この記事では、「スマート」の意味や関連用語、類語について考察します。

「スマートな人」と言われたら、どんな人を思い浮かべるでしょうか?ひと昔前なら、「スマート」は、「やせてスタイルの良い」という今の「スリム」のような意味で使われていましたが、現在は、さまざまな意味で使われています。

日本語と同じ意味で「スマート」を英語で使うと恥をかくこともあります。この記事を通して、「スマート」の正しい意味や日本独自の使い方を学んでください。

「スマート」の意味とは

ねぎらいの言葉
「スマート」は、英語のカタカナ語ですが、英語と違った意味で使われていることが多い言葉です。

「スマート」の英語のつづりと意味

「スマート」の英語のつづりは、「smart」です。英語の「smart」には、大きく3つの意味があります。

もっとも一般的なのが、「頭がいい」「賢い」です。「She is really smart.」と言えば、「彼女は本当に頭がいい」の意味になります。「sharp」と同じようなニュアンスで使われています。

・He’s not very smart.
 彼はあまり頭が良くない。
・She’s smart but shy girl.
 彼女は頭がいいけど、内気です。

「smart」の2つめの意味は、「スタイリッシュ」の意味です。「スタイリッシュ」は、ほぼ日本語になっていますが、あえて日本語にするなら「おしゃれな」に近いイメージです。

・He’s a smart dresser.
 彼はいつもおしゃれです。

3つ目の意味は、「痛む」「ズキズキする」「うずく」という動詞としての意味です。カタカナ語の「スマート」は、この意味が由来とも言われています。

・I fell off my bike. I bet that smarts!
 自転車から落ちちゃった。 それは痛いね!

日本語で「君はスマートでいいよな」というと、「細身」の意味がありますが、英語の「smart」には、その意味はありません。

英語では、「slim」や「slender」が良い意味での「細身」になります。

「スマート」「クール」「ナイス」の違い

日本でも「頭がいい」「賢い」という意味で「スマート」を使うようになりましたが、同じような誉め言葉としてのカタカナ語には、「クール」や「ナイス」があります。それぞれの意味の違いはなんでしょうか?

「クール」は、「冷静」と訳されることが多く、「クールな人」というと何事にも動じない冷静な人の意味になります。英語の「cool」を人に対して使う場合は、「かっこいい」「イケメン」など容姿をほめる言葉で使われることが多いようです。

「ナイス」は、日本語の辞書では「見事なさま」「かっこいいさま」「すてき」「すばらしい」などと解説されています。「ナイス」も良い言葉ですが、容姿だけでなく内面的なことまで広範囲な意味で使われます。

「ナイスボディ」なら、容姿に対する意味ですが、「ナイスな中年」というと容姿よりも振る舞いや言動、性格などに対して褒める表現になります。

日本における「スマート」の4つの意味と使い方

我慢強い
元々「スマート」は、英語の「smart」の「痛い」「ズキズキする」から、「激しい」「鋭い」に発展し、「機敏」という意味になったそうです。今は、さらにいろいろな意味に拡大しています。ここでは、日本語における「スマート」の4つの意味と使い方を紹介します。

①細い、スリム
「スマート」のもっとも代表的な意味が「細い」「スリム」です。体や物体がほっそりしている状態を差していう言葉で、良い意味で使われます。細身でスタイルの良い女性に、「スマートですね」と言うのが一般的でしたが、最近は、「スマート」よりも「スリム」を使うことが多くなっています。

・彼女は本気でダイエットを始めたようで、だいぶスマートになったようです。
・最近のボディバッグはカラフルでスマートになっているので女性にも人気です。

②洗練された、おしゃれな
「スマート」には、「洗練された」「おしゃれな」というニュアンスもあります。「スマートな服装」や「スマートな着こなし」など、ファッションがおしゃれだったり、着こなしのセンスが良い時に、褒め言葉として使います。

・初老の紳士は、老舗ブランドのスーツをスマートに着こなしていました。
・安物でも彼女が着るとなぜかスマートに見えてしまいます。

③賢い、手際が良い
「スマート」は、英語の「smart」の意味でもある「賢い」「頭がいい」の意味でも使われるようになっています。また、「賢い」ことから派生して、「手際が良い」のニュアンスで使われることもあります。

