「自己顕示欲」の意味、自己顕示欲の強い人、ない人についての解説

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SNSがコミュニケーションツールの主流となりつつある昨今、同時に「自己顕示欲」ということばも耳にするようになりました。簡単に言えば「自己=自分」と「顕示=アピール」で、自分をアピールしたいという欲求のことだと想像できますが、明確な意味や使い方を知っている人は多くありません。

この記事では、最近よく聞く「自己顕示欲」ということばの本来の意味や、「自己顕示欲」の強い人、弱い人の違いなどを解説していきます。

「自己顕示欲」の意味と概要

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「自己顕示欲」とは、自分の存在を周囲の人たちにもっと知ってもらいたい、認めてもらいたい、など自分の存在をアピールしたい欲求のことをいいます。

人間としての本能的な欲求の1つではありますが、人間の3大欲求と呼ばれる「食欲」「性欲」「睡眠欲」と同様、強すぎたり、反対に弱すぎたりすると仕事やプライベートにも影響を及ぼすといわれています。

「自己顕示欲」の英語表現

仕事が大好き
「自己顕示欲」を直訳すると、「自己啓示」や「自己発見」という意味の「self-revelation」と、「欲」を意味する「greed」を組み合わせて「self-revelation greed」と表現されます。しかし、英語には「自己顕示欲」ということばが存在しないため、実際はもう少し簡単に表現されます。

He is always showing off.
「彼は自己顕示欲が強い。」
(直訳:彼はいつも自慢ばかりしている。)
I don’t want to be in the spotlight.
「私は自己顕示欲がない。」
(直訳:私は注目を浴びたくない。)

「自己顕示欲」が強い人の5つの特徴

優しい
「自己顕示欲」の強い人には、共通するいくつかの特徴があります。

自己顕示欲が強い人は常に注目されたい

自己顕示欲の強い人の1番の特徴は、いつも注目されていないと気が済まないということです。そのために、自身の自慢話をしたり、考えや性格をアピールしたりと、あの手この手で周囲の注目を浴びようとします。

自己顕示欲が強い人は上昇志向が強すぎる

人生という大きなステージでも常にスポットライトを浴びていたいというのも、自己顕示欲が強い人に共通する特徴の1つです。

積極的といえば好印象ですが、一方では私利私欲が強く、人を蹴落としてでものし上がろうとする傾向にあります。仕事においては重宝されることも多いこのタイプですが、自分の利益にならない場合や損をする可能性がある場合は、プロジェクトからさっさと手を引くということも考えられます。

自己顕示欲が強い人は空気が読めない

とにかく自分が目立つためには手段を選ばないという自己顕示欲の強い人たちは、場の空気をも無視してしまう傾向にあります。自分が目立つために、あえてその場の空気や雰囲気を中断させ、あるいは無視して自分に注目させようとします。

自己顕示欲が強い人は見た目を気にする

自己顕示欲の強い人は、常に自分が周りからどう見られているのかを気にしながら生活している傾向にあります。

基本的に「人と同じ」という状況を嫌うため、「自分だけは違う」「自分は特別」ということを周囲に認めてもらうために、常に最新アイテムを身に付けたり、わざと奇抜な格好をしてみたりと、日々とにかく目立つ方法を考えています。

自己顕示欲がない人の5つの特徴

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一方「自己顕示欲」が、まったくないという人も少なからず存在します。

自己顕示欲がない人は自分のことをよくわかっている

自己顕示欲のない人の1番の特徴は、自分自身をよく理解し、満足しているということです。自分の生き方や考え方に不服はなく、「自分はこれでいいのだ」の納得しているところがあり、何に対しても肯定的に捉えることができます。これは「周りにもっと認めてほしい」「アピールしたい」と思っている自己顕示欲の強い人たちと比べると最も正反対な特徴です。

自己顕示欲がない人は気配りができる

自己顕示欲のない人は、常に周囲に気配りができる、いわゆる「よく気のつく人」ともいわれます。自分の意見を主張するよりも、周りの人たちやその場の雰囲気に合わせて柔軟に対応できるというのも特徴の1つで、スポットライトは浴びないけれど「縁の下の力もち」としてチームでも重宝されるタイプです。

自己顕示欲がない人は周りに影響されない

一見、自己主張をしないと思われがちな自己顕示欲のない人たちですが、実は周りに流されるということもほとんどありません。

もともと「人は人、自分は自分」というスタンスのため、周囲に対して自分を誇示する必要がなく、自分と異なった意見を持つ人が現れたとしても「そういう人もいる」「そういう考えもある」と素直に受け入れることができます。

