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この記事では「フラストレーション」の意味や使い方について解説いたします。
今ではすっかり日常的な言葉として浸透していますが、その意味や使い方については自信がないという人もいるかもしれません。
そこで今回は「ストレス」との違いや「フラストレーションが溜まっている人の特徴」、ビジネス上での使い方や類義語、英語表現も含めて取り上げました。
それでは一つずつ確認していきましょう。
フラストレーションとは|意味と使い方
「フラストレーション」には「欲求が何らかの障害によって阻止され、満足されない状態にあること」や「その結果生じる不快な緊張や不安、不満」といった意味があります。
後者の場合はその不快な緊張や不安、不満が溜まるという意味で「フラストレーションが溜まる」という表現が有名です。
また「フラストレーション」の使い方としては、以下のようなものが挙げられます。
・海外では自分の言葉が一切通じず、非常にフラストレーションが溜まった。
言葉が通じず意思疎通ができない状態になるというのは、不快な気持ちになったり不安を覚えたりするものです。
この例では、海外では日本語が通じかなかったので「フラストレーション」が溜まってしまったのでしょう。
「フラストレーション」と「ストレス」の違い
「フラストレーション」とよく似た言葉に「ストレス」があります。
「ストレス」は「生体機能の変化のひとつで、心労や苦痛、または生活する上で感じるプレッシャーやショック等の精神的あるいは肉体的に負担となる刺激や状況」という意味です。
「フラストレーション」と「ストレス」の違いとしては、原因となる要素がどこにあるかという点が挙げられるでしょう。
前者は内的な欲求の阻害に起因しているのに対し、後者は主に外的な要因により引き起こされるという違いがあります。
「フラストレーション」は自分の内側に原因があり、「ストレス」は自分の外にその要因があるというように覚えても良いかもしれません。
フラストレーションが溜まっている人の特徴
「フラストレーション」が溜まっている人には共通する特徴があるといわれています。
今回はその特徴として4つ取り上げました。
暴飲暴食がやめられない
まずは暴飲暴食がやめられないということです。
食欲は三大欲求の一つで、飢餓を防ぐ為に食事をすることで幸福を感じるようDNAに組み込まれているといわれています。
つまり幸福を感じる食事を過度にしてしまう程、内面に大きな不安や不満を抱えていると推測することができるというわけです。
いつも頬杖や腕組みをしている
人は何かしら不安や不満を覚えた時、無意識に頬杖をついてしまうといわれています。
頬杖は「自己親密行動」と呼ばれるものの一つで、安心しようとする時に取ってしまう行動です。
また腕組みをするのは自分の弱点を悟らせないようにしたり、威圧感を与えて自分が優位に立とうとする心理の表れだとされています。
その為頬杖や腕組みをしている人は、「フラストレーション」が溜まっている可能性があるというわけです。
些細なことでイライラしてしまう
些細なことでイライラしてしまうのも、「フラストレーション」が溜まっている人の典型的な特徴の一つです。
自分の中で消化できないような不安や不満が蓄積されているからこそ、何でもないようなことにまで苛立ちを覚えてしまうのかもしれません。
マンガやドラマに感情移入しやすい
マンガやドラマ、映画やアニメ等日常的ではまず起きないようなストーリーやその中の登場人物に感情移入してしまうのは、自分の中の「フラストレーション」を発散させようとしているからかもしれません。
現実ではあり得ないような持っていたり、やたらと都合の良い展開になったりして欲求を満たしてくれる展開というのはしばしば見られるものです。
そこに自分を投影することで、間接的に「フラストレーション」を消化しようとしています。
ただしふと現実に戻った時には更に「フラストレーション」が増長してしまう恐れがあるので、入り込みすぎないように注意が必要です。
フラストレーションのビジネス上での使い方
「フラストレーション」はビジネス上でも使うことがある言葉です。
例えば次のような使い方が考えられるでしょう。
・実際に入社してみると求人票の内容とは大きく異なっていることが多々あり、フラストレーションが溜まってしまった。
例えば求人票では完全週休2日制と書かれていたのに、実際には週に1日しか休みがない等ということがあります。
このような「ブラック求人」に騙されて入社してしまうと、「フラストレーション」も溜まってしまうでしょう。
・上司からのノルマやプレッシャーがあまりに厳しく、営業部はフラストレーションでいっぱいだろう。
営業にはノルマを課せられることも多く、それはプラスに作用することもありますが時には過剰なプレッシャーになってしまうこともあります。
この例では上司からのハードなノルマやプレッシャーにより、営業部の面々は「フラストレーション」が溜まってしまっているというわけです。
フラストレーションの類義語と例文
「フラストレーション」の類義語としては、「欲求不満」が最も分かりやすいかもしれません。
「ストレス」も広義では類義語といえるかもしれませんが、先述のように意味が少し変わってきます。
また「欲求不満」を使った例文としては、下記のようなものが考えられるでしょう。
・欲求不満が溜まっていると感じたら、甘い物を食べて解消するようにしている。
「欲求不満」とは「何らかの原因によって、欲求が満たされていない状態」という意味です。
この例では何かしらの原因で欲求が満たされていないので、甘い物を食べることによって欲求を満たそうとしているということでしょう。
フラストレーションの英語表現
「フラストレーション」の英語表現としては、「frustration」が最も適当でしょう。
この英語表現を使った例文としては、下記のようなものが考えられます。
・She is building up frustration.
(彼女はフラストレーションが溜まっている。)
「build up frustration」で「フラストレーションが溜まる」と訳すことができます。
今回のように「be 〜ing」の場合は、現在進行形なので「溜まっている」という訳になるというわけです。
・I think that he is getting frustrated with me.
(彼は私に対してフラストレーションが溜まっていると思う。)
「get 過去分詞」で「受け身(受動態)」を意味し、「〜される」という訳になります。
この例では現在進行形と受け身を併用しているので、少し複雑な表現だといえるかもしれません。
まとめ この記事のおさらい
- 「フラストレーション」は「欲求が何らかの障害によって阻止され、満足されない状態にあること」や「その結果生じる不快な緊張や不安、不満」といった意味がある。
- 「ストレス」には「生体機能の変化のひとつで、心労や苦痛、または生活する上で感じるプレッシャーやショック等の精神的あるいは肉体的に負担となる刺激や状況」という意味がある。
- 「フラストレーション」は内的な欲求の阻害に起因しているのに対し、「ストレス」は主に外的な要因により引き起こされるという違いがある。
- 「フラストレーション」の類義語としては「欲求不満」が挙げられる。