・彼はスマートだから、どんな難問も一発解答できるでしょう。
・さすが評判の営業マンだけあって、仕事をスマートにこなしていますね。

④ハイテクである
最近では、ニュース記事などで「スマート○○」という表現をよく目にします。さまざまな業界で使われ出した言葉ですが、この「スマート」は「ハイテクである」「最先端技術を駆使した」などの意味です。

・あの自動車メーカーが提案する「スマートシティ」の展開が気になります。
・日本の農業が生き残るためには、「スマート農業」の発想が不可欠です。

「スマート」を使ったIT関連用語

破壊的イノベーションって?種類と事例 影響 起こすのに必要な事
今や「スマート」を使った商品やサービスが数多く出現しています。中には「どうしてスマート?」と疑問に感じるものもありますが、ITの分野ではしっかりとした意味で使われ、一般に定着している用語も少なくありません。ここでは、その代表的な用語を紹介します。

スマートフォン

内閣府の消費動向調査では、2020年の二人世帯以上のスマートフォン普及率84.4%と報告されています。60歳未満ではほぼ100%に近い数字になっています。従来のガラケーの携帯電話から、「最先技術を駆使した」「賢く」「洗練された」携帯電話が「スマートフォン」です。

このような意味で「スマート」が認識されたのは、「スマートフォン」からと言えるでしょう。

スマートウォッチ

「スマートウォッチ」とは、腕時計型の「情報端末」のことです。スマホやパソコンに入った「メール」「SNS」の通知機能や「歩数計」「消費カロリー」「心拍数」などの健康管理、現在地を正確に知ることができる「GPS機能」などさまざまな機能が入っています。

さらには、音楽配信の曲を聞いたり、電子マネーで決済したり、1つの時計でさまざまな使い方が楽しめます。

スマート家電

「スマート家電」とは、インターネットを利用してスマホから操作できる電化製品のことで、「IoT商品」とも呼ばれています。ちなみに、「IoT」とは「Internet to Things」の略です。

スマート家電には、「冷蔵庫」「洗濯機」「エアコン」などがあり、それぞれの操作や状況の把握などが外からでもスマホで可能です。

スマートコントラクト

ビジネスの分野では「スマートコントラクト」という言葉を目にすることが多くなってきました。「スマートコントラクト」は、商取引をより安全で効率よくすすめるための仕組みです。

商取引では、取引相手の信用調査や金額・支払い条件の交渉などさまざまな条件をクリアしなければなりません。時間もコストもかかりますね。「スマートコントラクト」では、契約条件の締結や履行がプログラムによって自動に実行されます。今後ますます注目される仕組みといえるでしょう。

「スマート」の類義語と例文

ルソー
「スマート」の類語には、「クレバー」「機転のきく」「あか抜けた」「華奢」などさまざまなものがあります。

クレバー
賢いさま。気のきいたさま。利口。

例文
・さすが部長、絶体絶命のピンチもクレバーなやり方で乗り越えました。

機転のきく(きてんのきく)
その場の状況に応じて適切な行動ができること。

例文
・マニュアル通りでなく、現場には機転のきく対応が求められます。

あか抜けた
都会的で洗練されたようす。

例文
・坊主頭で野暮ったい感じの男でしたが、すっかりあか抜けたイケメンになっていました。

華奢(きゃしゃ)
容姿がほっそりして、繊細なようす。

例文
・その女性は、華奢な体に似合わず、大男を軽々と持ち上げました。

まとめ この記事のおさらい

・カタカナ語の「スマート」は、英語とは違った意味で使われることが多い。
・英語の「smart」は、「頭がいい」「賢い」「痛む」など意味があります。
・日本語の「スマート」には、「細い」「洗練された」「賢い」「ハイテク」などの意味が。
・「スマート」を使ったIT関連用語に、「スマートフォン」「スマートウォッチ」「スマート家電」「スマートコントラクト」などがあります。
・「スマート」の類語は、「クレバー」「機転のきく」「あか抜けた」「華奢」など。