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ビジネスシーンでは使う言葉で、日常の会話ではあまり使わない言葉に、「ご入用」があります。買い物の時に、店員さんに「他にご入用のものはありますか?」と聞かれたこともあるでしょう。このように日常ではあまり使われていない言葉でも、ビジネスでは必要な表現があります。ここでは、「ご入用」について紹介します。
「ご入用」は、なんて読む?
聞いたことがある言葉でも、漢字で書かれると読み方がわからないものも少なくありません。特に日常ではあまり使用しない漢字は、とっさに読みが出てきません。「ご入用」もそのひとつといえます。
「ご入用」の正しい読み方は、「ごいりよう」です。「ごいりよう」と聞いて、「あ、そうだ」と思い出す人も多いはずです。これは、文章として「ご入用」に接する機会が少ないからでしょう。
「ご入用」の意味は?
「ご入用」は、「入用」の丁寧語で、主にお金や物が必要なことを意味する言葉です。「入用」は、「旅行にためにスーツケースが入用になった」とか「お金が入用になる」などと使われますが、日常的にはあまり使わない表現かもしれません。
「ご入用」は、目上や立場の上の人などが金銭や物品を必要としている時に、お伺いする言葉として使うことが多いでしょう。たとえば、「何かご入用ですか?」と困っている状況を察して、丁寧にたずねる表現で使うことも多いでしょう。
友人や知り合いなら、「何か必要ですか?」で大丈夫ですが、立場の上の人に対して、「必要ですか?」は、失礼になりますよね。ビジネスマンとしては、「ご入用」は覚えておかなければならない敬語表現のひとつです。取引先などとのビジネスメールにおいても、「ご入用」はよく使うことがあるので、きちんと使い方を覚えておくことが大切です。
「ご入用」の使い方
必要なものを丁寧に聞く
先の意味でも紹介したように、相手に必要なものをきくために「ご入用」を使えるでしょう。丁寧な言葉なので、社内で目上の人に使うだけでなく、「何かできることはないか」というニュアンスもあるので営業先など面識の少ない人にも使える言葉です。
「入用」で自分に対しても使える
「ご入用」の接頭詞「ご」をとった「入用」にすると、自分に対しても使えます。その「入用」場合には、ものではなくお金を意味していることが多いでしょう。
たとえば、「ここ数か月、結婚式が続いて、何かと入用だ」とすると、何かとお金が必要になっているという状況をさしています。お金という直接的な言葉を避けて表現できるので、覚えておくと便利でしょう。
「大切なこと」「重要なこと」の意味でも使える
あまり一般的な使い方ではありませんが、「入用」として「大切・重要なこと」の意味があります。
たとえば、「この資料の入用な部分だけまとめてください」とすると、「大切な部分・重要な部分だけをまとめる」ことを意味しています。
「入用」と「物入り」の違い
「入用」と同じような意味の言葉で、「物入り」があります。漢字から受けるイメージが近いこともあって、どこか同じように理解いる人もいるはずです。
「入用」は、お金や物が必要な意味ですが、「物入り」は、「出費がかさむ」という状況を意味しています。
つまり、「○○はご入用ですか?」という表現はあっても、「○○は物入りですか?」という表現はありません。あくまでも、「物入り」は出費がかさんでお金に困っている状況を表現する言葉です。「入用」と「物入り」をひとつの文の中で使うと以下のようになります。
「ご入用」の使い方と例文
「ご入用」は、ビジネスマンにとっては重要な言葉です。例えば、上司が何か必要そうに思えた時に、「何かご入用ですか?」と尋ねることができます。
「私は立場が下ですが、お困りのあなたの手助けになりたい」という気持が込められた言葉が、「ご入用」です。
「ご入用」は、「ご入用」と言われて嬉しく感じる相手に使うとよいでしょう。しかし意味なく「ご入用」を多用すると相手に距離を置かれることにもなるので、必要な時にだけ使うようにするのが、大切なポイントです。
「ご入用」の例文
「ご入用」と「ご利用」は似ている?
「ご入用」は、音だけで聞くと「ご利用」に似ています。「ごいりよう」と「ごりよう」、これを間違えて覚えてしまうケースも少なくありません。
例えば、コンビニのレジで、「領収書はご利用ですか?」と聞かれた経験はあるかと思います。そのまま聞き流してしまうかもしれませんが、これは、「領収書はご入用ですか?」を間違えて覚えてしまっている場合が多いようです。良く考えれば、「領収書を利用する」という表現は間違いです。このように、「ご入用」は耳だけで聞いている場合が多いため、間違いがおこります。
「ご入用」と「ご用命」の違い
「ご入用」は、相手が金銭や品物を必要としている状態を推察して使う敬語ですが、似たような表現で、「ご用命」があります。「ご用命」は、「用事などが必要な場合にお申し付け下さい」という意味で、ビジネスにおいては注文などをしていただく場合に使うことが多くなります。「当社の製品をご検討の上、是非ご用命賜りますようお願い申し上げます」というように使います。
また、お客様に対して「なんなりとご用命下さい」と万全のサービス体制を示す場合などにも使われます。
「ご入用」と「ご用命」は、漢字としては似ていても意味合いは異なるので、きちんと把握して使い分けるようにしましょう。
他の「ご入用」の類語との違い
「ご用命」以外にも、「ご入用」の類語をいくつかご紹介します。
「ご利用」とは
「利用」は、役に立つ、利益になるように何かを活用することを意味しています。
日常では「レジ袋はご利用ですか?」と聞かれることも多いでしょう。しかし、これは厳密にいえば誤用になります。本来は、「レジ袋はご入用ですか?」と「必要ですか?の意味合いで「ご入用」を使うのが正しいでしょう。
「ご所望」とは
「所望」は、こうして欲しい、あるいはこれが欲しいという意味で使います。つまり、望むものやことで、「入用」のように必要なものではないでしょう。「ご所望」とした場合には、目上の人に使える丁寧な敬語になります。「ご所望になる」や「ご商でいらっしゃる」などと使うことが多いでしょう。
「ご要望」とは
「要望」は、「所望」と同じように望んだことですが、より強く実現を望んでいるニュアンスがあります。「ご要望」は、丁寧な接頭詞「ご」をつけて敬語にしています。
たとえば、「ご要望を承る」、「ご要望をお伺いします」などと使えるでしょう。
「ご入用」の英語表現
「御入用」を直訳で英語表現にすると”need”、”want”、”necessity”などの名詞があるでしょう。実際にご入用を使う文章を英語表現にする時には、これらの名詞を動詞に変えて使うことができます。
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ご入用のまとめ
日常生活ではあまり気にしない言葉でも、ビジネスの場面では大切な表現が多々あります。特に、相手の立場を考えた敬語は、使い方を間違えると評価を下げてしまうことも少なくありません。敬語を気にするかしないかは個人差がありますが、相手の立場を尊重して正しい敬語を使うことが不可欠です。「ご入用」という普段は使わない言葉を、自然に使えるようになれば、円滑にコミュニケーションを取ることができるでしょう。
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