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ビジネスシーンでよく使う「経緯」は、なにげなく使っているでしょう。一般的には「経緯」は「けいい」と読みますが、読み方も意味も複数ある言葉です。
ここでは、「経緯」の読み方と意味、使い方・例文、経緯と似た言葉「経過」との違い、「経緯」の類語や英語表現を解説します。
この記事を読むことで言葉の意味を正しく理解して、語彙力をアップする事ができます。
経緯の読み方と意味
「経緯」の読み方には、「けいい」「いきさつ」「たてぬき」「たてよこ」があります。
「経緯」の「経」は、音読みで「ケイ」や「キョウ」、訓読みで「へる」「たていと」「たて」「たつ」「つね」などと読むことができます。
「緯」は、音読みで「イ」訓読みで「よこいと」「ぬき」と読むこともできます。
もっとも一般的な「けいい」と読む場合の「経緯」の意味には以下のものがあります。
「いきさつ」と読む「経緯」の意味には、ものごとの経過や込み入った事情などという意味があり、「経緯」は「いきさつ」「けいい」どちらの読みであっても、一般的な使い方では同じ意味があります。
「たてぬき」と読む「経緯」には、「けいい」「いきさつ」などと同じ読み方の場合と同じく以下の意味があります。
「たてよこ」の「経緯」も「たてぬき」と同じ意味がありますが、「けいい」や「いきさつ」などと似た意味はありません。
経緯の読み方「いきさつ」は熟字訓
「経緯」の「いきさつ」という読み方は、熟字訓といいます。
漢字の読みは一般的に単字単位ですが、熟字訓は熟字単位に訓読みを当てたもので、当て字と呼ぶ事もできます。単字に分解しても、それぞれの単字の読み方通りに読むことはできないでしょう。
「経緯」を「けいい」と読んだ場合は、それぞれの音読みを組み合わせていますが、「いきさつ」とも読む「経緯」は、分解してそれぞれを音読みしても訓読みしても読むことはできません。
熟字訓は常用漢字表の付表で確認できますが、一般的な表には「いきさつ」が含まれていません。
経緯の使い方と例文
ビジネスシーンでは、「経緯」は「けいい」と読むのが一般的です。「経緯(けいい)報告書」や「経緯(けいい)を説明する」などと使うことができるでしょう。
ビジネスにおける漢字の読みは、音読みを重ねた読みの方があらたまったいい方に聞こえるため、「いきさつ」よりも「けいい」の方が相応しいです。
ビジネスで使われる経緯報告書は、一般的には報告すべき事態が収束する前に、経緯を残しておくための書類です。進行中の問題や事情を時系列で、客観的かつ具体的に記載することが求められます。
経緯を使った例文
経緯と経過の違いは伴う内容の詳しさ
「経過」には以下の意味があります。
「経緯」は時間の流れに詳しい内容が伴いますが、「経過」は単に時間の流れのみをさしているという違いがあります。
「経過」を使った例文は以下の通りです。
経緯の英語表現
いきさつという読み方意味の「経緯」の英語表現は、「details」「particulars」「circumstances」「the sequence of events」などとあらわせるでしょう。
経緯がわからなければ、クレームの対応をうまくできない。
社長がこれまでの経緯の説明を求めている。
地球の経度と緯度の「経緯」は英語で「longitude and latitude」などと表現されます。織物のたて糸とよこ糸の「経緯」の場合は「warp and woof of a cloth」と表現できます。
経緯の類義語と例文
一般的な「経緯」の類語には、「事情」「道のり」「成り立ち」「顛末(てんまつ)」「詳細」「プロセス」などがあります。
経緯の類義語を使った例文
前述した「経緯」の例文を類語で置き換えた例文は以下の通りです。
経緯についてのまとめ
- 「経緯」の読み方には、「けいい」「いきさつ」「たてぬき」「たてよこ」があります。
- 「経緯」のそれぞれの読み方で意味は違うものもありますが、「けいい」と「いきさつ」には同じ意味もあります。
- 「経緯」の「いきさつ」という読み方は、熟字訓といわれ当て字といえるでしょう。
- ビジネスシーンでの「経緯」の使い方では、「けいい」と読むのが一般的でしょう。
- 経緯と経過との違いでは、「経緯」には時間の流れに詳しい内容が伴いますが、「経過」は単に時間の流れのみを指している違いがあります。
- いきさつの意味合いの「経緯」の英語表現は、「details」「circumstances」などがあるでしょう。
- 経緯の類語には、「事情」「道のり”」「顛末(てんまつ)」などがあります。