この記事では、「されている」の意味や使い方、類語、英語表現について考察します。

日常会話で「○○されている」という言葉はよく耳にしますが、この「されている」には2つの意味があることをご存じですか?

ビジネス上で間違った使い方をしないためにも、この記事を読んで「されている」の意味と使い方をマスターしてください。

「されている」の意味と使い方

「されている」は、動詞の「される」に補助動詞の「いる」がついた言葉です。

「される」は「する」の尊敬を表す意味と受身を表す2つの意味があります。補助動詞の「いる」は「その動作が習慣的に反復されている」ことを表しています。

つまり、「○○されている」は、何か受身の状態が続いているか、目上の人や上司などの行動の尊敬語として使われます。また、「されている」は、「習慣・定説」や「使役的」な意味でも用いられます。

意味①:受け身として用いられる場合
「されている」は、誰かもしくは何かが状況を作り出しているような受身の場合に用いられます。

・国会は衆議院と参議院で構成されています。
・その件は法律で規定されているのでチェックしてください。
・芸能人のスキャンダルが、連日報道されています。
・彼が友人たちに信頼されているのは理由があります。

意味②:敬語として用いられる場合
誰かが何かをする行動をうやまって言う時に、「されている」を用います。

・社長は早朝から出社されています。
・教授は政治家とも懇意にされているようです。
・先輩は今、アメリカで活躍されています。
・避難されている方々に手厚いサポートが必要です。

意味③:「習慣・定説」「使役的」な意味でも用いられる場合
習慣や定説を表す場合には、助詞の「と」がついて「○○とされている」という形で使われます。

・この書は、勝海舟が書かれたものとされています。
・会長が宿泊するのは必ず7のつく部屋とされています。

「使役的」の「使役」とは、ある行為を他人にやらせる意味です。「されている」は受身の意味があるので、「他人にある行為をやらされている状態」の意味で使われます。

・彼は先輩に遊ばされていることに気づいていないようです。
・あの子は小学生なのに毎日買い物に行かされています。

「されている」のビジネス上での使い方

「されている」をビジネス上で使う場合も、大きく受身と敬語、その他の3つのパターンがあります。

受身の例
・今回のマニュアルは、技術編とサービス編の2つで構成されています。
・規定されているルール内で、より効果的な方法を見出すべきです。
・指摘されている内容には、論理的な矛盾があります。
・倉庫に保管されている資料の中にも、参考となるものがあるはずです。
敬語の例
・社長は最新鋭のシステムを検討されているようです。
・貴社は多くの海外企業と提携されているとお聞きしました。
・10年間業績を伸ばされている秘訣はなんでしょうか?
・彼は無口な技術者ですが、数多くの賞を獲得されています。

会話などでは、「部長は外出されてます」など、「されている」を「されてる」と言うことがよくあります。しかし、あくまでも正しい言い方は「されています」なので、ビジネスの場では、明確に「い」を発音して、「部長は外出されています」と言うようにしましょう。

また、その他の使われ方としては以下のような例があります。

・今こそ、誰もが手を付けていない領域に踏み込むべきです。
・親会社のコントロールされている状況が続く限り、新しいものは何も生まれません。

「されている」の類語後と例文

「されている」の類語としては、受身の意味では「受けている」「行われている」「遭っている」「及んでいる」「やられている」などがあります。敬語の意味では、「なさっている」「あそばされている」などがあります。

受けている(うけている)
他からの動きや作用が身に加えられている状態。
例文
・彼のストレートな言い方は、誤解を受けていることが多いようです。

行われている(おこなわれている)
広く世の中に行き渡っているさま。通用している、流行しているさま。
例文
・弊社では毎年10月に社員旅行が行われています。

遭っている(あっている)
好ましくないことに出会っていること。
例文
・今回の改革案は、議員たちから強い反対に遭っています。

及んでいる(およんでいる)
結果としてある結果や段階になっていること。
例文
・学生たちのデモは、警察の実力行使に及んでいます。

やられている
負かされている、被害を受けていること。
例文
・毎回やられているあのチームに、今回は勝算がある気がします。

なさっている
「なしている」「している」の尊敬語。
例文
・会長が、社内ミーティングに出席なさっているそうです。

あそばされる
「している」の尊敬語。「なさる」よりも敬意の高い言い方。古文単語で現在の敬語ではあまり使われません。
例文
・陛下は大勢の学生たちとご歓談あそばされています。

「されている」の英語表現

「されている」は、英語では受動態(受身)として解釈されます。英語の受身は、基本的には「主語 + be動詞 + 過去分詞」で表されます。

受け身としての英語表現と例文
受身の表現はさまざまですが、いくつか例文をあげてみます。

・Molecules are made up of one or more atoms.
(分子は1つまたは複数の原子から構成されています。)
・The magazine is published every month.
(その雑誌は毎月出版されています。)
・This may be regarded as tax evasion in Japan.
(これは日本では脱税と見なされるかもしれません。)

敬語としての英語表現は存在しない
日本語と英語の大きな違いは、英語には日本語のような尊敬語がない点です。当然、英語にも丁寧語はあり、相手との関係によって表現方法は異なります。

「Can you open the window?(窓を開けてくれますか)」が「Could you open the window?(窓を開けてくださいますか)」などお願いする場合は、相手によって丁寧な言い方をすることがあります。

しかし、行動する言葉に変化はありません。「do(する)」は、だれが行動しようとも「do」でしかないのです。つまり「go to the office(出社する)」は、部長も写真も「go to the office」なのです。

ですから、「している」の尊敬語である「されている」に対応する英語はありません。

その他の英語表現
また、「習慣・定説」や「動作をさせる」意味での英語は以下のようなものになります。

・Anyone over eighteen years of age counts as an adult.
(18歳以上は誰でも大人とみなされています。)
・Man is controlled by circumstances.
(人は境遇に支配されるものです。)

まとめ この記事のおさらい

  • 「されている」は、動詞の「される」に補助動詞の「いる」がついた言葉で、尊敬を表す意味と受身を表す2つの意味があります。
  • 「されている」は、「習慣・定説」や「使役的」な意味でも用いられます。
  • 「されてます」と「い」を抜いた表現は、ビジネスの場ではNGです。
  • 「されている」の類語は、受身の意味で「受けている」「行われている」「遭っている」「及んでいる」「やられている」、敬語の意味では、「なさっている」「あそばされている」などがあります。
  • 「されている」は、英語では受動態(受身)で、英語の受身は、「主語 + be動詞 + 過去分詞」で表されます。
  • 英語には日本のような敬語はないので、尊敬語としての「されている」は、英語表現にはありません。