ここでは、一周忌を行う上ですることや参列時のなどについて解説します。

初めて家族や親しい人が亡くなった場合、何をどのように段取りを組めばいいのかわからなくなり、悲しさも相まって混乱してしまう方も少なくありません。亡くなってから一年が経過していても、初めての一周忌であれば、不安を感じる方も大勢います。

この記事を読むことで、お亡くなりになってから一年が経過した際に執り行われる一周忌について詳しく知ることができます。

一周忌とは

一周忌とは、「年忌」と呼ばれる仏事のうち、故人がなくなってから1年目の命日に行われる仏事を指し、故人に対する追善供養の一つです。

日本では今からちょうど1000年程前に中国から伝わった「十王信仰」に影響を受けて、命日から7日ごとの法要(初七日〜四十九日)に百ヶ日を加えた8回の法要に、一周忌、三回忌の二つの年忌を合わせた10回の法要で死者の霊を弔ってきました。

一周忌を行う際は、遺族だけでなく故人と親しかった友人・知人も参列して、僧侶の読経の後に焼香や故人のことを偲びながら食事会(お斎:おときと言います)を開くことが通例となっています。

一周忌を行うまでに準備するもの

一周忌の準備としてまず始めに行うことは、日程の調整です。

菩提寺がある場合は、一周忌の日の2〜3ヶ月前にお寺に連絡を入れて調整をします。本来の祥月命日が平日にあたるの場合は、日程を前倒しにして土・日曜日など参列者が集まりやすい日を2~3日程、候補日として上げておくと、お寺との交渉がスムーズに進みます。

日程が決まれば、次に会場を決めます。会場は自宅かお寺・一般の会場・ホテルなどがあります。

次に食事の手配です。自宅やお寺で行う場合は、仕出し料理や料理店の予約を行うと便利です。但しその際は、必ず法事での食事であることを伝え、海老や鯛など縁起のよい料理は出さないようメニューに気をつける必要があります。

食事の手配が済めば、参列客に案内を送付します。郵送の場合は、封書に返信用はがきを同封してお知らせしますが、身近な家族・親族の場合は、電話で当日の予定を確認し、出欠を取ります。このようにして参列の有無を確かめ、人数を確定させた上で、会場や料理店に知らせます。

最後に参列者に持ち帰り頂く引き出物や供え物・僧侶への謝礼の準備を行っておきます。

引き出物は、予算は2,000円~1万円くらいまでが一般的です。

引出物ののしの表書きは、「粗供養」「志」などとし、水引きは黒白か銀の結び切りを用います。
供え物でよく選ばれるものは、線香・果物・お花があります。又、法要の後に参列者で分けれるよう小分けされた菓子なども選ばれます。

僧侶への謝礼(布施、読経料)の相場は3~5万円程度で、謝礼とは別にお車代として5千円~1万円、御膳料として5千円から2万円ほどになります。しかし、これらの金額は、それぞれの地域によって異なる為、不安な場合は、事前にお寺や親戚などに確認しておいた方が安心できます。

お墓を持っていない場合は?

法要が終了すると、参列者で墓参りに向かうことが通例ですが、一周忌の時点でお墓を持っていない方もいらっしゃいます。

お墓がある場合、四十九日法要の際に納骨する方が多く、お墓がなくとも一周忌までには建立して納骨することが一般的と言われています。しかし、まだ故人との別れに時間がかかり、納骨に踏み切れない場合や経済的な理由によりお墓を立てられない方もいらっしゃいます。

そのような場合は、自宅に僧侶を呼び、読経いただくこともできます。又、遺骨の前でお斎を行い、故人を偲ぶこともあります。

家族だけで行う場合もあり

年忌法要は前述の通り遺族・親族だけでなく、友人・知人も読んで大勢で故人を偲ぶ習わしがありますが、一周忌の頃になると、その規模は徐々に縮小してきて、家族・親族のみで執り行うことが多くなってきます。親族も高齢で、遠方であったりすると参列を辞退したり、そもそも普段からの親戚づきあいがなかったりすると、ごくわずかな家族だけで法要を営むこともあります。