だからといって自分のスタイルは変えないという人が多いので、自己顕示欲の強い人からは「せっかく言ってあげたのに!」と思われてしまうことが少なくありません。

自己顕示欲がない人は自分をよく見せようとしない

「自分の身の丈を理解している」と自覚している自己顕示欲のない人たちにとって、他人の評価を気にすることは全くの無意味です。そのため、自分をよく見せたり、大々的にアピールしたりする必要もありません。流行最先端のアイテムを身に付けることもなければ、SNSに逐一行動を知らせたりもしないという人がほとんどです。

自己顕示欲がない人は自分自身が好き

決して「自分が大好き!」と表出はしませんが、自己顕示欲のない人たちは、案外自分のことが大好きです。

ただし、その「好き」というのは、自己顕示欲の強い人たちのそれとは大きく異なります。自己顕示欲の強い人が「何でもできる私は最高!」とアピールしたがるのに対し、自己顕示欲のない人は「こんな自分でも大丈夫」と自身のマイナスの部分も引っくるめて「好き」と表現します。

そのため、他人に対しても指摘するのではなく「私もダメな部分があるから」と寛容に捉えることができるのです。

自己顕示欲の強い人とどう付き合うか

アクティブ
学校、会社、ご近所など、周りにに1人は自己顕示欲の強い人がいるものです。完全に避けることはできないので、そのような人とは距離を取りつつも良い関係を築くことが理想的です。

自己顕示欲が強い人の深層心理には、幼少期などに感じた愛情不足を補うために注目されたい、という気持ちが潜んでいます。親や周りから愛し認められなかったゆえに、自分で自分のことを認めることが出来ず、他人の評価に自分の価値を見出そうとしてしまうのです。

そのような思考回路だと、自分に関心を向けてくれない人がいると、自分を否定されたように感じるでしょう。もしあなたが無関心な態度を示すなら、関心を向けてもらおうと躍起になるかもしれません。

自己顕示欲の強い人と付き合う上で避けた方が良いのは、「否定」です。
他社からの承認を強く望む人に、
「間違ってると思う」「これ、もっとこうした方が良いんじゃない?」
などとアドバイスすると、良かれと思って言ったとしても深く傷つけることになりかねません。

アドバイスをした結果、相手の「自分は正しい」という主張や意見が強くなってしまう、という可能性もあるでしょう。

うまく付き合うためには、とにかく「褒める」と効果的です。自己顕示欲の強い人の心理は意外と単純で、「すごい」「あなたが一番」と言ってほしいのです。

相手が欲しがっている言葉をその都度言ってあげれば、相手は
「この人はいつも良い気分にさせてくれる」
と思って、過度な自己防衛や攻撃をやめる可能性が高いです。

仕事やご近所付き合いで、どうしても自己顕示欲が強い人と付き合わなければならない場合、実践してみると良いでしょう。

自分って自己顕示欲が強い?と思った時の解決方法

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ここまでの情報を見て、「自分ってもしかして自己顕示欲が強い人間なのでは」と思った方もいるかもしれません。自己顕示欲が強いことは、努力するパワーとなったり、目標に突き進むエネルギーともなるため、必ずしも悪いことではありません。

しかし周りの人に嫌な思いをさせないために、自分で自己顕示欲をコントロールできると良いですね。

「私ってこんな事知ってるの」と言いたくなった時には、「先輩から聞いたんだけど、こんなすごい事知ってるの」と言ってみたり、
「こんな素敵な場所に行ったの」と自慢したくなる時には、「○○って素敵な場所なんだよ。この前ここにいったんだけど、」というように、自分に話を集中させるのでなく、対象を広げてみましょう。

そうすることで、聞いている人は単なる自己アピールと取るのでなく、楽しい話のひとつとして聞くことができます。自分の良い面は素直に認めて、他人の評価に左右されずに自信を持っていられる、素敵な人を目指しましょう。

自己顕示欲についてのまとめ

自分の存在を周囲に認めてもらいたいという「自己顕示欲」は、人間の本能の1つです。英語には直接的な表現はなく、「自慢する」「目立つ」ということばで置き換えられます。

「常に注目されていたい」という思いが大きい自己顕示欲の強い人はそのための手段は選ばず、私利私欲のために行動を起こす一面が見られます。

一方自己顕示欲のない人は、自分の身の丈を理解し今ある状況に満足している人が多く、「誰しもが完璧ではない」と他人にも寛容に接する傾向があります。