値があると唱えました。

機能的価値

機能的価値は商品・サービスの機能やスペックによってもたらされる価値のことです。テレビであれば、32インチよりも50インチの方がスペックの価値は高く、チョコレートであれば、駄菓子屋で売っているチョコレートよりも百貨店の地下で販売しているチョコレートの方がよい素材を使っています。

逆に、駄菓子屋で売っているチョコレートの方が安くて美味しいと感じることも機能的価値の1つでしょう。

これがあれば便利になる、これは安い、他のものよりも軽い、などといった快を引き起こす感情が機能的価値です。

感情的価値

情緒的価値ともいわれるもので、商品・サービスを利用することによって生まれるポジティブな感情の価値をあらわしています。

車であれば、10年乗っている車よりも新車の方が安心感があり、50万円の車よりも300万円の車の方が高級感があるでしょう。またホテルでも同様に、1泊1万円より3万円のホテルの方が高級感も充実感もえることができます。

感情的価値は上記のような機能面だけではない魅力をあらわしています。

自己表現的価値

その商品を持っていることで自分らしくいられる、理想的な自分に近づけるという感情が自己表現的価値です。

例としては、自分のに高い価値を見出している人は、50万円の車よりも300万円の車の方が自分らしい、自分らしくいられるという感情になることがあげられます。

また、自分は中古でも今販売をしていない50万円の車の方が自分らしくいられる、という場合も自己表現価値です。

 

付加価値の最終形はブランド

3つの付加価値のうち、感情的価値と自己表現価値に気付いていない企業は世間から取り残されていくことになります。商品やサービスの機能的価値ばかりを追い続けても消費者の購買意欲は満たされません。

例として、50インチのテレビを買いに行く事を過程します。家電量販店に行き、どのメーカーのテレビの機能を比較してみても、購入の決定打となる明確な違いなどは見つけられません。

どのテレビを見ても綺麗に見える上、製品ごとの若干の差に気付くことがあっても、家で50インチのテレビを観るのに不十分な商品は見当たりません。既に市場にある商品は特に、機能的価値を追求しても差別化することができない事が多いです。

付加価値を考える上で重要なのが、感情的価値と自己表現的価値です。50インチのテレビの中でも、自分が好きなブランドのテレビがリビングにあるだけで、安心感を得るでしょう。

また、家電製品を同じメーカーで揃えることに充実感を感じるかもしれません。最終的に、商品やサービスの付加価値はブランドである事が多いです。

付加価値の成功事例

付加価値が大切な事は理解しても、ビジネスに活かす事は簡単なことではありません。

以下で紹介する2つの事例を通して。商品やサービスの価値を改めて見直しましょう。

時計の付加価値の成功例

時計の機能的価値とは、正確な時間が分かる事です。今や、1000円未満の時計でも電池が切れることはほとんどありません。

しかし、私たちの周りには様々な価格の時計があり、500円の時計をしている人もいれば、数十万円の時計を身につけている人もいます。

世界的に有名な時計のブランドであるロレックスでも、時間を伝えるという意味では500円の時計と変わりません。

しかし、ロレックスは持っているだけで安心感や充実感を与えてくれる感情的価値や、自分らしく見せたい、誰かに自慢したいという自己表現的価値もあるでしょう。

消費者が機能的価値だけを見ていたと仮定すると、ロレックスなどの高級時計メーカーが生き残ることはありえなくなってしまいます。

知名度の低い高級時計メーカーが販売を増やしたいと思った場合、誰もが知っているハリウッド俳優やスポーツ選手に付けてもらうこともあるでしょう。有名人が付けていることが世間に知られれば、商品の自己表現的価値は高まり、売上を伸ばすことに繋がります。

本の付加価値の成功例

現代では、本を購入する場所は本屋だけという時代は終わりを迎えています。amazonであれば、マニアックな本も購入ができ、家まで届けてくれるため本屋に行く手間もありません。

同じ「本」という商品であっても、流通によって消費者が感じる価値は違うでしょう。たとえば、amazonで本を購入した場合に付くポイントは。ポイントを貯めることで次に安く本を購入することができるという点で付加価値になります。

また、amazonでは本以外の商品も販売しています。amazonで購入できるものはamazonに寄せていくことで、ポイントはかなり貯まっていくでしょう。お得感を感じることができる、いわゆる感情的な付加価値になります。

また、amazonにはKindleという電子ブックを読むためのタブレットがあります。何冊もの本を1つのタブレットに入れておける便利さもあり、オシャレであるという自己表現的価値にもなるでしょう。

一方、本屋さんにも付加価値があります。他の書店とは違った手作りPOPなどは、amazonのようなサイトでは目にすることができません。気軽に立ち読みできるというのも、本屋さんだけのメリットならではでしょう。

最近は、カフェと併設している本屋も増えてきており、自分だけの時間を手に入れることができる自己表現的価値も生み出されています。

付加価値税とはなにか

付加価値税とは、一定期間(通常1年間)に生産された付加価値に課す税のことで、課税ベースの広い間接税で、企業課税としてのものと、一般消費税としてのものに大別されます。

付加価値を実際に使った例文

例文
「新しく発売されたテレビは、画質がよいだけでなく、お風呂に入っていても見ることができる付加価値がある。」
「スポーツショップに行くと、各メーカーが出しているシューズの付加価値に違いがあることに気付く。」

付加価値のまとめ

  • 付加価値には、3つの付加価値があります。商品やサービスを差別化するためには、ブランド力が重要になってきます。
  • どの付加価値をどのように作っていくのか、自分のビジネスと照らし合わせてみると、新しいアイデアが浮かんでくるのではないでしょうか。