円満退社とは何か、円満退社の退職理由や、切り出し方を解説

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円満退職という言葉があるのは、誰もが円満に退職できるわけではないからです。退職の理由がどうであれ、円満退職するのはビジネスパーソンのマナーでもあります。

ここでは、円満退職すべき理由、円満退職のための退職理由、円満退職を進める手順と退職願・退職届について解説いたします。

円満退職すべき理由

円満退社とは、会社側と従業員、どちらも納得して退職の手続きをすることをいいます。

そのためには、スムーズな引継ぎや正しい手順を追って進めることが大切です。退職が円満であるべきなのには、2つの理由があります。

退職理由は転職活動に影響する

退職が決まったら、転職活動をする人も多いでしょう。その際、トラブルがあって退職した人は、いくら円満退職を装っても、採用担当者にはわかってしまいます。

採用担当者は、長く勤めてくれる人、周囲の人とうまく関係性を築ける人を好みます。円満退職でないと、またトラブルを起こすのではないかと不安になってしまいます。

また、円満退職を装っていると、その受け答えの端々に嘘がにじみ出てきます。自信をもって退職理由をいえるようにするにも、円満退職をした方がよいです。

退職後、どこでどうつながるかわからない

トラブルや仕事を残したまま退職してしまうと、その会社でのあなたの評判は落ちてしまいます。しかし、転職先でも、前職の人たちとつながりが出てくる可能性があります。

退職後に転居しない場合、その可能性は高くなります。

人の縁は退職後でも、大切にしておくとビジネスにつながることもあります。そういう意味でも、円満退職が大切です。

円満退職のための退職理由とは

退職理由は、人それぞれです。ですが不満が退職の引き金になることが多々あります。たとえば、会社の待遇に不満があったり、職場の人間関係が嫌になったりという理由が、退職の「本音」の理由でしょう。

しかし、「本音」の退職理由は、余計なトラブルを引き起こす可能性を秘めています。

また、不満が核になる退職理由の場合には、部署の異動や配置換えの提案などで、引き止められることが多く、スムーズな退職にはつながりません。

スムーズな円満退職への退職理由は、「たてまえ」の理由で次のようなものがいいでしょう。

退職交渉中に矛盾しない理由

納得してもらいやすい退職理由は、自分自身の都合にするのがよいでしょう。法的には、退職理由は「一身上の都合」でよいです。一般的にもそれでよしとされています。

具体的な退職理由を求められた際に理解を得られやすいのは、介護や結婚など個人的な理由です。

しかし、全くその予定がないのに、うそで理由を固めてしまうと、結局困るのは自分になることも多いです。結婚や介護ではない個人的な理由にした方がよいでしょう。

退職後のことも考えた理由

辞めた後にも、前職の関係者や会社の人に合うことはあります。

退職理由は、個人的で前向きな理由にするのがよいでしょう。将来を考えた前向きな理由で、退職する会社では成し遂げられないことを理由にすると、受け入れられやすくなります。

信頼できる人には本当の理由を話す

退職後にも個人的な付き合いをしたいと思える仲のよい人や、信頼できる人には、正直に退職理由を話しておく事をおすすめします。せっかくの関係なのに、正直な気持ちを隠しておくと、その人は嘘をつかれたと思うこともあるでしょう。

また、他の人にはいわないで退職と転職の準備をするのは、ストレスがたまることです。話を聞いてもらうと楽になることもあります。

円満退職のための進め方

円満退職のためには、何にしてもよく考えながら、手順を間違わないようにものごとを進めましょう。

初めに誰にいつ切り出すか

退職の申し出は、直属の上司に、遅くとも1か月前、理想は2か月前に切り出しましょう。

法律では、2週間前に退職を申し出れば辞められる、と定められています。ですがそれはあくまでも法律の話です。実際には、引継ぎや交代要員を探す時間を考えると、1~2か月は必要です。

また、円満退職のためには、あいさつ回りもビジネスパーソンの基本です。そのための時間も持ちましょう。

退職をどう切り出すか

当たり前のことですが、いきなり「退職します」と切り出すのは、マナー違反といえます。

相談ベースで切り出すと引き止められやすいといいますが、それは退職するかどうかを相談するためです。

切り出すときには、退職するかしないかではなく、退職するのにふさわしい退職時期や引継ぎについて相談する意味での、相談ベースでの切り出しがよいでしょう。

退職日を決める

会社によっては、就業規則に退職日の何日前までに申し出るかの規定がある場合もあります。

また、ボーナスをもらってから退職をしたい場合、ボーナスの金額が決まる前に退職を決めると、減額の可能性もあります。ボーナスは過去の業績だけでなく、今後の働きへの期待も含まれているからです。

そして、有休消化をしたいなら、何日残っているか、引継ぎにどのくらい時間がかかるかでの兼ね合いで退職日を考えたほうがよいでしょう。

退職者の増えるシーズンは、年末の12月と年度末の3月で、この時期は比較的スムーズに退職の手続きができるでしょう。

円満退職のための退職願・退職届

退職願・退職届は、基本的に直属の上司に必ず手渡しするものです。しかし、会社によっては人事部に直接提出するところもあるので、確認しましょう。

提出時期

退職願・届は、退職が正式に了承され、会社に求められてから提出します。退職交渉中に退職願・届を提出すると、失礼だと受け取る人もいます。

また、突然退職願・届を出されて受け取ってしまうと、受理したと同じことになってしまうと、受け取る方も困ります。

退職願・退職届、どっちを提出するか

退職届は、退職を会社へ最終意思表示する書類で、一度提出すると撤回できません。

退職届が受理されると、退職となります。退職願は、撤回することが可能です。

最終的に退職を申し入れているという点では代わりのない書類ですが、どちらがよいのか上司に確認しましょう。

円満退職についてのまとめ

  • 退職をする際には、転職活動に影響がある、やめてからどこでどうつながるかわからないことから、円満退社を目指すのがよいでしょう。
  • 円満退職のためには、退職理由は、退職交渉中に矛盾しない、退職後のことも考えた理由がよいでしょう。
  • 円満退職の手順は、最低でも1か月前までには、直属の上司に申し出ます。時期や引継ぎについてを相談する切り口で、申し出るのがいいでしょう。退職日は、ボーナスや有給消化、引継ぎなどを考えて決めましょう。
  • 退職願や退職願は、退職の話し合い後、会社にもめられたら提出するものです。