又、家族だけで行うと、返し、引き出物なども必要なく、食事などに掛かる経費も抑えることができ、特別な経費としては、僧侶への謝礼のみで済むという利点もあります。

一周忌に呼ばれた時のマナー

郵送により一周忌の案内を受け取った場合は、出欠いずれにせよ早急に返信します。

これは、施主の都合を配慮して、できるだけ早く参列者数を確定してもらう為であることが大概の理由ですが、あまりに日を空けて返事を出すと、出欠をどちらにしようかと時間をかけて悩んだと取られ、今後の付き合いに悪影響が出ることを防ぐためでもあります。

又、電話で連絡を受けた場合も予定が明確であれば、即答し、予定が不確定である場合は、確定し次第できるだけ早急に回答します。

尚、当日出席できない場合は、お詫びの言葉を添えて欠席の旨を伝えると共に、供物料を現金書留に入れて送ったり、線香や供花などを贈った上で、別の日にあらためて、お参りするのもよいでしょう。

一周忌までは喪服もしくは略式喪服を着用し、男性はネクタイ・靴下ともに黒が基本です。女性の場合は、黒無地のワンピースなどにパールのネックレス、ストッキングや靴は黒を着用します。

学生の場合は、基本的に制服でOKですが、制服がない場合は、白いシャツもしくはブラウスに黒、紺、グレーのズボンもしくはスカートを着用して参列します。

香典

香典を持参した際ののし袋の表書きは、

  • 仏式の場合 「御仏前」「御佛前」「御供物料」など
  • 神式の場合 「御神前」「御玉串料」など
  • キリスト教式の場合 水引の無いのし袋に「御花料」などと書きます。

以上のように書き、下段にはフルネームを書きます。

香典に包む金額は、故人との関係性に応じて下記のように金額が変わってきます。

  • 故人と血縁関係がある場合 10,000〜30,000円
  • 友人、知人の場合 5,000〜30,000円

法要の後にお斎がある場合は、さらに10,000円程多く包みます。
上記はあくまで一般的な金額ですので、故人を偲ぶ気持ちとして金額を設定したり、友人同士で金額を合わせたりすることがあります。

一周忌の参列にお供えは必要か

参列者は、故人との関係性によってお供え物を用意することが望ましい場合があります。

お世話になった故人に対してはお供え物を持って参列する方が遺族に対してより誠意を感じてもらうことができます。但し、あまり高価なものを贈ると、遺族に返って気を遣わせてしまいますので、金額としては5,000〜10,000円ぐらいのものに止めるようにします。

お供え物の選び方

参列者のお供え物も法要が終わると皆で分けて持ち帰ることになるため、果物や小分けできる菓子などが適しています。故人が好んでいたものを持参することも構いませんが、魚や肉などの生ものやニンニクやネギなどの匂いのきついものは避けてください。又、赤や金など派手なカラーリングがされた品物なども避けるべきです。

お供え物に現金を贈る場合もある

地域によって差はありますが、最近はお供え物として品物の代わりに「御供物料」と現金を包むことがあります。御供物料の相場は、香典と同じく、故人との関係性で変わってきますが、香典と分けて包む場合は、5,000〜10,000円程になります。香典と合わせて包む場合は、先述の香典額に5,000〜10,000円を上乗せした金額になります。

まとめ この記事のおさらい”

  • 一周忌とは故人が亡くなってから1年経った命日に執り行う年忌法要のことである。
  • 一周忌の準備には、菩提寺などとの日程の調整、会場の選定、食事・お供え物の手配、参列者への案内などが必要。
  • 一般的に遅くとも一周忌の時点で納骨することが多いが、様々な事情により、納骨せずに一周忌を迎えることもある。
  • 最近は一周忌を家族だけで行うことも増えてきている。
  • 一周忌への参列を求められた場合は、できるだけ早く出欠の連絡を入れる。
  • 一周忌の服装は、喪服か略式喪服を着用する。
  • 香典は、地域の慣習や故人との関係性によって変動するが血縁関係がある場合は10,000〜30,000円、友人・知人の場合は5,000〜30,000円程度が相場である。
  • お供え物は、小分けできる品物や最近は現金を包むこともある。