※本サイトはプロモーションを含んでいます。
この記事では「恰好」の読み方や意味について解説いたします。
よく見聞きする言葉ではありますが、「格好」との違いや使い方などについて実はよく分かっていないという人もいるかもしれません。
そこで今回は「恰好」の語源や類義語、英語表現なども含めて取り上げました。
この記事の中で一つでも参考になるような情報があれば幸いです。
「恰好」の読み方と意味
「恰好」は「かっこう」と読みます。
「恰」は音読みで「キョウ」や「コウ」という読み方もあるので、注意が必要かもしれません。
また「恰好」の主な意味は以下の通りです。
1.外見、身なり
2.体裁
3.程度がちょうど良いこと
4.物事の状態、有様
5.その年齢あたりであること
上記の中でも1〜3の意味で使われることが特に多いです。
それぞれの意味別での使い方としては、例えば次のようなものが挙げられます。
この使い方の場合、「恰好」を「外見」や「身なり」と置き換えてもそのまま意味が通じます。
特によく使われる意味の一つだといっても過言ではないでしょう。
「体裁」は「ていさい」と読み、「外から見た様子・外見」や「世間体」という意味です。
外から見た様子や世間体に対して言及したい時には、この意味で使います。
「程度がちょうど良い」とは場所や時間、値段などが都合が良いということです。
この例の場合、今がビジネスを立ち上げるのにちょうど良いタイミングだということを表しています。
その物事の状態や有様を言い表す際に使う意味です。
この使い方は、基本的に具体的な年齢を表す言葉を伴います。
したがって、上記の例のように接尾語として使われることがほとんどです。
「恰好」の語源
「恰好」の語源は、それぞれの漢字の意味を考えると分かりやすいでしょう。
「恰」は「あたかも」や「ちょうど」、「好」は「よい」という意味です。
その為「恰好」は「ふさわしい」や「ちょうど合う」といった意味で使われてきました。
そしてそれが転じて、先述の5つの意味で使われるようになったとされています。
「恰好」と「格好」の違い
実は「恰好」と「格好」は、読み方や意味に違いはありません。
ではなぜ上記のように2つの表現があるのかというと、「恰」が常用漢字ではないからです。
「恰」は常用漢字ではないのに対し、「格」は常用漢字なので公用文などでは「格好」が使用されます。
なお「恰好」と「格好」では使われている漢字が違うことから「恰好」は「服装」や「外見」を、「格好」は「態度」を意味すると解釈しているケースが見受けられますが、そのような使い分けはありません。
あくまで常用外か常用漢字かの違いであり、同じ意味の言葉として使用されるものです。
「恰好」の使い方
「恰好」は5つもの意味があることから、文脈に応じてどの意味で使われているかを判断する必要があります。
この項目では、「恰好」の使い方を具体例を交えてピックアップしました。
「恰好いい」や「恰好がつく」と使う場合
「恰好いい」や「恰好がつく」と使う場合、「恰好」は「外見」や「体裁」を意味しています。
「恰好いい」とは「外見がいい」、あるいは「体裁がいい」ということです。
また「恰好がつく」というのは「人に見られても恥ずかしくない程度に、体裁が整う」ことを表しています。
このように「恰好いい」という言葉は外見や身なりがいい場合に使いますが、それ以外にも「世間から見られた姿がいい」という状況でも使うことができるということです。
つまり単に「見た目がいい」だけではなく、「世間からの評判がいい」ことも表しています。
例えば「彼はいつ見てもスタイルが良くて恰好いい」という文脈では、外見について言及しているので「外見がいい」という意味だと推測できるでしょう。
また「これだけ準備を重ねれば、本番でも恰好がつくだろう」という例だと、「これだけ準備を重ねれば、本番でも恥ずかしくない程度に体裁が整うだろう」という意味です。
「恰好の的」や「恰好の餌」と使う場合
「恰好の的」や「恰好の餌」という使い方をする場合、「恰好」は「程度がちょうどいいこと」を表しています。
「恰好の的」や「恰好の餌」とは「ちょうどよい標的」という意味です。
例えば「彼は人からの依頼を断れない性格なので、面倒なことを頼む恰好の的にされている」のように使います。
上記の例では、「彼は人からの依頼を断ることができない性格なので、面倒なことを頼むちょうどよい標的にされている」ということです。
なお「恰好の餌」も同じような使い方をすることができ、「恰好の餌食」という表現をすることもあります。
この際に合わせて覚えておくとよいかもしれません。
「恰好」の類義語と例文
「恰好」の類義語は、以下のようなものが該当します。
・姿
・世間体
その他には「身なり」や「うってつけ」などが類義語として当てはまるでしょう。
また上記の類義語を使うと、下記のような例文を作ることができます。
「姿」は「ものの全体の形」を表現したもので、「身なり」や「外見」といった意味で使われます。
この例では、彼女の身なりや外見が周囲の人々に癒しと安らぎを与えているということです。
「世間の人に対する体裁」のことを「世間体」といい、「世間体がいい」や「世間体が悪い」のように使います。
今回の例だと、約束を破ることは世間の人に対する体裁が悪いという意味です。
なお「世間の人」とは友人や取引先など、具体的な対象を指している場合も多々あります。
「恰好」の英語表現
「恰好」の英語表現は「外見」や「容姿」を意味する「appearance」が適当でしょう。
「appearance」を使った例文としては、次のようなものが挙げられます。
上記は「見掛けは中身と同じぐらい重要であることがしばしばある」という意味です。
なお「appearance」は「登場」や「出現」のように「現れること」という意味でも使われることがあります。
またカタカナ語の「アピアランス」は主に「外見」や「外観」といった意味で使われることがほとんどですが、その由来にもなっている「appearance」は先述のように「現れること」の意味で用いられることが多いです。
まとめ この記事のおさらい
・「恰好」は「かっこう」と読む
・「恰好」は「外見、身なり」や「体裁」、「程度がちょうど良いこと」や「物事の状態、有様」、「その年齢あたりであること」という5つの意味がある
・「あたかも」や「ちょうど」を表す「恰」と「よい」を意味する「好」が合わさった「恰好」は「ふさわしい」や「ちょうど合う」といった意味で使われ、それが転じて現在の「恰好」の意味で用いられるようになったとされている
・「恰好」と「格好」は読み方や意味に違いはないが、「恰」が常用外の漢字である為「格好」という表現が使われるようになった
・「恰好」の類義語は「姿」や「世間体」といったものが挙げられる
・「恰好」の英語表現は「appearance」が適当